乱視を起こして眼鏡を初めて作ったのが17年前。その前から、ブラウン
管の中で動いている眼鏡っ娘は軒並みデカレンズで、小さいと言えばスネオ
のママぐらい。フレームが視野を邪魔しないのも合理的だし、削ってムダに
なる割合も少なく地球に優しい(?)からと、可能な限りレンズのでかい眼
鏡を作ってくれと頼んで以来17年、小生の眼鏡はどれもデカレンズで、何
本かは縁無しでいよいよソレっぽい。やがて、姫宮アンシーなるデカレンズ
の象徴のような眼鏡っ娘が世に出て以来、自分の眼鏡を「アンシー眼鏡」と
称してきた。が、ここに来てアンシーを凌駕する眼鏡っ娘が現れた。その名
も山口キサラギ。彼女のレンズはもはやでかいを通り越し、顔からはみだし
ている始末。おまけに、明らかに軸が目に合っていない。それもそのハズ、
彼女の眼鏡の”つる”は飾りで、出たり消えたりし、実際はレンズとブリッ
ジのみという「江戸時代ですかい?!」という眼鏡。それは作れませんって。
でもレンズのでかさだけ見れば、小生が見てきたどの眼鏡っ娘の眼鏡よりも
間違いなくでかい。

アンシー眼鏡、改めキサラギ眼鏡・・・・・・・。

いや、浮気はいけませんぞ、浮気は。作れないし。


おはようございます。
麻上@ZAQ大阪でございます。

 確か去年の年末に終わった作品の寸評をバレンタインデー辺りに流すとか、
6月終了分がお盆に流したとか記憶があるのですが、それにさらに輪をかけ
た遅筆ぶり。DEGAを導入して、ストックできる時間が格段に増えたので、
磁気テープの時みたく「急いで録画を消化する必要が無くなった」とあまく
考えたのが失敗。10月中にと予定していたのが勤労感謝の日ときたもんだ。
先に流れていた水野さんの寸評をじっくり読みたかったのですが、待ってい
る人が横須賀方面にいるので、先に自分の仕事を片づけたかったものの、い
や先にf.r.a だろうと・・・。

#ということで、別途転送する寸評は、ちょっと修正したいところがありま
 すので、そちらをご査収下さい−−−−−→ 横須賀氏。


ということで、いつもの通り、関西地上波限定かつ麻上の守備範囲内の作品
で9月から10月にかけて終了した「テレビ用アニメーション作品」を、f.
r.a公式採点方式(違)で採点しています。順不同で、全くもって唯我独
尊な感想文になっていますがご容赦を。また、御協力いただきました各位に
この場を借りて感謝の意を表します。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

●『かなめも』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:3 feel

#あそこまでおおぴっらに湯気だ石鹸だネコだでマスクされたら、いっそ潔
 くてさっぱりしている。

 おばあちゃんが死んでから専売所に転がり込むまでや、おばあちゃんの家
のこととかや、保護者死亡で降って湧いてくるあれやこれやのことがあるは
ずなんですが、

#あれって、完全にかなの早とちりですもんねぇ。

単純に専売所で働き始めるところからなら、かなり良い。feelやればで
きるじゃん。ただ難を言えば、場面転換で出てくるロボットが何を言ってい
るのか聞き取れなかったことか。
 原作知りませんから(以下の作品についても同じ)、原作の進み方がどう
なっているのか存じませんが、日記帳の話を最後にもってきたのは本(脚本)
のセンスとしては評点5だと思う。頑張れば報われるを地で行く、地味に何
の捻りもなくシンプルに絵にしただけですが、しかし、なめてかかって作っ
た風でもなく、「ありゃ岩浪さんと豊崎嬢ずいぶんやりこんだだろうな」と
思わせるセリフに絵。よく出来ていたと思いますよ。
 テレ東でキングですからはなから<邪>は期待していませんでしたし、実
際マスク総動員でヤバイ絵はヤバくないように細工していましたが、邪眼最
大出力で脳内補完過出力でこの作品見たら、そこら辺の安物18禁よりよっ
ぽどエロいぞ。普段なら、芸の無いマスク処理は(クイーンズ1期など)評
点落としていますが、これだったら笑って許せるかな。

#だから麻上はロリではない。ほかの4人? それだったらまぁ・・・。

##風邪でゆめとゆうきが寝ていた絵なんか、「やってましたが何か」と言
  わんばかりではないか。銭湯の話など、何をか言わんや。


●『ファントム』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        4 (開始時評価:4)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:3 ビートレイン

 サイスをヒットするところまでは想像できましたし、キャルもヒットされ
るかなとは思いましたが、そうですかそう来ましたか、真下さん。すると、
江漣も後を追うだろうという空想ですか。まぁこういう作品ですから、ハッ
ピーエンドというのも変かもしれませんな。誰も幸せにならない、みんな死
ぬ・・・。
 話はまずまず出来ていたと思います。平和ボケしたおっさんには「おかし
くね?」と思うことも、ウラの世界の法則だったら何もおかしくないかもし
れませんし、そもそもそういう法則が全く想像できませんから良い悪いも言
えません。あくまでSF。でもラス前に、美緒の母親が美緒に言った、「一
緒にいるだけが愛じゃない」というセリフ&場面だけはNot SFだと思いた
い。
 ところで、あちこちで非難の声が挙がっているらしい「成長したキャルは
残念だ」の件。麻上は「残念だ」とは思いませんが「そりゃねぇだろ」とは
考えました。ムネが有るんだか無いんだ分わからないような体型だったキャ
ルが、2年であれは無茶でないかい? 明らかに江漣追い越してるでしょ。
いくら真下さんがムネ好き(めっちゃ失礼)でも、インパクトのベクトルが
おかしいと思うんだがいかに。薬師寺涼子に出てきたおかしな成長促進剤で
も使ったか? でもサイスは心理学の博士号ということになってるから、薬
じゃないし。心理学の応用か何かで、催眠術みたいなので潜在意識に働きか
けて普段は使ってない能力を引き出して、常人の運動能力を越えた身体機能
を発揮できる、、、という話は(真偽のほどはともかく)聞いたことがあり
ますが、催眠術で成長促進ってあるのかなぁ。
 真下さんがムネ好き(だから失礼だって)で思い出しましたが、マドラッ
クスの頃の雑なムネの描き方から考えると、随分”女体”を描くのが上達し
ましたね(だから真下さん自身が描いてるんじゃないってば)。あとは、京
都でサブルーチン借りて来て、物理法則に従うように加速度運動する弾性体
に仕上げれば・・・(だからインパクトのベクトルが変だって ← 自分)。


