Shinji KONO wrote:
> 保険料徴収をやめて税金にすれば、社会
> 保険庁の仕事の半分はなくなるわけで、その分を税徴収とかセキュ
> リティとか監査とかに廻せば良いと思います。

ちなみに、参考までにオーストラリアの話をすると、
国民から徴収する金は確定申告の時に統一して税務局に徴収され、国民に支払う
金、つまり健康保険、老齢年金、育児補助、失業保険は全部まとめて「セン
ター・リンク」という役所で管理されています。で、両者は納税者番号によって
リンクしています。

納税者番号は、個人の納税者番号と、法人の納税者番号が分かれていて、税務署
側では払った給料ともらった給料の突き合わせが簡単にできる仕組みになってい
ます。家族経営の会社だと一人で法人用と個人用の両方の納税者番号を持ってい
たりもしますが、それも一回の確定申告に併記できるので納税者側のわずらわし
さは大してありません。

金の出入りの情報がリンクしているから、法外な徴収と無駄な支払いがわりとう
まく抑えられるという仕組みです。

で、そういうことになって実際どうかということですが、住民からすれば、この
制度改革で窓口が一元化されて、なんかあったらセンターリンクに行けばいいや
ということでだいぶ便利になりました。実際にはオンライン化されているから足
を運ぶ必要もなく、ウエブページからいろいろ申請手続きができてしまいます。

今のハワード政権は、小泉政権と同じく小さな政府を目指して出発した政権です
が、最初にやったのが職業安定所の廃止→センターリンクへの統合という象徴的
な政策でした。つまり職安の役人が真っ先に「失業、再就職」を経験しなければ
ならなかったわけです。

国情が違うから、日本でも全く同じようにすればいいという話じゃありません
が、「小さい政府」ってのは、住民にとってもいろんな手続きが簡便で分かりや
すくて、いいもんです。

萩原＠グリフィス大学