新城@筑波大学情報です。こんにちは。

In article <b3atkc$1k2c82$1@ID-37799.news.dfncis.de>
        shuji__matsuda@hotmail.com (shuji matsuda) writes:
> ::手続き上可能としていても、管理人が
> :    この案件と類似の案件は、この2ヶ月間に集中的に審議する。
> :    それがすぎたら、1ヶ月間は、審議しない。
> :と、調整できます。これは、現行の方法と全く同じです。
> はい、これが管理人の裁量強化を招く訳でして、管理人が新城さんで
> ないと、良く分からん結果になりそうなところです。

実際には、CFD も提案も案件でも、人間が考えることなので、そん
なに変な話は出てきません。

今もめている話としては、fj.net.watch 問題があります。新城案
のNGMPだと、こんな風にあつかいます。

CFD: 「ネット上で起きている興味深い/面白いことがら」を扱うた
めのニュース・グループを作る。

案1: fj.net.watch を作る
案2: fj.net.from.misc を作る
案3: fj.net.from.2ch を作る
案4: fj.net.from.blog を作る
案5: fj.net.from.slasdot を作る

この5つの案(それらに、fj.news.from を fj.net.topics などに
変えたものも加えてもいい)を、1つの CFD で扱います。この時、

    案1: fj.net.watch を作る
    案2: fj.net.from.misc を作る

この2つの案は、対立しているので、どちらかが commit すれば、
どちらかは abort です。それから

案2: fj.net.from.misc を作る
    案3: fj.net.from.2ch を作る
    案4: fj.net.from.blog を作る
    案5: fj.net.from.slasdot を作る

案3から案5は、案2の子供です。案2が abort したら、案3か
ら案5も、abort です。(ただし、案2が commit でも、案3〜5
が 自動的に commit ということはなくて、個々の案ごとに 
commit/abort を決めます。)

> もう一つ、依存、独立を判断する管理人の能力が要求される、という
> のは変わりません。

だから、これは今でも CFD の一意性の判定で管理人さんがやって
いることと同じなんだってば。もし複雑になりすぎて訳がわからな
くなりそうだったら、管理人の権限で CFD の審議を遅延させて逐
次化すればいいんです。管理人に理解できないようなことを
fj.news.group.* で議論していいわけはありません。(人間には理
解できなくても、コンピュータにはできることはあって、実際に世
の中では使われています。)

> また、下記のようにCFDを設定するなら、アンケートCFXというのと
> あまり違いはない気がします。

今の fj.news.group.net の議論を見ると、大きな違いがあること
に気が付くでしょう。fj.net.watch vs. fj.news.from.misc で、
fj.news.from.misc がいいと思ったら、fj.net.watch を廃案に追
い追い込むしかありません。それで、3ヶ月待って
fj.news.from.misc の CFD を出すわけです。この2つを同時に審
議できれば、その方がいいですよね。

逆に、「別の内容だ」ということで、両方同時に審議したら、両方
とも成立することがあります。それは、fj.net.watch の支持者も 
fj.news.from.misc の支持者も両方とも望んだ結果ではありません。

fj.net.watchの支持/不支持と、NGMP 改訂の支持/不支持を混同
させないでね。つまり、fj.net.wach 支持だから、NGMP 改訂に反
対という話はナシね。人間、なかなかそうはいかないんだろうけれど。

\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報       \\

以下、古い記事を再掲しておきます。
----------------------------------------------------------------------
Path: gama.is.tsukuba.ac.jp!yas
From: yas@is.tsukuba.ac.jp (Yasushi Shinjo)
Message-ID: <YAS.03Feb23173759@kirk.is.tsukuba.ac.jp>
Date: 23 Feb 2003 08:37:59 GMT
Organization: Institute of Information Sciences and Electronics, University of
        Tsukuba
Distribution: 
In-reply-to: shuji__matsuda@hotmail.com's message of Sat, 22 Feb 2003 13:16:12 -0500
Newsgroups: fj.news.policy
Subject: Re: CFD as Tranaction; with Optimistic Concurrency Control
References: <b33pun$1a72@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>
        <YAS.03Feb22220540@kirk.is.tsukuba.ac.jp>
        <b38epc$1j8e6a$1@ID-37799.news.dfncis.de>

