M_SHIRAISHI wrote:
> kounoike@mbh.nifty.com wisely wrote:
>> > 無限級数とは「数を次々に無限に加えて行くことを表した式」のこと
>>
>> での「級数」の定義から
>>
>> En = 1 + 1/2 + 1/3 + … + 1/n - log n
>>
>> で n が無限大としたときそれが級数になるか納得できる説明がいまだ無いように思う
>> のですが。
>>
>> 数を次々と無限に加えていく時,-logの値はいつ加えられるのですか。log nは末項とか
>> 言われているけど無限に加える作業で,その末項とかはいつ加えられるのですか。
> 
> ≪*非常に*いい質問≫です。 
> 
> #「末項はいつ加えられるのか?」と問われれば、「最後に加えられる ---- それだからこそ
> “末項”と呼ばれるのだから」と答えざるを得ないのだけれど、無限に加えていく作業に
> “最後に加える作業”なんて、果たして、「在る(or 在りえる)のか?」という問題に通じて
> いるからです。 ヽ(^。^)ノ
> 
> 私はその答を知っているのだけれど、*秘密*にします。 ヽ(^。^)ノ

バカ言ってんじゃないよ。
「秘密」もなにも:

In <800c7853.0411301429.377b6910@posting.google.com>
  (30 Nov 2004 14:29:47 -0800) M_SHIRAISHI wrote:
===========================================================================
[ある級数が,その項の順序をどのように変えてもその和が不変な級数は,その
級数が絶対収束する場合のみであり,それ以外ありえない]という命題が偽である
ことを証明するには、この命題に対しての≪反例≫を提示することで足りる。

       1+(1/2)+(1/3)+(1/4)+・・・・+(1/n)-log n ----- (a)

として、n −>無限大 とすれば、(a) は、れっきとした、(無限)級数であり、
これが、「Eulerの定数」と呼ばれている数(=0.577216・・・・) を 和 に
もつことは よく知られている。

一方、級数:1+(1/2)+(1/3)+(1/4)+・・・・+(1/k)+・・・・ が発散すること
も よく知られている。

従って、級数(a) は、「絶対収束はしない」ことは明らかであり、また、項の
順序を任意にかえても、「Eulerの定数に収束する」ことも明らかである。

かくして、(無限)級数(a) は

[ある級数が,その項の順序をどのように変えてもその和が不変な級数は,その
級数が絶対収束する場合のみであり,それ以外ありえない]

なる命題に対しての反例であることは明らかである ■
============================================================================

というのが M_SHIRAISHI の主張じゃないの。
「項の順序をどのように変えてもその和が不変」ということは、
どのような順序で和をとってもいいということでしょうが。
それが「秘密」なの?
自分で自分のケツ蹴飛ばしてどーすんのさ。(常人にはマネできん芸当だ。)

バカの上にバカを重ねるのがいつもの「M_SHIRAISHI の世界」だけど、
(これまたいつも)そのバカ同士が同士討ちを始めるから世話はない。
一巡してオチがついたね。「騙るにオチる。」

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少し真面目に、「項の並べ替え」を見ておきましょう。

N→N の全単射関数 p を「並べ替え関数」とします。
 # 別に領域は自然数でなくてもいいけど、
 # 一応以下ではその前提で述べていきます。

数列 { a_n } を p で並べ替えた数列 { b_n } を:
   b_n = a_{p(n)}
で定義します。これはそのまま無限級数にも適用されて:
   a_1 + a_2 + ... + a_n + ...
を並べ替えた級数として:
   b_1 + b_2 + ... + b_n + ...
が得られます。
 # なお上で p  が狭義単調増加(したがって単射だが一般には全射でない)
 # 場合には { b_n } は { a_n } の部分列になります。

さて、「p が有限個の並べ替え」であるとは、並べ替えの影響が
あるところから先に及ばない、つまり:
   ∃N: ∀n > N なら a_n = b_n
であることを言います。したがって「無限個の並べ替え」はその裏返しとして:
   ∀N: ∃n > N: a_n ≠ b_n
です。
 # これだと同じ値同士の入れ替えは入れ替えに含まれないけど、
 # 細かいことは気にしない。

Σ a_n が条件収束するとき、有限個の項の入れ替えでは和は変わらない。
無限個入れ替えても変わらない例として、前には収束部分級数への分割による
並べ替え、いわば「縦割り」の並べ替えをあげましたが、
他のケースも考えることができます。

例えば「入れ替えが有界である」、つまり
  ∃A: ∀n: | n - p(n) | < A
である場合には、一般には無限個の並べ替えになりますが、
Σ a_n = Σ b_n が成り立ちます。(なぜでしょう?)
例えば隣接項同士を入れ替えた:
  a_2 + a_1 + a_4 + a_3 + a_6 + a_5 + ...
なんかはこのケース。

では問題。
狭義単調増加な自然数列 {q_n} に対し、並べ替え p は、
すべての n について
「{b_1, b_2, ..., b_{q_n}} は {a_1, a_2, ..., a_{q_n}} の並べ替え」
であるという条件を満たすとします。つまり:
 b_1, ..., b_{q_1} は a_1, ..., a_{q_1} の並べ替え
 b_1, ..., b_{q_2} は a_1, ..., a_{q_2} の並べ替え
  ...
 b_1, ..., b_{q_n} は a_1, ..., a_{q_n} の並べ替え
  ...
ということであり、明らかに:
 b_1, ..., b_{q_1} は a_1, ..., a_{q_1} の並べ替え
 b_{q_1 + 1}, ..., b_{q_2} は
   a_{q_1 + 1}, ..., a_{q_2} の並べ替え
  ...
 b_{q_{n-1} + 1}, ..., b_{q_n} は
   a_{q_{n-1} + 1}, ..., a_{q_n} の並べ替え
  ...
ということでもあります。
問題設定がわかりにくいですが、例えば {q_n} = {3, 5, 9, ...}
に対し:
  a_3 + a_2 + a_1 + a_4 + a_5 + a_8 + a_7 + a_9 + a_6 + ...
は条件を満たします。また先ほどの「隣接項の入れ替え」は
  {q_n} = {2, 4, 6, 8, ...}
の場合にあたります。
Σ b_n の部分和を T_n とするとき、S_{q_n} = T_{q_n} が成り立ちますが、
k ≠ q_n である k に対しては一般には S_k ≠ T_k です。

このとき常に Σ b_n = Σ a_n となるでしょうか、というのが問題です。
 注: {q_n} の差分 r_n = q_n - q_{n-1} が有界であれば、
   「有界な入れ替え」の特別な場合に戻ります。

(平賀)