以前から疑問に思っていた事だが、東京電力の記者会見は何時も他人事に映り、全く誠意が汲み取れない。
 其の大きな原因の一つに原発事故が発生しても、決して東京電力のサ−ビスエリアには被害が生じ無い場所に原子炉を設置している事が、有るのではないだろうか?
 今回の火災にしても、テレビ画像を見た限りではトランスからの油の漏洩で、ABC消火器数本で消火可能と思えた。連絡員を含めて三人もいれば十分な火災に、「水が出なかった」とは消火訓練自体が満足に行われて居なかった事を想像させる。
 大量の噴霧放水で消火する油火災は確かにあるが、変圧器から漏れ出している油に着火した場合は通常は粉末消火又は化学消化液で対応するのでは無いだろうか?
 現場に消火器も見えず、2〜3m程度の距離放水ノズルから水が出ていた画面を見ると、全くの素人が申し訳に放水し、其の水で火面が広がり、怖くなって逃げた? とさえ思える。

 地産地消という事があるが、電力も地産地消を義務つけて、東京電力が供給する電力は東京電力のサ−ビスエリアに発電所を設けて置けば、事故が起きても直ぐに対応出来るし、被害者も自社の得意先となり、何等恩恵に浴さない風下の地方都市や、農村に被害を与えたり、不安を与える事は無いだろう。

 原子力発電には反対する者では無いが、全く縁の無い地方に原発を設置する事は、地方の者は危険と隣合わせで居ても良い、人口が少ないから被害を最小限に止めたと言う事の為の布石にさえ思える。

 今回の地震と阪神大震災と比較すれば、震度は僅かながら神戸の方が大きいが、犠牲者に数は比較ににならない。例え同じ震度であったにしても、多分犠牲者の数は神戸の方が遥かに上回ると思う。
 ニュ−スでの当初の犠牲者は75歳以上の人が多く、後に71歳の人が増えた。年齢から見て、老朽化した家屋に住み、新たに家を建てる必要を感じない人が、犠牲となっており、建築基準法が今も昔も同じだったら、何人助かっていただろうと思っているところへ、東京電力の記者会見、後にBBCの報道で放射能漏れがあったと知り、社会資本を支える企業人としての資質を疑う会見と更に思うに至った。 

 若し、記者会見の感覚が東京人の感覚であるとすれば、総ての産品の不売運動を展開し、首都壊滅をしなければならないかも知れない。