2006.05.26 Palace of Arts, Bartok National Concert Hall (Budapest)
Mischa Santora / Hungarian National Philharmonic Orchestra & Choir
Miklos Perenyi (Vc-3), Laszlo Barsony (Viola-3)
1. Ives: Symphony No. 3
2. Debussy: Nocturnes
3. R. Strauss: Don Quixote, Op.35

オランダ生まれのハンガリー人若手指揮者サントラはすらっと背の高い
イケメンの部類です。指揮ぶりもたいへんスマートでしたが,音楽は
もう一つパンチに欠け,イケてませんでした。とりわけアイヴズと
ドビュッシーはまるで初見で演奏しているかのような思い切りの悪さ
が目立ち,オケが少し練習不足に思えました。しかしメインのドン・
キホーテになるとオケの音が一変。ペレーニがソリストというよりは
オケの一員として一緒に登場し,演奏する場所も控えめに指揮者のすぐ
右前に位置して,ソロだけでなく合奏の部分もオケと一緒に演奏して
いたので(ドン・キホーテは普通こう演奏するものなのでしょうか?),
オケのメンバーに良い意味で緊張感がほとばしっていたのが要因だと
思いました。もちろん練習量も違ったのでしょうが。ペレーニおじさん
は相変わらず,一見よぼよぼ爺さんと思いきや,いったん楽器を弾き
出すと実に艶やかで張りのある音色で聴衆を魅了します。ペレーニが
素晴らしかったのでメインでもやはり指揮者の影は薄かったです。
演奏後のオベーションで最初のうちは指揮者だけ出入りさせ,自分は
あくまでオケの一員であるかのように一緒に淡々と立ったり座ったり
していました。立ち振る舞いは最後まで控えめなペレーニおじさんなの
でした。

-- 
はっしー@ぶだぺしゅと

演奏会備忘録 <http://www.ne.jp/asahi/hot/space/concert/>