てつたろです。

Nagata wrote:
> 「私にとって最悪の最終話」だった(笑)、

おや?

> ながたです。

お疲れ様です。

> 半分の月がのぼる空
> 最終回(第6話)「僕たちの両手は」
>
> の感想です。

結構ネタばれなので視ていない人はご注意。
「原作を読んでいるから書ける」内容もあります。
後日ノベル版を読むつもりで「こんな記事読まなきゃよかった」と
言われても当方は責任を取れませんのでご覚悟を。(なんてな)

> 週末投稿予定でしたが、遅れました。
> クロスポストの割りには校正不充分予定です。
> すみません。

衛星で全国同時放映していますが、「積録」の方もいらっしゃる
でしょうから、多少間を空けたほうがいいかもしれません。
# 「空けなきゃいけない」というものでもないのでしょうけど。

> 雑談改行に、サービスモード(謎)の話を
> してもいいのですが、
> まぁ失敗談の話をするのも
> まだ気力がないので、
> 数字のみ。5行
>
> 5
> 4
> 3
> 2
> 1
>
> まずは総括から。
>
> DVD買いません。
> 録画も多分ひとつも残さないでしょう。

ながたさんの評価が低いようなので、思わずフォローを(NG用語じゃ
ないほうの意味で)しちゃいます。
勢い反論が多くなりますが、気を悪くなさらずに頂けると幸いです。
m(_ _)m

# というわけで、早速。

短期間にしては「よくやった」と言っていい出来だと思っています。
逆に言えば、「もっと時間をかけて襞の奥まで描いて欲しかった」
とも。
# 低画質でもどんな「服」かは判りますが、「生地の質感」は、より
# 高画質でないと理解できないのでしょう。

> りかたんは可愛い。

電撃文庫のCMを視ていれば判るでしょうが、原作の挿絵とは大分
印象が違います。
# 挿絵は「可愛く」アニメ版がどちらかというと「美人」な感じ。

最初は違和感もありましたが、「作品の印象が変わる」ほどでは
ありませんでした。

> 妖精さんも、もっと可愛い。

私ゃ「ママ萌え」であって「人妻萌え」ではないのですが、
確かに可愛い!

> おしまい(おぃ)。

なんでやねん。-_-)/
(あるいは、「やめなさい」)

> 第1話は、かなり下品でしたが、

「下品」というより、「男ってしょうがないね」なエピソードかと。

> 最後の場面は、キザというか、気取っているというか…。

「しょうがない男の子」が精一杯背伸びして頑張る話。
# いじょ。(待て!)

> さて、
>
> 確か前回「おまえにとって最悪の結末」
> とか手術を終えた医師が裕一につげていますが、
> その続きから。
>
> 「手術はうまくいった」と医師が告げますが、
> これは嘘だったのでしょうね。

「手術をしない場合より長く生きられる可能性が高くなった」なら
「成功」(=現状から望みうる最善)と言ってもよいのでしょう。
# 「大成功」(=完治)には程遠いにしろ。

逆に言えば「これ以上の手当ては不可能」という「宣告」ですが。

> 「裕一、あんた知ってんの」
> と後の場面でナースがいいます。
> (手術の結果を)という意味でしょうが、
> 目がうるうるしています。裕一は気づいていないふう。
> #ここも、失敗を暗示しています。

裕一は単純ですから、「手術の成功」=「完治」、「失敗」=「死」
と二極的にしか考えていなかったと思われます。
というか、亜希子さんにそう思われている?
# 「うすうす気付いているかな」という疑惑が、「知ってんの」と
# いうさぐりの台詞に。

> 「守秘義務がある」と医師がいいます。
> #そりゃ正論ですが…。

現実には「守秘義務」を守れないほうがプロ失格でしょう。
# 架空の話とはいえ、そう簡単に守秘義務を破るようでは
# 「嘘」っぽすぎる。

> #あるいみ里香を元気にさせるダシに裕一が利用
> されたとも思えますが、それはナースだけが関係
> している訳で、確かに医師は無関係でしたけど。
>
> 納得いかない(笑)その1。 (守秘義務に固執)

