新城@筑波大学です。こんにちは。

なんかドサクサに紛れたような形で国会では著作権法を変えて、違
法ダウンロードに刑事罰を入れようという話し合いがなされてまし
た。一応、審議は一旦休憩を入れた形になっているのですが、今後
どうなるか気になる所です。

私が一番危なさそうなのが、著作権法違反の容疑で警察がパソコン
を応酬してしまうことでした。このことに関して、弁護士の小倉秀
夫さんもこんなブログを書いていました。

小倉秀夫、違法ダウンロードに刑事罰は必要か、2012年5月8日
http://benli.cocolog-nifty.com/benli/2012/05/post-14cd.html

> 違法サイトからのダウンロード行為を犯罪化する法改正は何が最大の問題か。
>
> 持っていない情報を手に入れること、すなわち、知らないことを
> 知ることを犯罪とすることこそが最大の問題です。
...
> また、情報を入手すること自体が犯罪となりますから、警察は、
> 私たちが、どんな情報をどんなルートで入手したのかを調査する
> 権限を持つこととなります。当然、警察は、私たちが使用してい
> るPCを差押えし、私たちがPCにセーブしている情報を全部調査す
> ることが出来ることとなります。

法律の専門家に言われると、かなり怖い所があります。

日本弁護士連合会も、去年のうちに刑事罰導入に反対する意見書を
出していました。

違法ダウンロードに対する刑事罰の導入に関する意見書
2011年(平成23年)12月15日 日本弁護士連合会
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/111215_5.pdf

> 現在議論されている違法ダウンロードに対する刑事罰導入は,ま
> さに,個人の私的生活領域におけるダウンロードに対して刑事罰を
> 科そうとする議論であり,これを是認すれば,国家権力が私的領域
> に直接入り込む余地を与えることになるものである。

穏やかな表現になっていますが、警察がパソコンを持っていっちゃ
うということですね。

日弁連の前の会長、宇都宮さんは、先月の会長選挙で落選しちゃっ
たんですよね。もっと続けて欲しかった。

\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 情報工学        \\