新城@筑波大学情報です。こんにちは。

In article <b38epc$1j8e6a$1@ID-37799.news.dfncis.de>
        shuji__matsuda@hotmail.com (shuji matsuda) writes:
> :1.4 CFD の不変性
> :CFD の内容や提案者を変更することはできない。
> :議論の進行で別によい案が得られた時には、別の CFD として提出
> :する。この場合、元の CFD は取り下げて不成立にするか、新しい 
> :CFD と互いに競合する CFD として残すかする。
> これは、もう『CFD』ではありませんです。

そうですね。そうかもしれません。でもそれは、言葉の定義の問題
です。「案件」と書き直してみます。

> CFDは一定期間の間にとにかく結論を出す、というのが目的です。
> 実際、ニュースグループが作られても作られなくてもどっちでも
> よいのですが、年単位の議論を作成議論に消費するのは、時間の
> 無駄である、そういう一般的な合意の元に作られた枠組がNGMP
> なんです(現行)。スローガン的に言うと、
>    グループの作成削除で何年も勝負するより、
>    グループへの投稿内容で勝負しよう
> ということです。新城さんの『無限CFD』は議論を制限するという
> NGMPの機能を果たしません。

そんなことはありません。無期限に「案件」を出し続けることは、
手続き上可能としていても、管理人が

    この案件と類似の案件は、この2ヶ月間に集中的に審議する。
    それがすぎたら、1ヶ月間は、審議しない。

と、調整できます。これは、現行の方法と全く同じです。

現行方式だと、最初に CFD を出した人が、「修正しない」とする
と、類似の案の審議が3ヶ月間止まるという問題があります。今、
fj.archives.documents で問題になっているのは、最初に CFD を
提案した人が、unmoderated 化を提案しています。後で議論に加わっ
た人が、fj.archives.documents -> fj.guide を提案しようとして
も、同時には審議できません。今のものでは、最初の提案者を説得
して、CFD案を修正してもらうか、CFDを不成立にして3ヶ月待つし
かありません。でも、いっしょに議論するのが効率的ですよね。

> 今、行われている定足数廃止の議論は『CFVなどが余りにも現状維持
> に有利になっているのを是正しよう』ということですが、議論の結論
> をある一定期間以内につけるというCFDの枠組は、定足数よりもはる
> かに重要な問題です。

新城案でも、一定期間に決着はつきます。fj.archives.documents 
の例だと、現行で6か月かかるかもしれないものが、3ヶ月で決起
がつきます。期間短縮になります。

> 新城さんが管理人にならないと、多分こういう調整はできないんじゃ
> ないかと愚行致しますです。

そんなことはありません。今は、新たに CFD を提出した時、管理
人は次のような判断をしています。

・この CFD は、今まで出ている CFD と独立しているから受付けます
・この CFD は、今まで出ている CFD と類似だから受付けません

やることは、それとまったく同じことです。類似の CFD (依存して
いるか、対立している)なら、今までは、「受付けません」でした。
新城案では、類似の案件を受付けた上で、対立する案件として同時
に処理して、同時に決着させることができます。

CFD を、この類似の案件を処理する期間として、再定義してみます。

1.3, 1.4 が新しい所です。細かい所では、1.2 の案件の不成立に
CFD期間終了を入れた所です。1.7 に選択的投票を入れてみました。

----------------------------------------------------------------------
トランザクションに基づく次世代NGMP案(v2)

*0. NGMP について
<後で>

*1. 「案件」

ニュースグループの一覧表に変更を加える提案を、「案件」という。「案件」
の提出は、形式を満たした記事が指定されたニュースグループに投稿され、管
理人が確認することで有効になる。

「案件」を提出した人を提案者と呼ぶ。

「案件」は、提案者と内容によって識別される。同一内容の「案件」を複数の
人が前後して提出しても、それぞれ有効な2つの「案件」と見なす。提案者の
交替は、認めない。

「案件」は、成立するか不成立するかで消滅する。成立した「案件」 は、そ
れに基づきニュースグループの一覧表が書き換えられる。

「案件」には、次のような種類がある。
    (1) 新しいニュースグループの作成
    (2) 既存のニュースグループの削除
    (3) 既存のニュースグループの、憲章案、状態
        (moderated/unmoderated)の変更

[解説: このレベルで改名はない。改名は、依存した2つの「案件」を表すマ
クロとて扱う。]

**1.1「案件」の関係

ある「案件」と別の「案件」は、次のいずれかの関係を持つ。
    (1) 独立
    (2) 依存
    (3) 対立

提案者は、既に審議中の「案件」、または、CFD と、これから提出する「案件」
の関係をヒントとして述べる。最終的に「案件」と「案件」の関係、および、
「案件」とCFDの関係は、管理人が決定する。

