ブッシュ政権のプードル犬を演じた英国のブレア首相は、今や、完全に英国民の信任を失った。
ジョージ・W・ブッシュの大統領への再選も無いだろう。

フセイン政権が大量破壊兵器を持っているという確たる証拠も無しに先制攻撃を仕掛けた、あの
戦争は≪大義なき戦い≫だったのだ。

「大量破壊兵器など持っていない」と言っていたフセインに対して一方的に戦争を仕掛け、
「核兵器を持っている」と公言して憚らない北朝鮮の金正日に対しては“対話”でもって
臨むなどとは、まるで、あべこべの話だ。

フセインは確かに独裁者ではあったが、それは“後進国”によく見られる「開発独裁」の色彩
の強いものであって、ヒットラーとかスターリン、或いはポル・ポトなどの様な「極悪非道」
という程のものではなかったし、チャウチェスクやマルコスの様に、自国民によって権力の座
から引きずり降ろされる様な悪政をしていたわけでもなかった。

ブッシュ政権はその中枢を同時多発のテロ攻撃を受けたことで、復讐の対象を「でっち上げて」
一方的に攻撃を仕掛けたのだ。


人は、「窮鼠猫を噛む」の喩えがある様に、テロに訴えるしか手段が無い程に追い詰められた
時にテロに走るのだ。 だから、為政者はテロに訴えなくとも済む様な世界の構築に励むべき
であって、「暴力でもってテロを根絶しよう」などという発想は、完全に間違っている。


米英と違い、日本は今までアラブの民衆から敵視されたことは一度も無かった。 

ブッシュ政権のご機嫌取りでもって、自衛隊のイラク*派兵*に踏み切れば、イラク国民の
大多数のみならず、アラブ諸国、更には広くイスラム諸国の民衆の反発を買うことは必定だ
ろう。


戦争で荒廃したイラクへの援助は当然するべきだが、それは(ブッシュ政権を喜ばすだけの!)
自衛隊*派兵*ではなくして、イラクの民衆から真に感謝されるような、保健・医療チームの
派遣などに限るべきだ。



M_SHIRAISHI @ The_New_York_Academy_of_Sciences

http://www.apionet.or.jp/~eurms/Ronri_Kaikaku.html