通常の社会生活に於いても、近隣世帯に踏みこむべきで無い事が存在するのと同じ様に、国際関係に於いても双方干渉すべきでない事は多々存在します。　対韓国に於いても、お互い理解しても、立場上相容れない事は存在します。その例として竹島、靖国問題が提議されたが、此は双方に取って時間をかけて理解する時間は必要です。
　靖国神社には現在の韓国出身の方も日本軍軍人として祀られており、その方達は多分それを当然として戦地に赴き、戦死されたと思います。現時点で国が分かれた以上別にするとした考え方には疑問があります。戦死された方々の意志確認が不可能な現在に至っては、その時の意志を尊重すべきで、仮に韓国籍、中国籍、中華民国籍の者は除外するとした場合、日本の為に戦死したり、被災死した人々はどのように考えるでしょうか？　原爆慰霊碑と靖国神社の違いは、民間人と軍人と一緒に慰霊されるか否かの差にしか過ぎません。確かに靖国神社は宗教色が濃いものですが、国の為に殉じた人を祀る施設として設けられており、経緯も明確です。まして西南戦争に於いては今で言えば単なる内戦であり、施設そのものを侵略戦争の象徴として捉える事が先ず間違いと言えます。
　強いて言えば、パスポ−トに菊の紋章が有る事を理由に好戦国の国民とされ入国拒否された経験は有りません。大使館内に菊の紋章を使用する事が侵略の始まりとされているのと同義に言われているとすら受け取れます。そうで有れば海外に出向く日本人は皆好戦主義者であり、皇室が存続する限り何時でもこの問題は存続します。　
　韓国の高官、軍人の人と話しても靖国神社を避難する人は十数年前は皆無でした。それどころか、軍高官であった人と共に護国神社には参拝していますし、彼等はそれを当然の行為としています。国の為に亡くなった人を否定する軍人は何処の国にもいない様子です。此を否定すれば軍そのものが崩壊します。
　中国の内政に影響されて靖国問題を提議した朝日新聞の国賊的な社説記事以降靖国問題は年々取り上げられ、現在に至っては戦争の象徴の如き扱いでなされています。　本来の意味を理解していればあり得ない事です。　中国は政策上国民は悪く無いが、戦争指導者は悪いとして国内に説明してきた経緯は有りますが、国際法上の東京裁判の正当性の説明は行っていません。　少なくとも当時の戦時国際法の概念に今で言うA級戦犯とされる概念は存在せず、事後の概念で即ち事後の法律で裁かれた人がA級戦犯であり、そのA級戦犯には後の総理大臣すら存在します。
　ニュ−ルンベルグ裁判も東京裁判も戦勝国の決定を受け入れるとして停戦条件に包括されたものと理解していますが、本来戦争を起こした平和に対する罪そのものが存在していない中で、戦勝国の論理で作られた罪です。考え方としては戦国時代の日本と同じく敵の大将、一族を抹殺するに等しいものです。その意味では裁判の正当性から言えば開戦時の指導者及び戦闘員総てがA級戦犯であり、その親族、子孫も斬首されるべきです。
　韓国も中国もイラク戦争を開始したブッシュ大統領を戦争を起こした罪で国際法廷に引き出すのでしょうか？　国際法廷での国際法概念が確立されているとすれば、戦争に関与した歴代のアメリカ大統領は総てA級戦犯です。
　被害を受けた側の感情を理解出来ない者ではありませんが、この事を取り上げて交渉の具にする態度は感心出来ません。各々の国内問題であり、双方その事を理解した上での国内向けのポ−ズと思います。　各々の国の世論は各々の国で処理すべきで、相手国に依存すべきでは有りません。政治の世界では意に添わぬ発言を公式にせざるを得ない事も理解出来ます。
　最も良い解決策は、誰もが当たり前の事として行動する事です。徒に騒ぐ馬鹿が双方に解決の機会を失わせている。韓国の抗議は確かに有りましたが、大人の対応と思います。
　ほぼ近い立場でいた中華民国からの抗議はありましたか？　靖国問題の解決を最も妨げているのは、日本のマスコミであり、それを上手に利用しているのが覇権主義者、無神論者の中国人民共和国です。
　戦死者を政争の具に使う政治家も何れ明日はなくなります。静観が最善の解決策で、毅然としていれば犬も吠えないものです。