真木子です。

『犬作戦』のEDが変わりましたね。オハナちゃんが歌ってるのか。
サンダー鳥にスター戦争、星トレックときて、「未知との挿入」はもう少しう
まい言い換えはないのかないのか・・・


第8話「サボりと無欲と休憩中」

前回の3つの出来事
1.ダメ亭主・小森が宝くじを当てる。
2.鴻上から、新たなコアメダルが届けられる。
3.アンクが罠にはまり、ウヴァに襲われた。

Count the Medals
赤:タカ2
緑:バッタ、カマキリ
黄:ライオン、トラ、チーター2

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小森夫妻の喧嘩を止めに入る映司。
「おまえどこ行ってたんだよ! おまえがいないからな、これが暴れんだぞ」
しっかり押さえとけと言って宝くじ売り場に向かう武だが、みんな逃げちゃっ
て無人。
桃子がくじを奪って走り去り、武が追い、映司も追う。

アンクから飛んだ緑と黄のコアメダルに飛びつくウヴァ。
「取ったぞ! アンク、出し惜しみせず、全部吐き出して――」
アンクの姿はなし。
『その目先のことだけで一杯になる頭を、どうにかしたほうがいいぞ』
「貴様、わざとメダルを飛ばしたのか!」
『カザリによろしく言っとけ! じゃあな!』

桃子はくじを川に投げ捨てた。
「いいのよ、あいつが目覚ましてくれるならね」
川に入る武。

カザリに掴みかかるウヴァ。
「八つ当たりはやめてよ! アンクからメダルを取り戻せたの、僕のおかげで
しょ」
「今度はおまえから取り戻す! 俺のコアメダルを出せ!」
2人に水を浴びせて止めるメズール(少女版)。カザリを叱ってメダルを出さ
せ、それを見て怒るウヴァを制する。
互いの手からコアメダルを吸収、2人の鎧部分が復活。
「いい子ね、2人とも」

クスクシエでは、桃子を追った映司が戻ってこないのを心配している。
店に飾ってある風景写真は、小森君の作品。
「なんかすごい賞とったのよ。でもねー、若いうちに成功するのも善し悪しと
いうか。仕事もお金もバンバン入ってちやほやされて。いつからか写真撮らな
くなって、仕事も全部断るようになっちゃったらしくて」

桃子も映司にそんな話をしている。
最後には商売道具のカメラを売り、そのお金で毎日ブラブラ。
「あんな武、前じゃ考えらんなかった。いい写真撮って賞とって名を上げて、
もっともっとって、貪欲でギラギラしてて。それが一度贅沢した途端に、あん
なダメ男になるなんてね。写真が大好きだったのに」
「なるほど。でも、分かりますよ。夏休みの後とか、学校が嫌で嫌で行きたく
なくなっちゃって、またそういう時に限って親が勉強しろ!とか言うからよけ
いに嫌で。それとおんなじですよね」
「ビミョー」
むしろ欲も何もなくなった感じと言う桃子に、人の欲はそう簡単になくならな
いと言って、映司は溺れかけている武を助けに行く。

《回復が遅いな。もうこの人間の体がダメなのか》
体を捨てて腕だけで這い始めたアンクだが、近くにいた小学生たちに見つかる。
「ツチノコだよ、ツチノコ!」
ツチノコじゃないっ!と叫んだら、びびった子供たちは石を投げてきた。
「やっぱり戻らなきゃダメか!」

原始的な方法で火をおこす映司。都会じゃ道具の材料を揃えるよりライターを
買う方が早そうな気もしますが。
明日のパンツもビチョビチョだと言う映司に、「派手だね」と視聴者を代弁す
る武。パンツへのこだわりを語る映司。

「セルメダルがもっとあれば・・・仕方ない」
バッタ缶を取り出すアンクだが、映司に弱味を見せて調子に乗らせることを嫌
い、諦める。
「あいつバカのくせに、時々食えない」
動けないまま、日が暮れていく。

やっぱり納得いかないと、会長に訴える後藤君。
「オーズにコアメダルを集中させてみることがかね。私は非常に興味深いこと
だと思うがね」
「・・・研究のことはともかく、世界を救うという正しい目的に、あの火野映
司という男がふさわしいとは思えないんです!」
オーズはかつてグリードを封印したすさまじい存在だと言って、ピアノを弾き
始める会長。
過去の光景にアンクがいませんね。ラトラーター・コンボが一足先にお目見え。
「コアメダルの力を自在に使え、コンボで発動するとてつもないパワーを受け
止め、自分のものとする。火野映司君は今のところ、そのとおりの戦いをして
いると思うがね」
「今はどうにかなっても、今後はどうなるか。あんなふざけてるのか真面目な
のか、わけのわからない一般人に戦わせるぐらいなら、私が!」
不協和音。
「後藤君。そのわけのわからない一般人にペースを乱されるのはやめたまえ。
君らしくない」

「男はいつ死ぬかわからないから、パンツはいつも一張羅穿いとけ」というの
が、映司を連れ歩いた旅好きの祖父の遺言だという。
「そう聞くと、パンツもかっこいいな。で、今は日本で旅費稼ぎってとこか」
「・・・あー、まあ。・・・ちょっと、休憩中って感じですかね」

映司がお気に入りの知世子店長、一緒に働いたら楽しいと思わない?と比奈に
同意を求める。
「まだ知り合ったばかりだけど、私はあの子を大丈夫だと思うのよ」
「そうですね・・・。私も、そう思います! 大丈夫な人ですよ、火野さん」
「ただねぇ、肝心の映司君が煮え切らないから。どうも比奈ちゃんのこと気に
してるみたいなんだけど、なんかある?」
「ないですよ!」

