seiwa-ss wrote:
> 民主党は郵政民営化関連法案に
> 反対したから「民営化に反対なんだな」と単純な印象を与えてしまったのは間違いな
> く

与党はは賛成反対の単純な二分化によって、そのような民主党に対する「印象」
を決定付け、民主党の傷口を広げるという手法をとりました。うまいもんです。

民主党は「法案反対」の真意を伝える間もなく、完全に後手に回ってしまいまし
たね。敗北やむなしでしょう。

これで小泉は、最初総裁に就任するときの公約「自民党をぶっ壊す」の実現と、
その自民党への支持強化を同時に達成したわけです。特にこの一連の党内粛清
で、じゃまな連中を追い出して、田中角栄時代から綿々と続いてきた自民党の政
治手法に一応のピリオドを打ってしまった点はおどろきでした。

まあ、だれが作ったか知りませんが、参院否決・衆院解散総選挙のシナリオは機
を見るに敏な、効果的な一手だったと思います。おそらくこれは偶然の産物では
なく、よく練られたプランだったはずです。

内閣府のどこかでこういうプランが進行していたとき、民主党の「次の内閣」は
昼寝でもしていたんでしょうか。

さて、興味は、小泉勇退後にどうなるかですが、小泉のカリスマと求心力はあと
1年しか持ちませんから、そのあとの自民党をだれが引きつぐかを民主党はよく
見極めなければなりません。それまでに、強いリーダーシップを持った一枚岩の
民主党を作って、小泉の辞めたあとの混乱(もしあれば)に乗じることだけが、
民主党が求心力をとりもどす唯一の道です。

さらに、この政党は共産党・社民党とちがって親米政党ですから、アメリカ政権
に対する売込みをかけてアメリカに選ばれる民主党を作る必要があります。独立
国の政権ですから他国のアメリカに選ばれなければ政権政党になれないというの
は普通考えれば変ですが、実際はアメリカは同盟国の政権に非常に強い関心を
もっており、特に日米関係の現実を考えれば、影に日なたに影響力を発揮するは
ずです。民主党は、自民党と競争してアメリカに選ばれるような政策をかかげた
政党にならなければ、おそらく未来永劫政権につくことはないでしょう。

むろん、宗旨替えして民主党が反米政党になれば、話はまったく別です。

とりあえずは、民主党は自分とこの代表を誰にするかですね。ポスト小泉に対抗
できるようなカリスマってだれだろう。ふたたび管・鳩山じゃ世間に笑われそう
だし、小沢一郎じゃ暗いし、ちょっと思い浮かばない。マスコミの露出度と若さ
で原口一博あたりをかつぎだす可能性はあるかもしれませんが、ポスト小泉しだ
いでは子ども扱いされる可能性のある人材ですし。

萩原@グリフィス大学