(1)ひところ前までは4拍子あるいは3拍子だったものが最近は二拍子に変わっ
てきた。一日アップして次の日にはダウンする。このアップダウンはアメリカの状
況とは歩調を一にしない事態が明確に生じている。これは日経あるいはTopixに加
熱感が出ている現われであろう。

さて、これを踏まえて今後をどのように占うか。この株価占いについて具体的に語
る振りしておきながら要するに日経平均を騙っておしまいにする馬鹿論者も要る。
東証上場企業でも1000社あるいは2000社もあるって言うのに日経平均だけ
語って何か意義の有る語りをやったと思っているんですかね、この馬鹿論者は。株
式アナリストん真似をしているだけ。この馬鹿論者は自分で有用性を考えもせずTV
やエロ誌で見たものをたださも物事を分かっているかのような振りして「馬鹿」を
垂れ流すだけ。これは阿呆がよくやる手法なのである。

ぼくちんはこういう1000社以上も有る中の幾つかの銘柄しか多くの個人投資家
は手をつけないであろうと言う前提で今回も銀行株に焦点を絞ってお伝えしたい。

(2)銀行株といえども日経の影響を全く受けないとは言えない。例えば「連れ安」。
しかし、銀行は本来的には輸出入にかかわりがないという意味では為替の変動特に
<円高>の影響は受けない。それが連れ安で一時影響されたとしても早期に本来の
姿に戻ることが予定されている。銀行に関しては純粋に国内事情のみを考えて占え
ばよいのである。

銀行は本日、公的資金投入行の経営健全化計画を発表した。以下にロイター社発表
のものを載せることにしますが、その前に先の「占い」を済ませたいと思う。ぼく
チンは結論から言えば前回申し上げたことを変更するつもりは無い。つまり、暫く
の間は右肩上がりで進んでいくであろう。途中小さいリセッションあるいは大きな
リセッションを繰り返しながらも明確に今の株価以上の株価を示すことになると思
う。

既に今に於いてもかなりの加熱感が出ているのだからもうすぐ(日経12000頃
か)下降線を辿ることになると言う消極的見方も有る。これはドイツ証券アナリス
トの武者遼司氏に代表される。あるいは他のアナリストは一時のれセッションはあ
るものの結局は1200あるいは1300あるいは1400くらいのまま年末に向
かうのではないかと言う見方である。

ぼくチンは以上の2種類の日経を基準にする考えのどちらも否定するつもりは無い。
全銘柄の平均は何れの可能性もあると考えるから。しかし、銀行セクターに限って
は特別だと考える。したがって、どちらかと言えば後者の考えに与することになる。

(3)すなわち、銀行は「時」が嵩めばひところの悲観的理由は殊更のことをやる
までも無くあらゆる点で改善に向かうことは明らかだから。持ち合い解消懸念が沈
静化するし、厚生年金資金の代行返上に伴う株式の売り圧力もだんだん下火になる。
他方、銀行自身は政府が要求するかどうかとはまった区別に業績動向が持ち合い株
式の含み損益にそのたびに影響される経営はマイナスであるだけでなく、そんなも
のに振り回されていたのではいつ何時崩壊の憂き目を見るやも分からないというこ
とを今年三月期までのあのリセッションで知ったのである。

また、同時に不良債権問題も姿勢としてはこれと歩調を同じく考えている。逃げ逃
げと誤魔化しでのらりくらりやって来た一時の面影は無い。彼等はそれまでは政府
の甘ったるい対応を見越してきたのであって竹中氏に刺激されたか今はその甘った
れた考えは無いのである。比較的小回りの利くUFJに以上の成果を見て取ることが
できるであろう。多かれ少なかれ同様のことは4大銀行全てに言える。今期300
0えんの配当でも実際に出せば評価は一層上がることになる。

個人投資家は一時のリセッションのときにも冷静になって、たとえば、売ってしま
った後に買戻しをするときにも資金不足のために同数の株数を変えなくなると言う
ような事態に陥らないようにすることが肝要であろう。以下に掲げた健全化計画は
極めて保守的に、」今後大きなリセッションが来たと想定し、日経指数が7800
円まで下がった場合にも対応できる計画を提示しているので合う。まことに頼もし
いことではありますまいか。

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KENTAROU

 
 [東京 19日 ロイター] 新しい経営健全化計画を発表した主要行は、おおむね従
来の健全化計画よりも保守的に見積もった将来収益計画を作成した。

 従来の計画が景気回復期待を背景にして、一貫して右肩上がりだったのに比べると今回
の計画は「実現は十分可能」(都銀幹部)という。計画の前提条件も「かなり保守的に想
定した」(同)と説明する。例えば、三井住友銀行が前回の健全化計画で想定した株価は
一貫して日経平均で1万5000円だったが、今回の前提は7800円に設定した。

 繰延税金資産は、各行とも依存度を下げる方向で足並みがそろった。中核的自己資本の
99.9%を繰延税金資産が占める三井トラストホールディングスは、2007年3月期
には1割程度まで依存度が下がるとしている。「保守的に見るならば、繰延の比率は減っ
ていくのが望ましい」(広報担当者)という。

 主な公的資金注入行が発表した経営健全化計画による収益および、中核的自己資本に占
める繰延税金資産の比率の見通しは以下のとおり。


<2004年3月期・当期利益見通し>
                    従来計画       新計画
                                 (単位=億円)
みずほFG(単体合算) <8411.T>      4716       2001
三井住友銀行              3450       4700
UFJHD(単体合算) <8307.T>      3341       1351
住友信託 <8403.T>              691        350
三井トラスト <8309.T>            909        527


<中核的自己資本に占める繰延べ税金資産の割合>
                 2003年3月期実績  2004年3月期見通し
                     (%)         (%)
みずほFG <8411.T>            60.8         53.9
三井住友FG <8316.T>           58.7         56.5
UFJHD <8307.T>            59.4         57.3
住友信託 <8403.T>             39.5         32.9
三井トラスト <8309.T>           99.9         76.8


<2005年3月期・当期利益見通し>
                    従来計画       新計画
                                (単位=億円)
みずほFG(単体合算) <8411.T>      6390       2839
三井住友銀行              4200       2500
UFJHD(単体合算) <8307.T>      3773       4122
住友信託 <8403.T>              831        540
三井トラスト <8309.T>           1114        896

(注:当期利益は単位の合算、自己資本に占める繰延べ税金資産については連結ベース)


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