「ヴィジュアル複素解析」
Hideki Kato <katoh@pop12.odn.ne.jp> wrote in message news:<415e9e95.7021%katoh@pop12.odn.ne.jp>...
> 加藤@ODNです.
>
> In article <800c7853.0410020236.32204719@posting.google.com>, M_SHIRAISHI wrote:
> >Hideki Kato <katoh@pop12.odn.ne.jp> wrote in message
> >news:<415e31ac.7020%katoh@pop12.odn.ne.jp>...
> >> 加藤@ODNです.
> >>
> >> 複素関数論の本も幾つか読みましたが,,,ついて行けなかった.(笑
> >
> >
> >複素解析については、今、評判の本↓が出てるよ。 ヽ(^。^)ノ
> >
> >http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0198534469/qid=1093104708/sr=1-1/ref=sr_1_8_1/250-8078389-6961836
> >
> ># 邦訳も出てるみたい。
>
> 「ヴィジュアル複素解析」
> http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4563011029/249-6662217-3541931
>
> これが邦訳ですね.
そうです ---- 但し、この邦訳は、どうも、原書の旧判からのものの様ですが。
実函数の場合だと、導函数の幾何学的な意味は「接線の傾き」であるわけですが、
複素函数の場合だと、その導函数にはどんな幾何学的意味があるのかは、恐らく、
誰しも知りたいことでしょうが、和書も含めて、旧西側諸国の教科書には、
全く触れておらず、単に「形式的に」取り扱ってきたに過ぎなかった様に思います。
# 旧ソ連の複素函数の教科書には、「幾何学的意味」が説明されている本もあった
けど、「非常にわかりにくかった」!
この本は、そういう点を徹底的に追求し、解明しています。
テイラー級数とフーリエ級数とが、1つのものを視点を変えて見たものに過ぎない
と喝破している箇所などは、まさに「圧巻」と言えるでしょう。
著者は(何と!)ニュートンの『プリンキピア』に触発されて、複素解析上の諸概念
の幾何学的を追求してみる気になり、そうしてこの本は生まれたのだと序文に書いて
います。
ヒルベルト流の形式主義に、それなりの存在意義が無いわけではないけれど、この本
の様に、数学的概念の意味を徹底的に追求することも有意義なことであり、この本の
ような傾向は、これから先の数学書の流行になるやも知れません。
M_SHIRAISHI @ The_New_York_Academy_of_Sciences
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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