不思議に感じている事の一つに、多くの人は銀行預金をしたならば必ず通帳を受取残高を確認するだろう。年金に関しては何故不明になった事に大騒ぎするのだろう。
 多分、強制的に制度としての徴収と、運用の無責任に原因があるのだろうと思う。
 年金の理念には賛同するが、運用する者には全く信頼を持たない。 不信感の一つは運用する者は全く別の保険制度即ち共済年金に加入しており、何が起っても自分達には全く関係が無い事にも起因していると思う。
 国民年金に至っては何故か国民年金税として言わば税として徴収されていた。 税であれば誰もが節税に努め、出来れば税から逃れたいと考えるだろう。
 年金の受給期間は受給開始から概ね7年6ヶ月として試算している様子で、それ以上生きれば儲け、未満ならば損をしてしまう事になるらしい。
 年金の受給年齢に達して考える事は、若し7年半も生きられない場合は、何処に消えるか判らない無責任な者達に幾らかでも、溝に金を捨てるが如く残してしまう馬鹿らしさだ。

 提案だが、年金受給年齢に達した時に一括して年金を受け取る制度を設けて貰えば、それを自らの責任で銀行なり、信託なりに移す事が出来、そこで損をしても自分の選択なので腹も立たない。
 少なくとも、信頼できる処を探す自由が有る。
 試算だが就職後今迄に支払った年金保険料(会社負担を含む)を年利4.5%で貯金していれば、現時点で2億を遥かに上回る金額に達している。 此れは信託銀行が試算した老後に必要な預貯金の倍以上の額になり、この金額を預金するだけで、年金の支給額を遥かに上回る金額が毎月手元に入る。 即ち元本は全く減少する事は無い。

 既に私の子供の世代は厚生年金を受け取る事を期待していない様子で、所謂401Kの考え方で海外投資、国内投資、信託等に分散して預貯金を行っている。勿論自社の持ち株会にも加入している。 彼に言わせれば将来厚生年金は今の国民年金よりも充てにならないだろう。最低限の生活費の30%程度の支給しか期待出来ないとの考えでいる様子だ。
 確かに現在の生活保護費が月額約13万円強、国民年金が最大で6万7千円となっている。 彼らは国民年金と厚生年金との境の無い時期に受給年齢に達するのだから、年金で生活できる事は全く期待出来ないと考えるのは無理も無い。

 制度として強制徴収されるから、(給与天引き)だからやむ得ないと思っている様子だ。
 
 国が保証する制度が健全に運用された例を私は知らない。
 役人が介在すると何故か理想とは全く異なった結果が出てくる。
 この事が現政権の責任とは思わない。しかし選択の自由を与える事は容易な筈だ。悪戯に消費税を上げて年金制度を維持しようとしたり、民営化と言うまやかしをする位ならば、年金の一括清算の制度を設けるのも方法の一つだろうと考える。