耐性菌さんの<ecnsss$khq$1@news511.nifty.com>から
>かって、国家は、至福の理想であった。
>そして、国家は、破滅の現実となった。
>その主権を主張して、軍拡競争。
>その国益を追求して、世界大戦。
>悲しいかな、その大乗の宗教が、裏目。
>釈尊が逆説のとおり、その理想が、仇。
>その鉄の卍、六道輪廻の逆回転。
>人間の救済、如何せん如何せん。

国家は歴史上、近代国家と定義された国家と、都市国家と定義された国家と、
境界線など明確になく、領主のような豪族連中が、ちょうどいまのイラクのよ
うに勢力圏をもって一塊の部族があちこちに置かれていたというような国家が
ある。最後の国家が、近代国家誕生前の国家の主流であった。

国家が至福であったことなど、ない。あえてそれに近いものといえば都市国家
である。農奴が領主から逃亡して行き着いた先は、都市国家であり、城壁をつ
くり、農奴は、商業や工業という産業で貨幣を手にし、領主の所有物としての
人間が、誰にも所有されない人間として目覚めた。
自らの軍隊により、領主や他の自由都市の攻撃を防衛し、都市国家を維持し
た。

ここには、近代国家とはちがった政治があった。アゴラという広場があり、民
衆はそこで政治を議論し意思決定をした。

このような都市国家が、崩壊させられ、やがて、国境と国民を所有する近代国
家に至るが、近代国家の軍隊は、異民族を抹殺し、近代国家を握った一部階級
が、国民の命を戦争や治安維持の名目で自由に奪う権利を行使し、体制側のわ
ずかな中枢階級だけが至福であった。国民も異民族もやはりひどい目にあわさ
れてきた。ここにおいても国家が至福であったことなどない。

国家が、至福を与える器(場)として機能する可能性を予感させたのは、日本
国憲法という革命憲法による国家の登場による。

国家を操る階級を弱体化させた、いわゆる財閥解体下での政治。
軍隊という、国民の命を自由にもてあそぶ組織の解体。
軍属という、国民の命を自由にもてあそぶ組織の解体。
財閥という、軍隊と、政治を、自由にもてあそぶ富の組織の解体。
思想、信条の自由、言論の自由を保障した国民の視点に立った国家の実現。
文化的な生活を保障した、国民の視点に立った国家の実現。
近隣の異民族との紛争を、食うか食われるかの武力によって解決することを否
定した国家を目指した国家の実現。

だが、このような国家の登場は常に反革命により押し返され傷つけられてき
た。自衛隊の日本国憲法を無視した、CIA自作自演のテロを理由にしてまで
の小泉の派兵など、語るに落ちる政治の反革命であり、マスコミ、政党、宗
教、国民の腐敗である。

このような腐敗土壌を使っての改憲は、史上初の日本国憲法のような至福を内
在させた国家の芽を摘み取り、再び、悪しき近代国家に逆戻りするのである。
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安倍総理の目指す道は、恐るべき、近代国家の悪魔の復活である。