ミサイル騒動も15回ともなると、投稿する気力と情報の収集能力に良くも悪しくも感心し、楽しみにもなる。
 さて、今回の花火の打ち上げで誰が一番特をしただろうか?
 朝鮮半島は南半分は主として農業、北半分は鉱工業中心の産業展開をしていた事には異論は無いが、工場は原材料と人的資源が無ければどんな立派な設備も活かす事は出来ない。北半分に致命的に欠如しているのは食料である。此は今に始まった事では無い。
 その食料は旧満州を含む中朝国境線に住む朝鮮族300万人?と旧ソビエト、中華人民共和国から供給されていた。当然戦前は南半分からも多く供給されていた。
 戦後は中国、ソビエトの援助が主流で、血の同盟と言われた中国が食料、ソビエトが武器、工業設備を担って来た。
 ソビエト崩壊、中国の修正社会主義路線の変更に拠り、無償援助無条件の援助は当然著しく減少し、応分の代価を支出せざるを得ない状況になった。即ち、北は中ロ両国に取って宣伝の場でも無くなり、両国が韓国と国交を結ぶに至って単なるお荷物以外の何者でもなくなった。
 この傾向は80年代から現れ、次第に顕著になって行った。中ロに替わって国連の食料援助が行われ、これは主として米国、日本、韓国が行って来ている。
 産油地では無い北は燃料としての山林伐採、無秩序な鉱山の採掘を繰り返すしかなく、ついには工場の生産もストップせざるを得ない状況になり、資源を売って食料を確保する構造に陥っている。
 今回の件で改めて中国が北から得たものは皆無に等しい。唯一外交上の対面をかろうじて保っただけだろう。
 指摘される程の鉱物資源は北に豊富に有るわけでは無い。或意味北を飢餓に追い込んでいるのは、無秩序に山林を掘り返す中国かも知れない。自らを飢餓に追い込む国に頼らなければならない北に哀れささえ感じる。

ロシアは穀倉地帯を分離独立で失い潤沢に食料を供給出来る状態ではない。ロシアの南下政策も韓国との国交樹立で北の価値は見いだせなくなっている。

 両国ともお荷物に感じていることに違いない。
 今回の件で利を得た国があるとすれば、仲介したフランス、イギリスだろうが、彼等には当初から魅力のある地域では無い。多分日米に貸しを作った事だろう。