似たような内容のなぞなぞが別に投稿されていますが、少なくともこの
問題の答えは「自分の体」ではありません。なぜならば自分の体を持ち
上げることは可能だからです。たとえば逆立ちしたときの考えて下さい。
あなたは自分で自分を持ち上げているのではありませんか? もっとも、
逆立ちに関しては、自分ではなく、地球を持ち上げているのだという解
釈もあり、決着は付いていないようなので例としてはふさわしくないの
かもしれませんが、その場合でも、懸垂で腕の力だけで体を持ち上げた
場合を考えれば、事は明白です。自分で持ち上げているのでなければ、
一体誰があなたを持ち上げていると言うのでしょう。懸垂のできない方
も居られるかもしれませんが、A君は間違いなくできます。

この問題の答えは極めて科学的です。
まず、A君が持ち上げられるのは200キログラムですが、kgというのは
現在日本で使用が認められている単位系では質量を表す単位で、重さ
(重量)を表す単位ではありません。
重量挙げの記録は質量ではなく重さで示すほうが合理的だと思います
が、現在でもkgが使われているところを見ると、どうやら質量で表さ
れているようです。
それに対して、持ち上げられないのは重さ100キロのものです。上に
も書いたように、現在日本で重さをあらわす単位はkgではなく、ニュ
ートン(N)です。従って重さ100キロといえば、重さ100kNと解釈する
べきなのです。こう書けばもうお分かりですね。地球上で重さ100kN
の物の質量は10000kg以上なので、高々200kgしか持ち上げられないA
君に持ち上げられるはずはないのです。

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おおつか かつみ