●『狼と香辛料2期』(サンテレビ<独立U>)
 総合:        4 (開始時評価:4)
 ストーリー:4 ビジュアル:5 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 ブレインズベース/
                        マービージャック

 1期終了後の寸評で、麻上は次のようなことを書いています。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  麻上は技術屋なもんで、商業用語とか概念はよく分からないのですが、
 反対に物語としてはその辺りのロジック(悪く言うと騙し騙され、合法的
 相手を言いくるめ、全てが損得の業界、と言うところか)がおもしろいの
 だろうと思います。”普通な人”にも分かるように頭をひねって説明を工
 夫して、という意図は感じられるのですが、それでも最終回の金のやりと
 りに関連する人の動きは少々難しゅうございました。 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 今回も全く同じです。最終回を含むホロを売る売らないの話もそうですし、
ホロが若僧に持って行かれそうになるという話も同じ。
 変な石の投機で若僧にホロを取られそうになる話は、途中の理屈はよく分
からないながら、しかし勝った負けたはハッキリしていますから、見ていて
まだ落ち着くんですが、最終回の話は正直分からなかった。
 1つのエピソードの中での起承転結としては、石の場合は、ホロが自分が
持っていた石を売りに出した・・・が転。最終回は武装蜂起が起こった・・
・が転。起と承はほぼ同じ作り方。問題は結。石の時は結がハッキリ見えた
んですが、最終回は、あれはどうなんだろう。勝った負けたで表現すると、
ロレンスは負けたということになるんでしょうか。で、ホロを取り戻した手
段で、ロレンスが手にするはずだった宿屋の権利書(?)というのも、商業
の仕組みが分かってないと、どんなロジックなのか分からないままになるの
かな。宿屋のじいさま主人が巡礼に出た後に武装蜂起という時間経過ですか?
結局、当初ホロの対価として受け取った金貨は持ち逃げされたんでしょうか?
何がどうなって話がまとまったのかが見えないんで、話の結を見た気がしな
くておまけにそれが最終回ですから、さらにスッキリしない、釈然としない。
でも全体を見回したら、総合4だろうなぁ。
 あと、話以外についての評価も1期と大体同じ。イマジンがブレインズ・
ベース(+マービージャック)に変わってどうなるかと思いましたが、全く
違和感は覚えず。目の描き方は相変わらず抜群。福山氏(中の人)も今度は
ルルーシュ成分が抜けたロレンスになったと思われ。ただ、バカ要素も少し
抜けてしまった様に思えたのが残念。抜けた分が商業的やりとりに振り替え
られたように思えて、夫婦のどつき漫才(?)を期待していた身としては残
念。これが、制作会社が変わった影響かどうかは分かりませんが。自分の過
去記事読み直すまで、制作会社が変わっていたことに気付きませんでした。
みなみけの対極ですな。


●『ギャラクシーエ・・・』 じゃなくて、
 『芸術科アートデザインクラス』(読売テレビ<日テレ系>)
 総合:        4 (開始時評価:4)
 ストーリー:4 ビジュアル:5 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:4 AICplus

#久しぶりに桜井節見た。

 面白いんです。面白いんですが、どうにもならない問題がひとつ。

##ひだまりとモロかぶってる。原作掲載誌まで同じ(だったかな)。

 片や桜井さん、片や新房さんで、それぞれの切り口&味付けになっている
のは勿論なのですが、根本的に同じ材料で同じ料理を作ろうとしているので、
出来た物はどうしても似通ってしまうのはどうにもならないと。違うところ
と言えば、脱ぐか脱がないか(そこかい)。
 一般に美術科と呼ばれる学科がある学校に通うおにゃの子達の日常、美術
の知識に道具、概念、創意工夫を形にする方法など、これまであまりモチー
フになることが少なかったジャンルですし、目で見てなんとなくは理解でき
ますから、見ていて面白いのは間違いないんですが、ひだまりとGAだった
ら、6対4でひだまりに手を挙げるかなぁ、脱ぐか脱がないかの差で(だか
らそこかい!)。

#殿(高山さん)と吉野屋センセ(松来嬢)だったら、どっちがディープ?
#ノダミキと宮子だったらどっちがカオス?
#ナミコさんと宮子だったらどっちがちち有る?


●『化物語』(毎日放送<TBS系>)
 総合:        4 (開始時評価:5)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:3 シャフト

#ひたぎのエピソードだけなら、邪眼がレッドゾーンでオール5を付けたん
 だが・・・(理由は聞くな)。

 蟹は色々面白かった。蝸牛は何となく読めた。猿も面白かったが、猥談で
終わってしまったようで物足りず。蛇は、「蛇は2匹だった」という転と、
「助ける対象を間違えないで」という駿河のセリフがセンス抜群なるも「麻
上はロリではない」ので次点としたい。私見として、蛇が2話縛りなのが何
かもったい気がしました。蝸牛を1話減らして蛇を3話縛りにしても良かっ
たかな。
 例によって「新房サン&シャフトは滑らない」が継続中のご様子で、エン
ドテロップが読みにくい以外にこれといった減点対象はありません。が、余
計なお節介は有りまして、「あちこちの漫画家サンとか出版社とかに誤りに
行った方が良いですよ」と。ああいうお遊びも好きだなぁ。赤塚キャラっぽ
いバカ顔とか、ハッキリ「ドラエもん」がどうのとか。猿の時がいちばんヒ
ドかったか(誉め言葉)、もはや暦の原形すら残っていないという・・・。
字幕で暦と指し示さないと「誰やねん?」という・・・。
 猫の3話は、存在はすれどテレビでやらないので寸評の範囲外となります
が、猫の2話には全く猫が出てこない、でも「つばさキャット其ノ弐」なの
がひっかかる。ひたぎで始まった作品をひたぎで締めるのはキレイなんです
が、とすると猫は実質1話だけになるからひっかかる。猫1話を見る限り、
普通に猫3話あったらかなり面白いことになりそうだと予感したんですが。

