2006.06.13 Palace of Arts, Bartok National Concert Hall (Budapest)
Miguel Gomez Martinez / Magyar Telekom Symphony Orchestra
Manuel Barrueco (Guitar-2)
1. Debussy: Iberia - suite
2. Rodrigo: Concerto d'Aranjuez
3. Falla: The Three Cornered Hat - suite

マジャールテレコム響はかつてのMATAV響で,MATAV(ハンガリーの
電電公社)がドイツテレコムに買収されたのに伴い昨年くらいから
名称変更されました。対外的には「ハンガリー交響楽団」を名乗って
います。聴くのは今回初めてだったのですが,パンノンフィルと同様
団員の女性比率が非常に高く,特に弦楽器はほとんど女性。力量的にも
パンノンフィルとほぼ同ランクと見ました。

「イベリア」はちょっと痩せていると言えなくもない弦の音がちょうど
この曲のデリカシーと合っていて,クラリネットのソロも上々で,
なかなか良かったです。「アランフェス」は,あまりに通俗な先入観が
あって実は今まで真面目に通しで聴いたことがなかったのですが,
幸い3列目の席だったのでバルエコのギターが生音でよく聴こえたこと
もあり,新鮮な感動を覚えました。コールアングレがまた素晴らしい
音色で,このオケ,全般的に木管は大したものでした。しかし,やっぱり
この曲,2楽章だけ全体から浮いている印象は拭えませんなー。
メインはプログラムには「三角帽子」だけしか書いていなかったので,
演奏時間から見て全曲版でやるのかなと期待しましたが,実際は第1,第2
組曲での演奏でした。マルチネスの指揮はスペイン風のアゴーギグ満載で,
テンポを早める箇所では時々管楽器が追いつけず後ノリになってしまって
いました。しかし終曲ではガラリと変わって指揮者がかっとばしても
きっちりついて行ってましたので,ここは特別練習を重ねたのでしょうか。
全クラシック作品中でも5本の指に入れたいくらい「三角帽子」愛好家
の私としては,管打楽器の迫力不足がちょっと不満ではありました。
演奏終了後,指揮者は若い女性奏者を選り好んで手にキスをしまくって
いましたが,全く憎めないおっさんです。

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はっしー@ぶだぺしゅと

演奏会備忘録 <http://www.ne.jp/asahi/hot/space/concert/>