2006.11.11 Palace of Arts, Bartok National Concert Hall (Budapest)
Oliver Knussen / Budapest Festival Orchestra
Clio Gould (Vn-2)
1. Britten:  Variations and Fugue on a Theme of Purcell
   (The Young Person's Guide to the Orchestra), Op.34
2. Knussen: Violin Concerto, Op.30 (Hungarian premiere)
3. Knussen: The Way to Castle Yonder - Pot-pourri for Orchestra from
   the Opera Higglety Pigglety Pop! Op.21a (Hungarian premiere)
4. Britten: Four Sea Interludes and Passacaglia from the opera
   Peter Grimes, Op.33/a-b

前回のオールロシアプログラムに次いで,今回はオリヴァー・ナッセンと
ブリテンの英国ナイト。オケとして初めて取り上げる曲が続くので,奏者
の人はたいへんそうです。

ナッセンはイギリスでは人気の作曲家兼指揮者です。たいへん人柄のよい
紳士だそうです。上にも横にも大きい大巨漢で,指揮台に乗らずに指揮を
していましたが,何も違和感がありませんでした。早めのテンポでアコー
ギグなくグイグイと進めていく即物的タイプの演奏に思えました。モー
ツァルトなんか,意外と合うのではないでしょうか。

ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」は数あるクラシック音楽の中でも
かなり好きな部類の曲なのですが,意外と通常の演奏会で演目に上ることが
少なく,実演で聴くのは今日が初めてでした。やっぱり生演はいいですな。
祝祭管は名手揃いなので各ソロも安心して聴いてられます。ラストのフーガ
に最初のパーセルの主題がかぶさっていくところなど,何度聴いてもしびれ
ますが,この日の演奏はあっさり進みすぎで,そこがちょっと不満でした。

ナッセンの自作自演は,もちろん初めて聴く曲ということもあり,よく
わからなかったのですが,どちらも比較的聴きやすい曲でした。ブリテンに
ちょっとベルクの味付けを加えたような曲調でしたが,3曲目の子供向け
オペラなどは,是非全曲の上演を見てみたくなりました。ヴァイオリン
協奏曲ではソリストの弓が天井から吊るした極小マイクに当たり,ゆらゆら
揺れていたマイクをしきりに気にしていたのがちょっとかわいそうでした。
全般に馴染みのない選曲とあっさりした演奏だったせいか,拍手は淡白で,
アンコールもなしでした。

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はっしー@ぶだぺしゅと 演奏会備忘録
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