二〇〇三年四月に岡本氏が首相補佐官に起用された時、
官房長官などの説明によれば、仕事の量が増加した首相
補佐官の業務を円滑に行える様にする為のポスト起用、
という事だった。イラク戦後復興問題への対処の為とい
うのが主な理由だ。しかし、"首相補佐官"であるにも拘
わらず、岡本氏は一民間人として外交コンサルティング
などの仕事はいまだに続けている。
　評論家でもある岡本氏は、外交問題等でマスコミなど
にもしばしば登場するが、当然一民間人のため、肝心の
外交政策立案や外交や軍事関連の機密情報に触れる事に
は限界がある。これらの要因は、当然、岡本氏本人の実
際の外交政策立案に携われる限界も示している。
　小泉政権は、恐らく岡本氏を外交政策策定に直接関与
させるよりも、むしろその評論家やコンサルタントとし
ての明快で分かりやすいタカ派的意見を利用しようとし
た節がうかがえる。もともと国民の聞きたがっている事
を聞かせるのは小泉政権の得意技の一つであり、岡本補
佐官の起用は、その意味では実に適所適材なのである。

それでは。




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