**1.2「案件」成立と不成立の条件

「案件」は、次のいずれかの時に成立する。
    (1) CFA が成立した時
    (2) CVF/CFS が成立した時

「案件」は、次のいずれかの場合に不成立になる。
    (1) 提案者が取り下げた時
    (2) 依存している「案件」が不成立になった時
    (3) 対立している「案件」が成立した時
    (4) CFD期間が終了した時
        ^^^^^^^ (v2 で新しい)

[解説: CFR はない。提案者が取り下げれば終わり。代りに他の人が同じ案で
「案件」を出してもよい。]

[解説: 時間切れで管理人による CFA/CFV/CFS/CFR の選択は、できない。自動
的に不成立になる。]

[解説:「案件」を出したまま提案者が居なくなることを許容する。提案者が居
なくなった「案件」は、時間が来たら自動的に不成立になり回収される。]

**1.3 「案件」とCFD

類似の「案件」を一括して審議することの呼び掛けを、CFD (Call for
Discussion) と呼び、その期間を CFD 期間と呼ぶ。

CFDには、複数の「案件」が属することがある。

CFD期間は、依存、または、対立している最初の「案件」が提出された時に開
始される。

CFD 期間は、標準で2ヶ月とする。類似の「案件」を審議するためのCFDを開
始するには、前回の開始から3ヶ月以上開ける必要がある。

CFD期間は、属している「案件」の1つ成立した場合に終了する。管理人は、
CFDに属している全ての「案件」が不成立になった時にCFD期間を終了させるこ
とができる。

**1.4 「案件」の審議の順序

独立した「案件」は、できるだけ並行に審議する。

管理人は、依存した「案件」や対立した「案件」の審議をできるだけ1つの 
CFD の中で同時に行う。

管理人は、ニュースグループの一覧表に矛盾が生じるような「案件」を別の 
CFD に変更することができる。管理人は、「案件」の審議の順番を分かりやす
いように入れ替えることができる。

**1.5「案件」の不変性

「案件」の内容や提案者を変更することはできない。

議論の進行で別によい案が得られた時には、別の「案件」として提出する。こ
の場合、元の「案件」は取り下げて不成立にするか、新しい「案件」と互いに
対立する「案件」として残す。

**1.6 改名

改名とは、2つの互いに依存した「案件」により行われる。たとえば、従来の 
rename fj.X -> fj.Y の改名は、次の2つの互いに依存した「案件」として扱う。
    「案件」#1 fj.X の削除
    「案件」#2 fj.Y の作成

**1.7 選択的投票

互いに対立している「案件」については、選択的投票により成立をさせること
が望ましい。

----------------------------------------------------------------------
プロトコルは、こんな所です。

あと例をいくつか書きます。
----------------------------------------------------------------------
2.1 分割

次のようなニュースグループの分割を互いに依存した「案件」として審議する
ことができる。
    「案件」#1 fj.sys.sunの削除
    「案件」#2 fj.os.sunosの作成
    「案件」#3 fj.os.solarisの作成

2.2 対立する「案件」

次の2つは、独立した「案件」としても対立する「案件」として扱ってもよい。
最終的な判断は管理人に任される。
    「案件」#1 fj.net.xdsl の作成
    「案件」#2 fj.net.access-line.adsl の作成

対立した「案件」と判断した場合、管理人は、できるだけ議論を同時に進める。
そして、CFA/CFV/CFS の時期を調整する。CFVやCFSが行われる場合には、投票/
署名を行う人が便利なように方法なども調整する。

2.3 依存する「案件」

次のような「案件」は、依存したものとして扱うべきである。
    「案件」#1 fj.guide の作成
    「案件」#2 fj.guide.d の作成

ここで、「案件」#2 だけ先に成立することがある。しかし、「案件」#1 が不
成立になった場合、「案件」#2 も不成立になる。

次のような「案件」を、依存したものとしても独立したものとしても扱うこと
ができる。
    「案件」#1 fj.archives.documents の削除
    「案件」#2 fj.guide の作成

2.4 相対解釈

次の2つの「案件」を、独立したものとして扱ってよい。
    「案件」#1 fj.lang.* -> fj.comp.lang.* (実際にには改名は個々にして解釈する)
    「案件」#2 fj.lang.ruby の作成

ここで、「案件」#2 は、「案件」#1 が先に成立した場合、
fj.comp.lang.ruby の作成と見なす。
----------------------------------------------------------------------
例は、ここまでです。

\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報       \\