自分と同じ道を歩む裕一を見たくない。
# 「裕一のことを考えて」ではないけど。
↓
裕一と里香を切り離したい。
「里香の母親から申し入れ」も、丁度自分の目的とも合っている。
↓
「お前はもう里香とは関係ない」ことの象徴として「情報公開の拒否」

なんでしょう。

> ナースも納得いかないようで、脅迫します(笑)。
> #これも完璧に犯罪だぁ。

こっちは完全に「非常識」ですね。
元々そういうキャラだし、一応「非常識」の相手は選んでいるので
しょうけれど。

> 「里香の母親から申し入れ」
>
> #これが少し意味不明ですが、
> #里香が悲しむだけだから、変に気をもたせる
> #ような(相手が本気で里香のために人生を
> #ささげるとは普通思えませんし)ことをしないで。
> #つまり、もう裕一を近づけないで、
> #と依頼されたのでしょうね。

ちょっと違います。
# ながたさんも人の親なら判るでしょうけど、
「病気の娘を勝手に、何度も、無断で、外出させ、しかも外で発作
をおこしている」
なら、親としては激怒して当然です。

特に母親にとって裕一は「見知らぬ他人」な訳だし、裕一の気持ち
なんて見える訳が無い。

> めちゃ納得いかない設定ですが、

やっぱり、このあたりを説明するには尺が短すぎたのでしょうか。

> あとの場面を演出する上で必須なのでしょうけど…、

裕一との仲を認めたあとの母親は可哀相なものです。
娘に幸せな笑顔を与えてあげられるのが「他人」な訳ですから。
# この辺も原作ネタ

> 里香の書籍を通したメッセージを思いだし
> なんと登山用具を人から借りて屋上から
> 東病棟に飛びうつる裕一。

これって原作では中盤のエピソードなんですがね。
# 里香の母親に嫌われるのも含め

> #臨死体験みたいなのがおかしいです(笑)。
> #最後まで登場するし。たださん?エロじじぃ。

よく「走馬灯が回る」と言いますが「死の危険に晒された人間が
過去の記憶からこの場で役に立つ知識を一瞬で検索する」という
ことらしいので、その一種かと。;-p
# さもなくば、一瞬気絶したときに見た夢。

> 納得いかないその3。
>
> #里香ちゃん、やっとでました。可愛い。
>
> 拒絶するなら、里香が入っていいといっても
> 窓をあけないと思うのに開ける母親も違和感。
> #でないと話にはならないですが。

墜ちて死んだら寝覚めが悪いでしょうし、常識人なら中に入れて
当然かと。
# 非常識なキャラが多いのでこういう常識的な行動が理解できなく
# なる、とか。:-p

> 「私のために、なにもかもあきらめなくちゃ
> いけなくなるよ」
>
> それでもいいという裕一。長くもないけど
> 短くもないと悟っている里香。
>
> #初見では思いませんでしたが、今見ていて
> #里香が、とても哀れに感じてきました。

里香本人にとっては最高に幸せな瞬間なんでしょうけどね。
# ヘンリエッタの「幸せ」に対して我々が感じる「哀れ」と同質?

> #ガンじゃないから、医師も嘘はつかないのか。

# 「少女に与えられたのは、 大きな銃と小さな幸せ」
## その「ガン」じゃない!(爆)

という「ガンスリ」ネタからの与太はこの辺で :-p

「走ることのできない体」(原作ネタ)だし、「完治した」なんて
嘘は吐けないでしょうね。
であれば、明確に宣言されなくても自覚できてしまうでしょう。

> そして、医師、ナースステーションにて、
>
> 「出世の道もすて、その子と一緒に生きる道を
> 選んだが…」
>
> すべて消えてしまったと。

「彼女自身の幸せ」を含めて、自分が守ってきたものが。

> #なんだかなぁ、それじゃぁあまりに彼女が可哀想
> #すぎますよ。絶対成仏できないじゃぁないですか!
> #私は彼を苦しめるだけに生きていたの?と。

表層的に「相手を想う」なら、「自分は相手の重荷になる」と
考えてしまうのでしょう。
それでは自分も相手も、残された時間を後悔しながら過ごすこと
になるので、「自分の我侭で幸せになる」ことが必要なんです。
# 里香のように

