From(投稿者): | "流星" <ryusei_y7@hotmail.com> |
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Newsgroups(投稿グループ): | fj.rec.poems |
Subject(見出し): | 夕暮れの雨 |
Date(投稿日時): | Sat, 20 Sep 2003 17:27:10 +0900 |
Organization(所属): | DION Network |
Message-ID(記事識別符号): | (G) <FsUab.8$sd1.0@news7.dion.ne.jp> |
たかだか数十年の銀杏の木の下を 歴史の乏しい人類が 取るに足りない煩悩と歩いている 傘の形をした蝙蝠が アスファルトすれすれに 飛び去った 雨の降る夕暮れには 地獄の門番のような顔だけが ゆっくりと こんにゃくのように通り過ぎていく 夢か 希望か 殺戮のない世代には そんなものは歩いてはいない 突き刺された魂 その抜け殻を いくつもいくつも その歯で食いちぎって生き抜いてきた者にしか 夢も希望もあらわれはしないものだ 俺の希望は 蝙蝠よりも低くとんでいたはずだが・・・