街とその不確かな壁
村上春樹の新刊である「街とその不確かな壁」を早速買い求めて読んでみました
アンチクライマックスでハッピーエンドではないものの読み易く一気に通読しま
した
識者には敬遠されるからみについての描写がなく安心して他人に勧められる作品
に仕上がっています
似たような作品である「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の方が
エンターテイメントとしてはより面白かったと思いました
読後の感想としては壁が沖縄に多く残る壁だけの城跡を想起させとくに内城にラ
ベルのような外城が付属している自宅近くにある城跡を再認識させてくれました
城壁は個々の家庭を営んでいる人々が心に抱く外部からの侵入者に対する排斥心
であり門があるので中に入ることはできますが外来のものはその不便さのために
やてが立ち去ることとなります
単なる歴史的遺物としてではなく壊れたら修繕するなどして大切に保存されてい
るのは地元の人の心持ちと合致するところがあるからでしょう
今回読んだ小説にでてくる壁もそのようにして外部からの侵入者を追い返したの
でしょう
交通が便利になって地方に移住する人も増えているようですが地元の人との大き
な隔たりを意識せざるを得ませんでした
大城貴紀
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