#誰もが知りたいだろう、ひたぎの猥談はどんな猥談だったのだろうか。駿
 河以上なのは間違いなく、「暦が耳を真っ赤にして白髪になって燃え尽き
 るてフヌケになる」ような(おそらく放送コード総動員の)エロトーク。
 『こういうことを喋ってました』という音声特典があったらBDでもDV
 Dでも買うぞ、見る環境できたし。もちろん千和(敬称略)の声で。千和
 (敬称略)のコメンタリーでもいいか。

##千和(敬称略)、ネコミミモードの時と比べたら随分達者になったねー。
##ひたぎのオヤジって、麦さん(麦人 氏 )じゃないとは分かったが、ゲ
  ンドウだったか、渋すぎる。


●『ハヤテのごとく2期』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 JCスタッフ

 悪くは無いんですが、これと言った特記事項も無し、どこにでもありそう
な作品になったなと。
 やっぱ川口さん&シナジーの時の方が面白かった。日曜朝に深夜帯が負け
る(勿論<邪>な意味で)ってどういうこと? 総じて、毒気が少ないのと、
若本サンの天の声の印象が薄くなったのと、<邪>担当が軒並み力不足なの
と、松来(敬称略)の出番が少ないのと(そこか?)。人気があったから続
き作ったけれど「笛吹けど(客)踊らず」の典型というか。バトル要素を減
らして恋愛要素を増やした(特にハムスターが増えたのは好印象)路線修正
は悪くないと思いますが、その方向性でも川口さんだったらもっと面白くす
るだろうなと感じます、なにもナベシン呼んでこなくても。
 本作はいわゆる「分割2期放送」じゃない2期だと考えますが(単純に続
編の放送ですよね)、1期の現状維持にも至らず、ありがちな柳の下のドジョ
ウ狙い、、、だと言い過ぎか?
 ド最後に出てきた金髪たてロールの子は明らかに蛇足。原作知ってる人に
は分かるんだろうけど、ああいうブリッジのかけ方は無駄な足掻きにしか見
えません。「続き作るかもしれませんよ〜〜〜」なんてフリ、この期に及ん
で要りますか?


●『咲は咲でも宮永の方ね。春日部はげんしけんね』
                     (テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 ピクチャーマジック/
                          ゴンゾ5thSt.

 まともに麻雀の知識があったら本作はもっと面白く鑑賞出来ただろうと考
えると、何かもったいないことをしたという気になります。「確率論として
それはほぼあり得ない」という力技はあっただろうと思いますがそれは「良
い御都合主義」。でも力技が力技と分からなくては、何がどうすごいのかも
分かりにくい訳で。点数計算はともかく、役の種類と何翻役ぐらいかは覚え
ときゃ良かった。
 結果オーライなのですが、エピソードの組立方にいささかひっかかりを感
じました。話の導入部分は普通なのですが、団体戦のエピソードが比較的長
く、その後はどこでも最終回に出来そうな単発のエピソードが何週か。個人
戦がちょこっとあって、全国前の合同合宿と、こういう話の流し方はあまり
覚えがありません。前半1クールでどこまで話が進んでいたのか覚えていま
せんが、元々1クールで終わらせる予定だったんですかね。団体戦後を見て
いると、どこで最終回にしようか迷いながら作ってるような印象を受けまし
た。で、個人戦まで来たところで、「キリが悪いから2クールいっちゃうか」
みたいな。
 でも本(脚本)のセンスが悪いわけではありません。1話冒頭のプロロー
グを最終話ド最後にもう1度繰り返したのは良い仕事だと思いますし、最終
的には勝つと分かっていてもその手前までの迷い葛藤をスルーしなかったの
は良い演出です、常勝無敗って見ていて飽きるんですよ。主人公負けるかも、
という危機感が適度にあった方が話は面白い。
 でも気になる点が1つ。エピローグで、神社で買った物とおぼしき咲(和
のか?)のマスコットが雨降りの地面に落ちている絵。あれは出す必要があっ
たかなと。話は全国大会に続きますよ〜〜〜、全国大会で出てくる新キャラ
ですよ〜〜〜、というのはまだ分かるのですが、あの落ちたマスコットの絵
は、「咲と和でひともんちゃくありますよ〜〜〜」という暗示にしか見えん
のですよ。この期に及んでそんな伏線いらんでしょと。あれ無かったらスッ
キリ終われたのになぁと考えます。

#合同合宿の露天風呂は・・・(やめい)。
#優希の追試勉強に咲と和が付き合っていて、タコス屋にいたときの絵が出
 来損ないのダバ絵になっていたのは演出だよね、バーディの時のあれと同
 じだよね?


●『ハルヒβ』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        2 (開始時評価:4)
 ストーリー:2 ビジュアル:2 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2  京都アニメーション

#サブルーチンの精度下がったんでないの?

