どんな国でも政府ってのは薄情で打算的なもんです。自国民に対しても、他国に
対しても。

国際政治のスタンダードは「政治ゲーム」であって、それに勝利するための道具
が「国民感情」だったり「金」だったり「戦争」だったり、場合によっては「自
国の内政」だったり「よその国ともうひとつの国の関係」だったりするわけで
す。要するに使えるものは何でもつかうわけですが。

私は無政府主義者じゃありませんから、国家の存在は必要だと思いますが、一方
で「国」だの「政府」だのに利用されている自分というものがあると意識して、
ならばできるだけ利用しにくい一個人になるというのが、健全な「個人の集合た
る国」を作ること、つまり「先人の轍を踏まない」ための対抗手段だと考えてい
ます。


GON wrote:
> 今、問題を起こしているのは両国間にある感情の問題ですね。
> どんな感情を抱いているかを考えなくてどうして今回の件を
> 分析できるんでしょうかね?

感情に囚われると冷静な判断を欠きます。そして「感情」は政治的に利用されや
すいということは頭に入れておくべきです。

>>「アジア諸国」という十把一絡げのくくりかたももうやめません
>>か。賠償請求しなかったのはどの国でしょう。
> 
> そういう枝葉末節なことは本旨から外れます。やりたければ
> 別スレッドを立てておやりになればよい。

このスレッドの「本旨」は「先人の轍は踏まない」ということではないんです
か。戦後処理に関して「アジア諸国」という語彙をを無批判に使用することは
「先人の轍を踏む」ことにつながる危険な行為だと言えます。


> 不都合があるのなら中国と言っときます。

あるもなにも、最初っから「中国」と言うべきでした。その中国が政治プロパガ
ンダ用に作った語彙の一つを不用意・無批判に使うことが

>>無意識的に、別のだれかが作った「ステレオタイプ」に囚われて

いるということです。


> 少なくとも私はそう感じた、そう思った、ってことで。

まあ、感じたことを言うのは悪くないですが、せっかく「先人の轍は踏まない」
という立派なサブジェクトをつけたんだから、「先人の轍」がどんな形をしてい
るかぐらいには興味があるでしょう? 轍が向かった「方向」ばっかりに囚われ
てると先人の轍をふまないつもりがいつのまにか「別方向に向かっている同じ形
の轍」を追っかけてることになりますし。

萩原@グリフィス大学