講演会で対談内容漏らす?


小沢氏とは犬猿の仲と言われる前原氏(左)
 民主党の前原誠司副代表が漏らしたとされる、小沢一郎代表に対する批判発言が波紋を広げている。この批判発言は自民党の与謝野馨前官房長官が講演会で
明かしたものだが、前原氏はかねてより小沢代表と距離があり、最近は小泉純一郎元首相など自民党議員とも接触している。このため、永田町では「いよいよ
小沢Vs前原のバトルが勃発するのでは」との見方が出ている。

 問題の発言は20日付読売新聞朝刊が報じたもので、与謝野氏=写真左=が19日夜に都内で行った講演会で、前原氏が「(国会運営について)民主党が間
違っている。国民のために一つずつ物事を決めないといけない。小沢代表が悪い。政策に興味がなく、政局にしか興味がない」と、小沢氏を徹底的にこき下ろ
していた事を暴露したというのだ。

  与謝野氏は講演会直前、6月10日に発売される月刊誌「中央公論」の企画で前原氏と対談。この際に前原氏が漏らしたものだというが、永田町では「い
よいよ前原氏は小沢民主党と決別するのでは」(自民党若手)などとの憶測が走った。

 その理由について永田町有力筋はこう解説する。

 「前原氏は先の新テロ特措法案や日銀総裁人事への対応でも小沢氏の考え方に公然と異論を唱えるなど、党内では反小沢の急先鋒的存在だ。今年9月の代表
選についても複数候補で選挙をするべきだと主張しているが、これは事実上、小沢氏への対抗馬を立てるべきだということ。先月には前原氏に大連立を呼びか
けたことがある小泉元首相と会食もしており、いつ小沢氏に反旗を翻してもおかしくないと見られているからだ」

 ただ、前原氏の事務所は与謝野氏発言について、「事実無根だ。読売の記事に書かれていることを(前原氏は対談で)言っていない」と完全否定。

 与謝野氏の事務所も「一般公開した講演会ではなく、あくまで私的な会合での発言だ。まさか新聞記事に出るとは思わなかった」と述べるにとどめ、真偽を
定かにしなかった。

 だが、先の講演会参加者の1人はこう証言する。

 「与謝野氏は読売の報道通りの発言をしていた。さらに与謝野氏は、『前原氏が(雑誌の対談時の録音)テープを止めてこっそり言っていた』とも付け加え
ていた」と証言する。

 衆院選を控え臨戦モードの小沢民主党だが、果たして一枚岩が崩れることになるのか。




ZAKZAK 2008/05/21

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