 最初に断っておくが、評点はけっしてTYPOではない、大真面目である。

 おそらく世間一般には、「今度も良い出来だった」という評が大部分であ
ろう。だが果たしてそうだろうか? というのが感想です。純然たる新作部
分だけを見ると、「似て非なる物」であり「1期の質を維持できなかった」
と麻上の目には映った。新作部分のマイナスを旧作部分で持ち直してなおプ
ラスに跳ね上げた、、、そんなところだろうか。
 笹の葉はストレートに面白いと思ったし、エンドレスエイトも「こういう
挑戦は大いに結構」と思った。だから新作部分を全て否定する気は無いので
すが、同じ池田さんの顔であっても、旧作は「のいじさんの顔」だったのが、
新作は「けいおん?」なんですな、麻上に見えたものは。この傾向を強く感
じたのがこともあろうにハルヒ。顔を維持できなかったのかワザといじった
のか、ともあれ麻上のベクトルは不満側に向いています。βはαの間に新作
を挟み込む形で出来ていますから、「エンドレス〜」が始まった時や「Mak-
ing of朝比奈ミクルの冒険」が終わって文化祭に話が戻った時などはそれが
顕著。正直、文化祭に話が戻ったときはホッとしたし、βの最終話が旧作だっ
たのにもホッとした。コンピ研とのゲーム対決など、今見ても十分面白かっ
た。
 ガッカリなのは他にもある。OP、EDもそうです、山本さんがいないか
ら、なんてまさか言いませんよね。今持ってるワザでは、旧作と同等以上の
OP・EDはできないなんてことないですよね、石原さん。初めて冒険でしょ
でしょを見た聞いた時の感動や、ハレハレのダンスを見た時の感嘆にはおよ
びも付かないガッカリ感。ここでも「1期の質を維持できなかった」と考え
ます。
 最大の減点要素は映画撮影の話。おそらくヘッドスタッフの狙いは一貫し
ていたでしょうし、その方向性は全くぶれていないと推察しますが、それ故
に麻上はハルヒの行動原理を全否定します。あの行動原理は看過できません、
ただのバカとしか見えない。同じ「ハルヒの唯我独尊」でも、旧作の唯我独
尊と、新作の唯我独尊は全く別。前者はサラッと流せ、「この作品は面白い」
と考える要因の1つでしたが、後者の方はいつまでも胃に残る。麻上は、上
げた手を降ろそうとしたキョンに賛同します。あのときハルヒが吐いたセリ
フは全く共感できない。キョンを止めた古泉に「止めるな古泉、その女に正
義の鉄槌を・・・」と考えたのは麻上だけか? 
 麻上の感想はともかく、おそらくそれらはヘッドスタッフが「こう作る」
と決めたことを貫いた結果だろうと推測します、「エンドレス〜」も含めて。
麻上のオツムではその考えの深いところまでは分かりかねますが、どんなに
批判されても「こう作る」を貫いた(と思われる)姿勢は共感します。が、
あのハルヒの動かし方は否定します、あれじゃただのわがまま女だし。旧作
のハルヒは”ただの”わがままじゃないと思っていたのですが、石原さんが
何を狙っていたのか、麻上のオツムじゃ分かりません。あの映画撮影のエピ
ソードは、ヘッドスタッフは何を見せようとしてああいう絵にしたんでしょ
うね。
 最後のガッカリは、平野嬢の芝居。鶴岡さんがいるんで平野嬢ひとりの話
では終わらないのは重々承知ですが、旧作の時ほど、新作の芝居には興味を
引かれなかった。映画の試写の話が済んで流れが旧作に戻ったところなどは
良い例で、戻った後の方がハルヒ(つまり旧作の平野嬢の芝居)が面白い。
それ以外にも、新作の方が総じてハルヒの動きがおもしろくない、ただわが
ままなだけで。平野嬢、悪い意味で芝居慣れしちゃったかなぁ。


●『アラド戦記』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:2 キャスト:2

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2  ゴンゾ

 「準・半島産」という時点で期待するに及ばずですが、見終わっても「あ
あ、やっぱりな」という感想。特に何か面白い物が有るわけでなく、鬼手に
絡む話以外はすっ飛ばしても大筋に影響しないオムニバス形式。本作の場合
は、「ぬるい水戸黄門」か「裸の大将」と例えても良いかも。
 毒ではないが薬でもない、「見るんじゃなかった」とは思わないが「見な
くても気にならない」。ただ、少しひねったら面白い作品になったかもとい
う気はしました。脱線話をすっぱり切って、13回でまともに終わるように
構成し直したら、ちょっとは「見られる」作品になったかもと考えます。そ
の辺を情状酌量で総合2としました。しかし、2クール使ってやる内容じゃ
ないし、全てにおいて練りが足りないと考えます。
 ゴンゾの仕事と考えて本作を評すれば、やっぱりガッカリ感の方が先に立
ちますが、参加スタッフの半分程度かそれ以上が半島の人ですから、これが
「国産(ヘッドスタッフが日本人という意味)」だったらどうだっただろう
と思いますね。本作はほとんどのポジションに、半島風(と思われる)の名
前と日本人名が同時に出てきますから、「船頭多くして舟進まず」になる人
員配置は感心しません。素材としてはそれほど悪いものではないように見え
ましたので、調理法を誤ったと評します。
 元々は、この作品どうしたかったんでしょうね、ゴンゾは。向こうは向こ
うでアフレコやって言語違いを作り、同じ絵同じ話の日本語版という位置付
けなのか、向こうの製作会社に丸投げしたら母屋まで持って行かれたのか。
 プロローグの答え合わせがラス前3週ってのもどうかねぇ、半年の作品で。
本作に限った事じゃないけども。途中のエピソードで出てきたキャラ達がラ
ストラス前辺りで同窓会よろしく出てきたけど、話の大筋に絡んでたのって
ほとんどいないんじゃね、バロンの鬼化拘束具の話ぐらいで。ゆえにオムニ
バス形式。最初から完全にオムニバスで作ってるひだまりスケッチ辺りとは
似て非なる物なり。


●『戦場のバルキュリア』(毎日放送<TBS系>)
 総合:        3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  A−1Pictuers

