ハンガリー国立歌劇場:後宮からの誘拐
2006.11.30 Hungarian State Opera House (Budapest)
Mate Sipos Szabo (Cond), Csaba Kael (Dir)
Karoly Mecs (Selim), Zsuzsanna Bazsinka (Konstanze)
Ingrid Kertesi (Blonde), Timothy Bentch (Belmonte)
Peter Kiss (Pedrillo), Tamas Szule (Ozmin)
1. Mozart: Die Entfuehrung aus dem Serai
この「後宮からの誘拐」は昨年までエルケル劇場の方でやっていた
演目で,2002年のプレミエだから比較的新しいプロダクションです。
とは言え,トルコの異国情緒たっぷりな衣装と舞台装置は極めて
オーソドックスなもので,オペラの常識を踏み外さない,保守的
ながらなかなか楽しい演出でした。途中とラストでベリーダンスの
サービスもありましたが,おそらく歌劇場バレエ団の人だと思い
ますが,あまり露出の多い衣装だと皆さんガリガリに痩せている
のが丸分かりで,Sir Lancelot(ベリーダンスショーで有名な
ブダペストのレストラン)のおねーちゃん達の方がセクシーさに
かけてはやっぱり本職の強みがあるなあと感じました。
先日は皇帝ティートを歌っていたベンチが今日はベルモンテでした。
この人,顔と雰囲気に華があり,歌唱もしっかりしている,なかなか
逸材のテノールなので,今シーズンはこの「モーツァルト祭り」だけ
しか出演しないのが残念です。トルコの太守セリムは,うちが唯一
持っているコヴェント・ガーデンのDVDだと若い領主という設定だった
のですが,今日演じたメーチはほとんどおじいさんという風貌だった
ので,そのギャップにびっくり。若いか年配か,いったいどちらが
主流なのでしょう?コンスタンツェ役のバジンカは,昔はさぞきれい
だったのではないかと想像しますが,美声は保ってはいるものの,
体型は横に広がり,失礼ながら顔も老いを隠しきれず,娘さん役はもう
厳しいのではないかと。これはリゴレットのときにも書いた気がします
が,でも実際は娘さん役が多いんですよねえ。それに,この人は元々
こういうコロラトゥーラ・ソプラノはあまり上手じゃなかったのでは,
と感じました。若いときは知りませんが,どちらかというとシリアスで
情緒的な役が得意なのではないかと。歌が時々ヒステリックにきこえて
しまい,モーツァルトにはあまり向いていないような気がしました。
全般的にお客の反応はイマイチ。中高生くらいの子供が観客に多かった
のもその原因かもしれません。
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はっしー@ぶだぺしゅと 演奏会備忘録
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Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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