放射線の測定結果の掛け算を怠るテレビ報道
新城@筑波大学情報です。こんにちは。
テレビ、特にNHKで、放射線の測定結果を報道する時、掛け算してい
ないことが気になるようになってきました。これが意図的なら、危
ないし、意図的でないとしても、不正確なので止めてほしい。
個々の測定結果は、「マイクロシーベルト/時(μSv/h)」で出てき
ます。それと「マイクロシーベルト」とを比較したりしています。
「/時」なので、1時間だけその地に出かけるならいいのですが、1
日間、1ヵ月、1年間ならそれぞれ24倍、720倍、8760倍して考えない
といけない。それなのに、胸部レントゲン1回とか、東京ニューヨー
ク往復とか、それと比べたりしている。たとえば、速度「10km/h」
と距離「10km」を比較するとおかしいけれど、それが天下の NHK な
んかで堂々と行われていたりします。
たとえば、放射線が「10μSv/h」と観測されたとします。1時間なら、
「10μSv」でいいですが、1日なら「240μSv」、1ヵ月なら、
「7,200μSv」、1年なら「87,600μSv」になります。
枝野官房長官は、「「ただちに」健康に影響を与えるものではない」
と、一応正確に発表していますが、報道にかかると「ただちに」が
飛んでしまったりします。あと「影響」は、子供や妊婦など大きい
人もいるし、いろいろなんだけど、その辺丸めたり。さらに、線量
計をつけて健康チェックを厳しくしている人と比較したりしている
報道も出てきたり。うむむ。
\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報 \\
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