#ペルソナを思い出した。

 A−1はそこそこ馬力があることはペルソナあたりで見えていますし、バー
ディあたりで評判はある程度固まったと考えますが、どこかまだ発展途上であ
る気がします。ペルソナを思い出したというのもそのあたりに起因してそうで
す。サンライズになれとは言いませんが、ブレインズあたりの格になっても良
さそうだというのが麻上の私見。
 おそらく、ヘッドスタッフがやりたかったであろうことは貫いたと見受けま
す。「こうした方がウケるだろうから」とか、「円盤を売る時を考えて」とか、
「EDにせっかく水着絵が有るんだから」とか、そういう「話の流れの中で、
およそ不用なものは入れない」という作り方、あるいは、批判を受けようがブ
ーイングが起ころうが、「書きたい話を書き描きたい絵を描く」は一貫してい
たと考えます。ですが、アリシアが覚醒してから以降、書きたいことはハッキ
リしてる(と思われる)のに、どことなくテンポが悪くなったと感じたのは何
故だろう。戦争を描いている中にあってヘッドスタッフが書きたかった事が、
構想はハッキリしてるのに絵にし切れなかったのだろうか。ペルソナの時も同
じ、何かモヤモヤァ〜〜っとしたものが残るんです。かと言って、ラスト周辺
で、話を詰め込んだ様な感じもない。もしかして、やりたいことやって時間が
余った? だったら、やり残したことは色々ありましたよ、ヘッドスタッフの
皆さん。特にマクシミリアンの最後、ありゃウェルキン達が勝ったのではなく
て、マクシミリアンが自爆したんでしょ。モヤモヤ〜〜っとするんですよ。
 桑島嬢が声を当てるとナゼか死ぬというジンクスを継承したイサラが、ほん
とに死んじゃう前までは、戦争モノなのにどこかユル〜〜い話が多く、それは
それで面白いと感じたんですが、死んじゃってからはウェルキンの心情表現に
話が引きずられ過ぎたかと考えます。その辺からどうも話の流れに淀みが現れ
始め、さらにアリシアが小隊を離れたことでさらにウェルキンが暗くなると、
イサラの淀みを抜けきってないのにさらに淀みが深くなって、話のテンポに影
響したかなと考えます。そうですねぇ、周夫さん(中の人)がご臨終になった
作戦以降ラス前まで、ず〜〜〜っとそんな感じ。
 A−1の話の作り方は好きです。福山(中の人)を最後まで悪役に徹しさせ、
舞台を降りるときは死以外に無いようにして実際そうしたとか、アホな将軍は
「ざまあみろ」と思わずニヤリとする「蒸発」で降壇は因果応報とか、「戦争
なんだから人が死ぬのは普通」とばかりに、第1小隊の面々がファルディオ以
外みんな一斉退場とか、当初必ずしも緊張感があるとは言い難かった話が、段
々戦争モノっぽくなっていくとか。あるいは、どうにも隊長っぽくなかったウェ
ルキンが、だんだんソレっぽくなって、最初緩かった話が随分”締まった”話
になったのは、「御都合主義」と同類項とは言えないものがあります。
 しかし残念なことも散見。「死なせる必要があるか?」と思うキャラを退場
させることで話に『転』を作るのは、後にそれに見合う(カバーする)要素が
用意してあれば、決して悪い手法ではありません。しかし本作は、『転』が大
き過ぎて見合う要素が無く、『転』がひとり歩きしてしまった場面が複数あり
ます。話は締める所で十分に締まったけど、今度は「どこで緩めるか」が難し
くなり、インターミッションを挟む訳にもいかず、弦はピンピンに張ったまま
というのは、時々麻上が書きます「見てて疲れる」というやつ。実際本作は、
イサラが死んで以降、シリアスさの割に気が休まるところが少なく、見ていて
疲れました。『緩め』はあったのかもしれませんが、ずっとシリアスばっかり
だったという印象しか残りませんでした。
 『転と緩め』と言えばもう1つ、「ファルディオはほったらかし」ですか。
それはいただけないなぁ。ファルディオの場合、部下を全員失うというなかな
かビッグな転がありましたが、それに見合う要素が無いまま話が終わってしまっ
たのが残念です。見る限り、第7小隊は皆マクシミリアンの艦から脱出したよ
うですが、ファルディオの姿は無く、誰もファルディオのことは口にしない。
ということは、ファルディオ手榴弾投げて終わり? それは可哀想過ぎません
かねぇ。せめて手榴弾投げる前に、第1小隊の集合写真でもインサートで回想
風にしてやったら、あるいは最低限、イサラを好きだったボウズの死に際だけ
でもインサートがあったら、ファルディオ含めみんなちょっとは浮かばれたん
じゃないだろうか。話の絡みは多かったのに扱いがあまり大事にされなかった
第1小隊は不遇だなぁ。
 転と緩めの話ではありませんが、「それはまずい」という場面も。マクシミ
リアンに迫られたコーデリアが、バルキュリアの末裔ではなくダルクスである
ことを明かし、その後停戦調停が行われた後でカツラ無しで民衆の前に現れる
カットがエピローグに有りますがちょっと待った、それ余計。インパクトの大
きさは申し分ないのは確かですが、帝国は攻めてこない、王女がダルクス人だっ
た、となれば、今まで虐げられてきたダルクス人がどう動くか、それ考えたら
本作スッキリ終われません。あの場面は、単にズラ取るだけで、「私はバルキュ
リアの末裔ではない」だけにしておいたら良かった。あれはスタッフやっちゃっ
たなぁ。
 エピローグの作り方も、ペルソナを思い出させるものでした。ラルゴが軍に
残った(もちエレノア狙いだろう)以外は、だいたいが郷に帰る絵だけ。シメ
のウェルキンとアリシアのツーショットも、なにかありきたりなセリフでやや
あっさりめ。確かペルソナもそんな感じだったような。あれはA−1の作風で
すか。実際問題、第1小隊が壊滅してからラストまでは、緩めを差し込む余地
が無かったわけで、ならばその分、エピローグの時間を稼いでバランスを取っ
て欲しかった。
 良いか悪いか何とも言えませんが、「影」の付け方が「絶望先生の着物のガ
ラ」方式だったのがかなり違和感。

#あの豚は、役割は何だったのだろうか?


