いいじまです。

> > ものによってはチンプンカンプン
> を指しているのではないかと推定されるJames I の欽定訳聖書成立と
> シェイクスピアの作品が同時代なので、シェイクスピアを
> > 英語を習った日本人」が平然と読める
> 英語文献に含めない方がいいかもしれません。

ちらっと読んだだけなので、どの版の聖書なのか確認していませんでした。
文体がシェイクスピアと全然違うので、今から思えば相当に古いものだったかも…
#ブラウザのブックマークには現代語訳しか入っていない。

> というか、どういう種類の文献なのかによって
> > 英語を習った日本人」が平然と読める
> の範囲は広がったり狭まったりするものではないかと。
> たとえばNursery Rhymes (いわゆるマザーグース)のようにおもてづらが
> 平易な文献の範疇ならもっと古い時代に今の形にほぼ固まったものでも
> 抵抗なく読めるでしょう。

だと思います。結局は現物にあたるしかないのかなあ…
古い英文文献に特に興味があるのは法学系なので、試しに少し読んでみたんですが、

        ・アメリカ合衆国憲法(1787)は平然と読めました。

        ・エドワードI世の欽定訳マグナカルタ(1297)は、読めるは読めるけど、
         日本語の古文のように丁寧に主語を追いかけていかないと解読不能。

         #ラテン語なら主語がなくても動詞の語尾変化で分かるんでしょうけど、
         #あいにく私は現代スペイン語ですら3か月で挫折したのだ…。

        ・おまけ:『ベニスの商人』(いつの版なのか不明;初版は1594-1597の間)
         http://www-tech.mit.edu/Shakespeare/merchant/full.html
         は、文法はすらすら読めるけど語彙が全くダメ。

といった具合でした。
ということは、Middle English は私には難しい、ということですか。

                                ☆

> (1) 文字は
> long s に気をつけるくらいでしょうか。正綴法はOE,MidE,MEの各時代を
> 通じて大味な決まりごとがそれぞれあって現代とほぼ同じように収まるまで
> いろいろ変わっていますがそれは読むことについては最大の障害でもないです。

Long s はクリアできると思いますけど(文脈から「こんな位置に l が来るはず
がない」と分かる)、まず正綴法を勉強しなきゃダメですね。

しばらく前のNHKスペシャル『文明の道』で、フリードリッヒII世(1194-1250)
の破門にまつわるバチカンの資料が画面に映っていて、「文法を全く知らないと
はいえ、同じラテン文字のはずなのに全然読めない!」とショックを受けた記憶
があります。英語ではないけど Fraktur 書体もなかなか読めない。

> (2) 文法は
> 大学の一般教養課程で使う文法書があればほとんど範囲内で対処できるはず。

これは助かります。

> (3)語彙
> 英語学習用の英和辞典で(例えば評判の芳しくない研究社の英和中辞典)は
> シェイクスピアや欽定訳聖書まで遡ってカバーしているはず。

その先は『英辞郎 on the Web』に頼る、と。

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飯嶋 浩光 / でるもんた・いいじま   http://www.ht.sakura.ne.jp/~delmonta/
IIJIMA Hiromitsu, aka Delmonta           mailto:delmonta@ht.sakura.ne.jp

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