「なるほどね。休憩中、か。俺もそんなとこだな。なんかいろいろ疲れたって
いうか。もう人生サボりたいっていうかさ。目指したとおりに写真で成功した
のにな」
「わかります。揚げ饅頭って知ってます? 饅頭を揚げたやつで、すっごく美
味しくて大好きなんですけど、一気に20個食べちゃったた時はもう二度と見
たくなくって。あれと同じですよね」
「いや、ビミョー」
欲も何もなくなったと言う武に、奥さんも同じことを言っていたと教える映司。
「ま、俺は、人の欲はそう簡単にはなくならないと思いますけどね。だって俺、
今でも揚げ饅頭大好きですもん。あの最初に食べたときの感動が忘れられなく
て!」
「最初の感動・・・」
「あ、そういえばあいつ、どうしたんだろ」

“あいつ”ことアンクはへたり込んだまま。
「ダメか・・・」

「重いなぁ。自分で歩けよ」
ガメちゃんが牛君を引っ張って歩く。
「目が痛いよぉ。こんなに痛いのは、オーズのせいだ。オーズのやつ・・・う
あ〜ん、メズール」
置き去りにされた牛君、「オーズのせいだー」

後藤君が帰ろうとしたところに、里中さんが映司を案内してきた。
「あ、後藤さん。今日はライオンのメダルどうも」
「・・・」
ちょっとお願いが、と会長に申し出る映司。

翌日。
ちょっとうるさすぎたかなと反省する桃子。
《また写真撮って欲しくて、焦りすぎてたし》
旦那のほうも、桃子はわかってて尻を叩いてたんだよなと反省。
《俺は忘れてたな。最初の感動か・・・》
2人が出会う。
「武・・・」「桃子・・・」

倉庫で暴れるバイソン。

ヤミーに気付いたアンクが這うように動き出したら、近くで映司が見ていた。
「ずいぶんいい格好だなあ」
「ほっとけ! 何しに来た」
メダルをチャラチャラ。
「鴻上さんから前借りしてきた。たぶん何かあったろうと思って」
「条件は何だ」
「べつに」
「そんなわけあるか」
「おまえと約束したって意味ないだろ。ま、今日のパンツじゃ死ねないだろう
と思ってさ」
セルメダルが4枚、アンクの手に落ちる。腕の羽根が復活、立ち上がるアンク。
「意味わからんが、おまえが使えるバカなのは間違いない」
「いや〜、おまえもけっこう使えるグリードだと思うよ」

バイクでヤミーのところに到着する映司とアンク。これでまたメダルを消費し
てるぞ。映司が出してやったのか?
「ガメルのヤミーか。あれは能力を発動するために自分のメダルを消費するん
だ。倒してもたいしてメダルは落ちない」
「あ、そう。・・・変身!」
戦い始めるが、押され気味なので先日のコンボを提案するオーズ。
「コンボはむやみに使うな。こいつだけにしとけ」
実はクワガタを取り返された、とは白状しない:-)
とりあえずタカキリバ。飛んでくる土管は簡単に砕くが、ヤミー本体は硬くて
歯が立たず。
「映司、メダルを替えろ!」
「待った! どうせなら、こっちのほうがいい」
オーズが見せたライオンメダルに驚くアンク。
ラキリバの放つ光に苦しむヤミー。
「おまえ、そのメダルどうした!」
「鴻上さんからプレゼント♪」
「・・・またあいつか!」
そろそろ決めないと、とスキャニングチャージ。光を放ちながらジャンプ、鎌
で切り裂く。
爆発して落ちてきたメダルは1枚。
「確かに前借り分には全然足りないなあ」

開店前のクスクシエで、小森夫妻が仲直りの報告とお礼。武はまた写真を撮る
気になったらしい。
「いやぁ、まずはカメラ買うところからだからさ、ね。先は長いけど」
無言でカメラ一式を出す桃子。
「これ、俺の?! なんで?」
「武が質屋に持ってったとき、すぐ買い戻したの。いつかこういう日が来てほ
しくて。借金しちゃったけどね」
「桃子・・・」
2人に感謝された映司、「俺なんかしましたっけ? あっ、パンツの話?」
それよりバイトの話と店長が切り出すと、映司は逃げた。

「アンク、欲望って、人間には必要なんだな。だから面倒だし、おまえたちも
食いっぱぐれないってわけだ」
「おまえのパンツまみれの欲望なら、いらないがな」
iPad には鴻上コーナーが追加された。
そこに比奈がやってきた。慌ててこの場を離れようとする映司だが、比奈の視
線は木の上のアンクに。
「やっぱり、私をこの人と会わせたくなくて、クスクシエのバイト断ったんで
すね」
「・・・比奈ちゃん、ダメだよ、あいつは!」
大丈夫です!と木の下に。
「私、自分では嫌いなんですけど、腕力はかなりあるほうだから――」
ふにゅっ!と木を揺さぶり、落ちかけたアンクの腕を掴む。
「――負ける気しません! それに、この体はお兄ちゃんのなんだし、そばに
いたほうが安心なんです」
「比奈ちゃん・・・」」
「だから、クスクシエで一緒に働いてください」
「おい映司! なんだこいつ。なんとかしろよ!」
笑いだす映司。
「わかった。よろしく」
「はい!」
喜んだ比奈が勢いよく手を振ると、アンクは地面に叩きつけられた。お兄ちゃ
んの体だぞ、いいのか?
ふてくされるアンクを見て笑う2人。

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★☆★ この世に正義がある限り、悪もなくなることはない:-) ★☆★

  小路 真木子(SHOJI Makiko)   shoji@kyoto-econ.ac.jp