●『大正野球娘』(毎日放送<TBS系>)
 総合:        5 (開始時評価:3)
 ストーリー:5 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:4  JCスタッフ

#こっちはやってくれたな、JC(にやり)。

 JCはスタジオ制でしたっけ? ハヤテと同じ制作会社と考えると些か抵
抗を感じる。監督のウデの差ですか?
 男子(朝香中)に勝つという明確な動機が有ります。何を目的にキャラ達
が動いているのか明快で、また話のスジがキレイに真っ直ぐ通っています。
見ていて実に分かりやすい。故に、映画の話は失敗、はずした、インターミッ
ションになってない。いや、厳密には脱線はしていないのですが、映画に出
る代わりに男子の動きをフィルムに録るという乃枝の画策よりも、小梅が映
画に出るというイベントの方が前に出過ぎてしまい、その放送回だけ見ると、
話のスジとまるで関係なかったという印象しか残らない。26回の作品だっ
たらそれ程気にならなかったかもしれませんが、12回の短期決戦ですから、
他の回よりも映画の話は”浮いていた”。インターミッションを挟むこと自
体は悪くはないのですが、内容が少々まずかった。
 ・・・という不満はあるのですが、それだけ。8話以降を一気に見ました
が、件の映画の話以外はなかなか面白かった。1クール構成でキレイに納まっ
た良い作品でした。走り始めの頃は「また数だけの・・・」とナメていまし
たがところがどっこい、キャラの動かし方がうまいのよ、池端さん。特記は
大口先生。最後まで野球部を否定すると思われたのが一転、合唱部の教え子
に感化されて出たあの一言、あのセリフのセンスは今シーズン1番ですねぇ、
またそれを抜群の芝居で「動かした」吉沢さん(役者さんね)、あの芝居は
今期の作品の中で文句無しにトップです、お見事でした、良いものを見せて
いただきました。あれだけで十分に総合4は固い。
 加えて、土壇場で逆転できそうで結局ギリギリのところで勝てなかった、
その「勝てなかった」を選んだヘッドスタッフは偉いと思います。あれで勝っ
ていたら、いかにも「勝つ」が用意されていたみたいで、出来レースに見え
ていたと考えます。そして、「あぁ、やっぱりな」と負の感想が僅かでも生
まれると。そういう「結果が読まれやすい展開」というのはあまり面白くな
いわけで、大勢の予想の上を行く本(脚本)、しかも誰もが納得するクライ
マックスというのが本(脚本)書きのウデの見せ所だと考えます。その点は、
本作は十分に達成したでしょう。ホームラン禁止令が出ていた巴に静が「解
禁令」を出して、ここぞとばかり巴がオリャァとぶっぱなす(実際、あの時
巴何か言ってたよねぇ)、麻上もそういう経験があるもので(しみじみ、あー
懐かしい)、さらに共感度アップ。巴がベースを回っている時に、乃枝のア
ゴが落ちていたのに大笑い。
 絵も良く描けていました。こちらの特記は、ラストで手を痛めた雪。痛い
のを押し殺して平気そうに振る舞うも、やっぱり痛くて顔が引きつるという
絵、良く描けていました。地味ですが、しっかり光っていました。
 少し戻って、雪が「野球がやりたかった」と言い、試合を続けると言い切っ
たことで話が動いた「クライマックス入りの話の持っていき方」、円陣を組
んだ時からBGで入れてたフルインストのOP曲(一部ボーカル有り)とい
う「動いた話を盛り上げる方法」、そして前述の「大勢の予想の上をいく本」、
池端さんお見事です。また服部さんの曲がこれにバッチリ合うんだわ。OP
曲買ってもいいかなと不覚にも考えた。
 Bキャッチの絵のちょっとしたお遊びもちゃんと確認しました(ボールの
上にいるのがトンボだったり蛍だったり)。ああいう「小技」は大好きです。
またそういう遊びができるということは、「現場がいっぱいいっぱいではな
い」という表れ。制作に余裕があるということですし、現にそういうゆとり
は作中でも感じられましたしね。

#これとハヤテが同じ制作会社なんだよなぁ。
#時代考証? それは言ってはイケナイ約束でしょ。
##どうして毎度毎度、合宿温泉話という鉄板ネタは、分かっているのにコ
  マ送りをしてしまうのだろう。どんな作品でも合宿温泉話は絶対ハズさ
  ないのはある意味マジックだ。


●『パンドラハーツ』(毎日放送<TBS系>)
 総合:        2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:3  ジーベック

 最初から最後まで、何をやっているのか分からなかった。やはり、アリス
の元話を知ってないと、本作はつらいのか。
 起承転結の、起はもちろんある。ほとんどが承。オズの親父がグリフォン
で、実はオズをアビスに落とした張本人・・・というのが転だろうな。じゃ
あ、結はなんだ? 結あったか? というのが感想。問題提起は数々ありま
したが、何か解決したものがありましたっけ?
 そういう観点で各評点をつけてはいるのですが(正直な感想)、ことジー
ベックですから、もしかしたら麻上にも何かしらの問題があるかもと思った
ことを付け加えておきます。


●『バスカッシュ』(毎日放送<TBS系>)
 総合:        3 (開始時評価:4)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  サテライト

