")狭猫(" <tkh@muc.tsutaya.ne.jp> wrote in message
news:afb4ik$m0k$1@news511.nifty.com...
> > サロンパス10マイ進呈します。よ
> からそうなニオイしますからねぇ。
(snip)
> くってみたひといる?


              「佃煮殺人事件」


 嫁の洋子は、78歳になる姑が、憎かった。そこで、洋子は、市販の
湿布を、3cm角に切り抜いた。そして、その3cm角の湿布を、エプロン
のポケットに一枚だけ忍ばせ、チャンスを待った。

 漬け物石を何度も、持たされた翌日、そのチャンスは来た。
「洋子さーん、きょうは昆布の佃煮を、作りましょうか」
 洋子は、一番だしに使用した昆布を、次々と切った。それから、姑の
指示通り、濃い口醤油、お酒、みりん、砂糖等を、大きな鍋に入れ、煮た。
洋子は、ヘラで、鍋の中身を回しながら、ニッタとしていた。


 昆布は、くつくつと、煮え始めた。
「おかあさまぁ、味見をして頂ければ幸いなんですけどぉ」と言いながら、
洋子は、箸でつまんだ一枚の昆布を、姑の手に載せた。姑はその昆布
を口に入れた。
 「んまぁー、おいしいわ。いいお味よ」といい「もーぐ、もーぐ、歯応え
が、なかなかよ」といい、そして、次の瞬間、白目になった。

 10分後、洋子は窒息死した姑の喉から、黒い湿布を苦労して取り出し、
替わりに、適当に潰した昆布を、詰め込んだ。それから、15分のちに、
119に電話をした。


 救急隊員が、帰り支度を始めた頃、警察がやって来た。その時、洋子は、
姑の遺体に取り付いて、泣いていた。が、名刑事")狭猫("は、見逃さなかっ
た、洋子のふくらはぎに貼られた、3cm角ほどが切り抜かれた、白い湿布を。

            *                  *

 新聞によると、貧乏な家庭に育った洋子は、四角い穴がある例の湿布を、
捨てることができなかったらしい。それを、事件前日の慣れない力仕事で
疲れた、ふくらはぎに貼ってしまった、というのだ。また、検察は、裁判に向
け、彼女を殺人罪で起訴するか、過失致死罪で起訴するかを、検討中と云
うことである。なお、担当記者は、記事の最後に、彼女の知能指数を検査せ
よと、述べている。


#粘着性のある湿布を、食べると、危ないよ。
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