> #その4年間の貴重な時間は、他の人では一生かかっても
> #得ることの出来ないものを得られたってことを
> #考えないなんて、最低。

でも、「選んだ」んですよね。
夏目の場合、発病時点で既に結婚していたので「選ばなかった」ら
鬼畜 :-(
# でも「裕一にはそこまでの『縁』がないくせに」と思ってしまう?

> #とは言っても、私も大切な誰かが死んだ経験が
> #まだないから、こんなこと言ってられるんでしょうね。
> #たとえば、娘が、たとえば嫁さんが、同じ状況に
> #なって4年で死んだら、医師みたいに生きながら
> #えていることすらありえないかも(汗)。
>
> ##うん、生きてるだけ偉い、尊敬しよう(おぃおぃおぃ)。

そうそう。:-)
# 尊敬はともかく、「現在の後悔」を非難する謂れは無いかと。

> ##でも、仮に超鬱になって生き残ったとして、
> ##あんな感じに後悔一杯みたいな話を他人(ナース)
> ##には、意地でも絶対したくないと思います。

それだけ「失ったものが大きかった」と善意の解釈を。:-p

> ##同様な境遇の裕一が現れた影響はありそうですけど、
> ##でも医師が裕一のことを思って過敏になってるとも
> ##絶対思えないし。単に昔を思い出してヤツあたりしてた
> ##ようにしか。(以前の回)

同属意識はあるんでしょう。
ゆえに、自己嫌悪まで裕一に向けてしまう、とか?

> それに対し、ナースは、明るく、裕一にとっては
> そうかもしれないが、里香にとっては違うと。
> 明るくなった、(裕一で里香は変わった)、
> 笑わずに死ぬのと笑って死ぬのとどっちが幸せ?
> と医師に問うナース。
> 大切なものは、自分の幸せ?相手の幸せ?

大事なのは「裕一の幸せ」?「里香の幸せ」?とも聞こえる、
ある意味「裕一のことを考慮に入れていない、酷い台詞」
# 男にゃ厳しいお人だ。

> 「男ってバカ。気づかないうちに全てを手に入れているのに」

手にしたものが大きいほど、失った喪失感も大きい。

> そして世界は闇に溶けているが、半分の月は確実に
> 今を照らして…という裕一のナレーションで幕。
>
> ってEDの後に後日談があった。
>
> 制服の写真は黒の帯かかってないし、結婚式の
> 写真も未来の事実なんでしょうね。

「結婚式」は「アニメ版オリジナルending」かと思ったのですが。

写真の裕一達の外見が、「今」とほとんど変わっていないことから、
本当の結婚ではなく、オママゴトな結婚式ではないかと思われます。
# いずれにせよ、走れない体が現実の夫婦生活に耐えられるはずも
# ないし。

> そして医師と同じ道をたどることになると。

……か、どうかはともかく。
原作にはこのあと一巻続きがあります。
「ここで終わらせてもよかったけど、どうしても書きたかった」
と、作者をしてあとがきで言わしめた話です。

退院後の日常ですが、後日談でもなく本編の最終話にこういう話
を持ってきたところに作者の想いを感じます。

アニメ版に比べ、原作の裕一はもっと泥臭く、みっとも無く、
足掻きます。
しかも、その足掻きは成功するとは限らず、無駄足だったり、
失敗したりします。

この話に"Dream Comes True"や「奇跡」はありません。
# 「あゆの人形」はないのです。(うぐぅ)

卑小な人間が、限られた力を自覚し、失敗や過ちを繰り返しながら、
できることを頑張る話です。
「半分の月」には、そんな「不完全な、でも輝いている人間」の
意味もあるかも知れませんね。

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