# ?

 おかしいなぁ、どこでドッチラケたんだろう? 確か20話過ぎた辺りま
では話に付いて行けたはずなんだが・・・。ラストに至っては、何がどうなっ
て事態がまとまったのかサッパリ分からん。
 少々強引でも、その方がかえって面白いかも・・・とは思っていたのです
が、大きく育ちすぎて手に余ったと言うか、河森さんの足の速さ以上に話の
走りの方が速かったと言うか、風呂敷が大き過ぎたと言うか・・・。
 勿論「設定の中で」という制限付きで「あれはこうだからそれはこうなる」
という理屈は「そういう説明はどこかにあったな」という意識はあるのです
が、分かったような分からないようなというのが正直なところ。ラスト5話
ぐらいは、急に飛躍した(ように見えた)展開に付いていけなかった。起承
転はどっさり有ったけど、ハッキリ結が見えたかと言われると少々苦しいか。


●『絶望先生3期』(サンテレビ<独立U>)
 総合:        3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  シャフト

「新房さん、同時期に2作品に挑戦」でしたが、3回目で目が慣れたことを
差し引いても、栄養を化物語に持って行かれちゃって残りカスだった、とい
う感想。
2期みたくカエレのパンツに固執しなかったのは好感。
最終話の、大きな間違い小さな間違い内”メルメルのパパ”ネタは、やっぱ
りテレビじゃ分かりにくいなぁ、、、って、そこまで原作準拠に拘らなくて
も。
原作に無いから仕方ないが、みたままよ(漢字失念)の話が無かったのは残
念。
相変わらず、4:3ブラウン管で視聴するのに向かない作品だ。
杉本ゆう画伯、そりゃ怖いよ。
・・・以上、感想箇条書きでした。2期の方がまだ面白かった。


●『ティアーズ トゥ ティアラ』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:        3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  ホワイトフォックス

 総合4を付けるまでには至りませんが、まずまず面白かった。いわゆる、
「ファンタジーを”読む”」という見方をすれば、そこそこ出来ていたと考
えます。ただ、何が良かったかと問われると少々考えます。悪くはない。そ
の辺が、総合4をためらう理由。
 おそらくホワイトフォックスという名前を(元請けとして)見るのは初め
てと思います。その割には絵に不安を感じることもなく、話もブレていたよ
うにも見受けられませんし、風呂敷が大きすぎた感も有りません、良くまと
まっていたと考えます。あれを13回でやっていたら、それでは走り過ぎに
なったでしょうね、2クールで良い長さでしょう。
 じゃあ足りないのは何だろうか。塔に登り始めてからラスボス倒すまでが
ちょっと間延びしたかなぁ。じっくり話を進めたと書けば見た目は良いです
が、悪く書けばテンポが悪かった。あと、話の内容の割に、女性キャラの比
率を高くしすぎたか。アロウン周りで男と言えば、アルサルとオガムと、時々
タリエシン。オガムは立ち位置が決まっていますから省くと、常駐は2人。
対して女性はと言うと、塔に登り始めたときは5人でした。それも途中でルー
ラ(違)でバラバラになり、妖精族2人と人間族2人のコンビが出来た時に、
話のスピードが落ちてしまったように思います。特に妖精族コンビの方は、
大釜を妖精族の手で壊すことに意味があるというのは分かるのですが、その
前にグラビタスで運動能力が落ちた絵を描いているのですから、2人であの
運動量はどうよ、と思いますね。物理的に可能であっても、実際あの2人の
能力であの運動量はねぇ。それで言えば、モルガンとオクタビアも同じでし
て、オクタビアはまだしも、モルガンはアーチャーですからねぇ。弓を弾か
れた後は短刀で凌いでいましたが、あれもねぇ。
 萌えをやろうという作品ではないと考えますが(いや、モルガンを見るに、
やりたい気はあったのかな)、「女性キャラの”量”」に気を取られ過ぎた
かなと感じました。


●『プリンセスラバー』(サンテレビ<独立U>)
 総合:        2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:2 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  Go Hands

 正直、このテの作品はあまり期待しません。歳のせいですかね、真正直に
話を追いかけると、どうもイラっとする事が多くなりまして。では何を楽し
むかと言うと、もちろんインターミッションと<邪>。その点では、本作は
中間点にインターミッションを入れてそれも温泉話という典型的なパターン。
そこが面白ければ良いか・・・、というぐらいでしか意識していませんでし
たが、実際それで良かった。最近はU局連合も<邪>がつまらないし、単純
にバカ話で笑えりゃそれで良いや。
 何か良いところが有るとしたら、列車から哲平が振り落とされたところか。
これは良い転と考えます。タイミングもラス前、ペース配分としては基本的
ですが、技ありは行き過ぎでも効果はあげても良いでしょうね。ただ、哲平
なり哲平の剣を回収したのがバイクに乗ったジイやというのが勿体ない。最
終話のそこでですか、という息抜きというのは頂けない。

#余談:最近は、毎日放送(TBS系)がまだ<邪>としては粘ってる。


●『うみものがたり』(毎日放送<TBS系>)
 総合:        3 (開始時評価:2)
 ストーリー:5 ビジュアル:2 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  ZEXCS

 仮にもサト順さん(佐藤 順一 監督)ですから、話は面白いんですよ。そも
そも、パチンコ台の「うみものがたり」にああいう話が有るはずがありません
から、キャラをパチンコ台から借りてきて、サト順さんが作った話の上に乗っ
けてできたのが本作、『話は』面白いんですよ、、、、、なんで「うみものが
たり」?
 あれだけの本(脚本)なら、パチンコ台のキャラでなくても、サト順さんい
ちからキャラ作ってオリジナル作品仕立てて、河森サンの向こうを張れたでしょ
と思うんですが、その辺は大人の事情というやつでしょうな。
 そもそも麻上はパチンコはしませんので、パチンコのうみものがたりは知り
ませんし、店頭に置いてあるポップのマリンとサムが唯一の知識のはずなので
すが、ナゼかあのキャラ達に拒否反応が出るんですわ。ギャンブルしない者の
パチンコに対する偏見・・・なのかなぁ。それとも、マリンがポジティブ過ぎ
るのが鼻についたかなぁ。人間ドラマ(? マリンは人間?)としてはかなり
良くできていたんですが、どうも本作に総合5や4を付けようという気になれ
ない。


