定義と政治
次なる記事を政治に投稿しましたが、哲学の方にも投稿することにしま
した。
日本人、スペイン人、同じくして犠牲者が出た。
アメリカ追従の二国であることの関連はまだ正式には分からない。
川口さんはテロを許さないとまた同じ発言を繰り返した。
テロを許さないという表現は、何を、言ってるのか。
哲学の『ニュースグループ』で
学問を学門と記述したのは別にtypoではなかったが・・・
語の定義というものが
1. 決定(こう使うことにしよう)
2. 本質(この語の本質はこういう実体があるから)
3. 説明(この語は社会的、あるいは歴史的にこういう使い方をされ
て いるから)
と三種類に分けられるのが現在の哲学的常識と認識している。
学術用語は、記号論理学的には1.
しかし、1.のみで学術用語が出来るわけではない。
黒を白と定義するのは、いくら1.の立場でも、学術用語としてはたえ
られない。
このニュースグループでも、辞書にない云々をいう人が後を絶たない。
2.を言っているのか、3.を言ってるのかは、あいまいだが、何より
本人があいまいであるということを自覚してないのだろう。
学問を学門と書いて、当該記事の内容のために、この種の突っ込みもあ
ろうかとおもったがなかったね。
さて、「テロを許さない。」だが、テロを川口さんは、2.の意味で使
っているようだ。ヨーロッパでは、近頃、テロではなくレジスタンスと
いう言葉にかわっているそうな。それを言った、司会者に対して、今日
のサンプロに出ていた高村さんなんかは、東京で、そのような事件が起
こればテロだといっていた。司会者は2.の立場で言ったのだろう。高
村さんも2.で応戦したのだろう。ヨーロッパも2.が変質して来たの
だろう。だが、司会者、田原は本当に2.で問題提起したのだろうか。
田原の発言には3.が話の進め方の前提としてあると思う。3.から始
めて、なぜか本質がヨーロッパでは変わりつつあるのかという点を、問
題にしようとしていた。ヨーロッパが、イラクの本質をレジスタンスと
いう2.に評価変更してきたなら、本質として、イラクの実体は以前と
違ってきているのではないか、そういってるわけだ。
それに対して、高村さんなんかは、正面から答えない。相変わらず、テ
ロという言葉の本質的定義の世界にとどまったまま、テロという語の本
質にもとづく定義を採用する立場で、東京でかの殺戮が起これば2.の
立場で自分はテロと定義するということを繰り返しているわけだ。
田原はそんな語の定義の立場が2.であるかどうか聞いているのではな
い。言葉の定義ではなく、この戦争の、あるいは、イラクの現状のただ
しい実体についての話をしようとしているのだが、あの高村さんをして、
なおも、言葉の定義の立場が本質派であり、かつ、その本質と語との連
関説明レベルでの応戦にとどまっているのである。言葉の定義というも
のが、こうした混乱にいともたやすく誘導するのは、人間の日常言語が、
いかに、あいまいな論理的思考を導出するかを物語っている。
それで、河野さんなんかは自分は、一般意味論の立場である地図と、地
図の指さす実物の違いを認める立場であるといいつつ、一般意味論は、
それを分離してないというような内容の反論をする矛盾に陥っている。
記号論理学は1.の定義をするからそれを支持するが、2.や3.は内
包を含んでいるから評価しないという。しかし、一般意味論は、内包で
あることを言っている。2.や3.が内包を含んでいるからこそ、排中
律的思考を警戒しているわけだ。
人間の思考が、高村さんのように、あれほどの人物でもその日常言語に
よる思考の混乱あるいは曲解をもてあそぶからこそ、分析して行こうと
する戦後の分析哲学の流れを、理解せず、分析哲学を放擲するという、
なんとも自然主義ファラシーを1900年初頭に戻ってしているわけじゃな
いの?
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ー川口さんの、テロを許さないという情動は、現実を、扱う指導者とし
ては冷静さに著しくかけている。許さない?許す?この二者択一のアリ
ストテレスの排中律は、価値相対主義の哲学ではない。一見、民主主義
の発言のように聞こえる人もいつだろうが、二者択一は、民主主義の哲
学ではないのだ。価値相対主義の立場こそ民主主義の哲学としてのバッ
クボーン。戦前、戦中、戦後とアメリカに亡命した数多くの戦後のアメ
リカの哲学界に貢献した学者は、世界をもリードしたが、そこにはヒッ
トラーに対抗できなかったという非難を浴びた価値相対主義者が多数い
たが、しかし、価値相対主義だからこそ、主体的選択の責任が発生する
ことを言っている。戦後、その主張が育ってきた。現実に世界はこの責
任を重視してきたのだ。
川口さんのテロを許さない、あなたは許す側か、その隣のあなたは?と
いう二者択一論は、少なくとも、戦後、米英の倫理哲学をリードしてき
た、法哲学をもリードしてきた偉大な者たちの線上にはないことを、国
民は知る必要がある。
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レジスタンス。この言葉をヨーロッパが使ってきたということはこれは
盗人から、正義の味方に境界線を踏み越えた者にしか使用を許さない本
質2.がある。正義が、欧米の正義というのではないだろうが、少なく
ともアラブの、十字軍に対する正義のようなものにも、理解を示そうと
する立場がそれなりに表れている。この、現実に対する本質のとらえ方
の変化をまえに、単にテロという言葉の本質による定義をかたる立場で
あることの強調を川口さんはしている。さらに、二者択一の排中律の立
場であると強調するのは、官僚の意向か?これらは、価値相対主義の民
主主義における主体的選択の責任に反する思考である。川口さんは、何
人犠牲者が出ても、テロを許さないといって、日本の姿勢に変わりはな
い、テロを許さないから、と、言い続ける気か。それとも、犠牲者の数
が、ある数字に達したら、テロは許さないが、テロに対する対抗を変え
るのか、それとも、この世にテロがなくなるまで、わが国民が消えるま
で?
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