At Mon, 12 Jul 2004 22:16:06 +0900,
in the message, <20040712221211.ACB7.DSS@mbj.nifty.com>,
DSS <DSS@mbj.nifty.com> wrote
>でも訴訟には金要りますよね?(^^;

それなりに暇がいる、暇のない人は金で買う:-)(代理人を雇うというこ
と。)というのは間違いありません。

しかし、「金のある方が勝つ」わけではありません。
私が言ったのは、「金のある方が勝つわけではない」であって「訴訟をするの
に金は要らない」ではありません。

確かに、極端な話無一文ではそもそも訴訟ができませんから訴訟で勝つために
は、その前提として訴訟を起こすための「金が要ります」。
しかし「訴訟をやるのに必要な金」があれば相手がその一万倍の金を持ってい
たとしてもそのために相手が勝つわけではない、です。

つまり、「金のある方が勝つわけではない」です。

>つつましい生活しかおくれないあっしはとても「こりゃおかしい」と思えても
>訴訟なんて起こせないと思ってます.

「実際に掛る金と暇はそんなに桁違いではないがさりとて小遣い・暇つぶし感
覚という程度では済まない(訴訟マニアなら別だが。)」というのは確かで
しょう。
給付訴訟だと請求額100万円が代理人訴訟の損益分岐点と言われるわけで。
でも、少額訴訟が30万円以下を対象にしていることを考えれば、その程度の金
額でも十分ペイするということ(無論事件に依ります。)。
だから、「手間暇金が掛るというのは単純なイメージに過ぎない」ということ
は判っておいた方がいいと思います。

むしろ、問題なのは「イメージ的に敷居が高い」ということでこれは「手間暇
金」の問題ではなく、「訴訟=難解」という意識があるせいではないでしょう
か?
一つは、裁判所あるいは法曹界側の問題で、ある意味権威主義的な部分が目
立っているのかも知れません。
威厳を保とうとして近寄りがたくなっていると。
他方が、庶民の側の問題で、正直言えば日本人は、論理性がない(正確に言
えば理詰めでものを考えたがらない。)、自分で物事を考え判断する能力がな
い(理詰めでものを考えたがらない当然の帰結。)、DIYじゃないけどそもそ
も問題を自分で解決しようとする意識が低い(理詰めで考えたがらないことの
行動面。要はあなた任せってこと。)ってのがあって(これはぶっちゃけ日本
人の国民性と愚民教育のせいだと思う。)、初めから感覚的印象だけで訴訟
=難解と決めつけて後込みしていると。

>そのことと裁判結果を混同しているのかもしれませんね.

報道など通常触れる情報が偏っているという要素は大きいと思ってます。


ただ、通常触れる情報はあくまでも「偏っている」と思うことを認識しておけ
ばいいだけなのですが、そういうことを小学校で教えろよ。

聞いた話では、フランスの小学校では「問題には正解が常に一つあるとは限ら
ない(複数あるだけではなく一つもない場合もある。)」ということをきちん
と教えてるんだと。
日本じゃ、下手すれば大学ですら教えない。:-P

昔の司法試験の択一は零解答試験(=選択肢の中に正解がない。)というのが
あったらしいんだけど、何で止めたのかな?
(警察犬の場合は臭気選別で零解答をやるとやる気をなくすらしいが。
 受験生は犬レベル?:-P)
「択一問題の最大の欠点はそこに必ず答えがあることだ」というのは、結構多
くの指摘のあるところ。

世界的な学力調査で、日本の子供がいい点を取るのは「そこに答えのある」択
一ばかりだったというのは、一年ほど前のメディアでも「少しばかり」触れて
いたけど、そこに目を瞑って点数だけを根拠に文科省は「学力低下はしていな
い」などと言ってるしな。
もっとも文科省は「学力低下を認めると過去の教育行政の責任を言われるので
それが嫌なだけ」で、「本気で学力は低下していないなどとは思ってない」と
思うが、文科省の役人自体が「そういう低下した学力しかない」連中が増えて
いるわけでねぇ……。

-- 
SUZUKI Wataru
mailto:szk_wataru_2003@yahoo.co.jp