●『シャングリ・ラ』(サンテレビ<独立U>)
 総合:        3 (開始時評価:3)
 ストーリー:5 ビジュアル:4 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  ゴンゾ

#ゴンゾ最期の作品(にならないことを願う。株主として)。

 終わり1ヶ月は結構おもしろい。それもひとえに、前1.5クールの修行期
間の成果(or反動)と考えます。つまり、前1.5クールについてはひまひと
つだったと、、、。
 半年間、話は切れていませんし大きな脱線も無いのですが、1つの小テーマ
にかける時間に関しては議論の余地があるかなと考えます。話が始まった頃は
温暖化が主たるテーマであり、それに沿った小テーマを何話か作る。良いとこ
ろに目を付けたなと思いましたが、それを元に徐々にアトラスを話の主に移行
させていき、また小テーマがある。最期はアトラスの核、ゼウスを破壊すると
話は終わり、でもそこで「温暖化の産物ダイダロス」をもう1度出して、最初
のテーマを再び暗示し、話が繋がっていることを思い出させる。話の組立て方
は良いんです。本(脚本)書いたの大野木さんですし。ただ、13話構成に頭
が慣れてしまったせいか、前1.5クールが不必要にゆっくりに感じました。
ともすればテンポ悪いと感じるような。だから余計に終わり1ヶ月で話の走り
方が速くなったと感じたんですが。13話じゃ短いと評した作品も過去有りま
すから13話が一概に良いという訳ではありませんが、修行期間が長いという
のも良し悪しでして。正直、クニコが少年院(? 2回目の方ね)に放り込ま
れていた話は必要だったかと思いますし、クニコが初めて秋葉原にいくエピソー
ドは丸々1話かけていましたが半分でも良かったんじゃないかと(ひょっとし
てあれインターミッション?)。秋葉原のジジイ3人組は、描きたい事はすっ
ごくよく分かるんだけど、けっこう危ない橋渡ったような。まぁ1クールは乱
暴としても、1.5クールに圧縮したら、話のテンポが間延びせずに、うまく
走ったんじゃないかと考えます。でも今のところ1.5クールという単位は有
りませんからねぇ、1つの話を伸ばすか0.5クール分話を新たに付け加える
か。どっちもどっちですなぁ、どっちでも蛇足になりそうで。でも、見終えた
後の感想としては、老人2人がナゼにアトラスを作ったかに始まる「そもそも
話のきっかけは何なのか」の部分を、もう少し掘り下げたもらいたかったです。
アトラスが必要と考えたからアトラスを造った訳でその辺りの件りと、建造途
中の不安要素を解決できないことに絡めて、子供の人柱だの遺跡で見つけたヒ
ミコのミイラだの後継者だの、「を!」と思わせる「重要な話じゃね?」は老
人2人と鳴瀬しか知らないことですから、老人2人が語る時間はある程度用意
して「見る側の記憶に残るように」話のきっかけはこうでした、と説明するの
は蛇足じゃないと考えます。説明していた記憶はあるのですが、何を説明して
いたのかがいまひとつ。
 また、短所としてはそれほど大きくはないのですが、メデューサの”自爆”
とカリンが”メデューサのプログラムを書き換えた”も、何かしら後に残る良
くないモノものを感じます。プログラムを書き換えて自爆した、ですからただ
自爆したという”他力本願”ではないのが好感ですが、結果論として「プログ
ラムの書き換えができたのなら、メデューサに各国のシステム掌握されて大事
になる前にメデューサ止められたんじゃない?」と、余計な発想が生まれます。
このあたりは話の回し方としてはどうだろうと思います、後の「メデューサの
子供(?)」も含めて。
 結局のところ、話のシメとしては、ゼウスが止まって良かったね・・・とい
うことになるのでしょうか? それでは寂しいですなぁ。ゼウスが止まった直
後にカリン達の会話で「新しい経済体系に移行している」というセリフが出て
きますが、それは「炭素経済」とは違うということですかね、より良い方向へ
世界が動き出したという暗示なんですかね。ゼウスが止まっても種々の温暖化
及び温暖化対策の副産物はそのままですし、止まったから良かったねでは何も
解決していないような気がするのですが。
 本作は後日談が有りませんが、こういう作品こそ後日談を設けて「あの時蒔
いた種が花を咲かせました」的な暗示が欲しいなぁ。

#本作を見る限り、両手を挙げてしまうのはまだ早いと思いますよ、ゴンゾの
 偉い人達。クニコの顔(最低でも眼)がおろそかにならなかったのは偉いと
 思う。
##譲二さん、「おかまの銀」って、結局何?(笑)


●『CANNAN』(関西テレビ<フジ系>)
 総合:評価棄権 (開始時評価:3)
 ストーリー:棄権 ビジュアル:4 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3  PAworks

#那須さん、スマソ。分からんかった。

 軸の様なモノがあるのは分かったのですが、おそらくそれは見せかけで、狙
いは別な所にある気がしてならない、でもそれが何かは分からんかった。
 ただのアクション物ではあるまいと初回でなんとなく思い、那須サンと武内
サンだったらステイナイトの臭いがするかと予想したのですが大外し。見た目
ウーアウィルスにまつわる何やらかんやらという話ですが、ウィルスの影響で
スーパーウーマンになった女の話、、、じゃないし(いや、見た目はそうなん
ですが)、兄弟子と弟弟子の居場所を求めた競り合い・・・でもないし、枯れ
葉剤をウィルスに置き換えたアメリカ非難、、、でもないし。ウーアウィルス
はあくまで過程or道具で、目的ではないと考えますが、原作ゲームやったら分
かるのかなぁ。



******敵機襲来!敵機襲来! バルキリー隊全機スクランブル******
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