履歴書

あれ、何だ、この履歴書は?
全面にどでかい欄が一個あるだけじゃないか。
なになに、「年齢欄」?

店員「それは日本のソフトウェア会社専用の履歴書ですよ。」



面接

ケース1

ニッポンのソフトウェア会社で面接がおこなわれています。
応募者は三人。
全員モヒカン刈りで髪は紫色や赤や金色に染めています。
服装はチェーンがじゃらじゃらとついた黒のレザーに黒のブーツ。
社員が切り出します。「本日はご応募ありがとうございます。」
一人が答えます。
「おうっ、何にやけてんだ、この野郎!」
社員のほほにビンタをくらわします。
もう一人が「馬鹿にすんじゃねえよ、この野郎!」
社員の腹に横蹴りをたたき込みます。
それから三人がかりで二人の社員を取り囲んで殴る蹴るを始めます。
社員を半殺しにします。
三人はあたりかまわず立ち小便をしました。
最後にガソリンをまいて火をつけます。
そうして意気揚々と引き上げます。

翌日三人に結果が知らされます。
全員採用でした。
三人とも25才未満だったからです。

ケース2

ハーバード大学情報科学科を主席で卒業したビル・ゲーツ氏。
今年36才。
三ヶ月がかりで企画書を書き上げました。
ニッポンのソフトウェア会社に1000億円の利益をもたらし、
三年以内に世界の超優良企業10社に入らせる。
それを100%実現させる、全身全霊を注ぎ込んだ完全無欠な企画書でした。
ゲーツ氏はその企画者を携えて自信に満ちあふれて面接にのぞみました。
ニッポンのソフトウェア会社の面接官が真っ先に年齢欄を見て言いました。
「ええっ! 36才?
 この年齢でうちの会社にきて何をするっていうんですか。
 少しは考えてくださいよ。」
彼は履歴書と企画書をばさっと突き返してよこしました。



その他

ニッポンのソフトウェア会社では、30才以上のプログラマーのいるプロジェクトは
「養老院」と呼ばれます。
30才以上のプログラマーは「爺い」とか「老いぼれ」とか「腰曲がりのよぼよぼ」
とか呼ばれます。
ニッポンのソフトウェア会社では、35才以上のプログラマーのいるプロジェクトは
「発掘現場」と呼ばれます。
35才以上のプログラマーは「生きた化石」と呼ばれます。
30才になったプログラマーは、ある日社長に呼ばれます。
「お前、もう30才だからな、今月から月給は12万円に下げるぞ。いいな?
 30才ではこれ以上は出せないからな。」
35才になったプログラマーは、ある日社長に呼ばれます。
「周りを見てみろよ。
 みんな若い人ばっかりだろう。
 少しは周りの迷惑ということも考えてくれよな。」
こうして月給8万円の熟達プログラマーを解雇した翌日、この会社はずぶの素人の若
いプログラマーを面接しています。
「月90万円でいいですか?」

10年後、ニッポンのソフトウェア会社では、20才以上のプログラマーのいるプロ
ジェクトは「養老院」と呼ばれているでしょう。
20才以上のプログラマーは「爺い」とか「老いぼれ」とか「腰曲がりのよぼよぼ」
とか呼ばれているでしょう。
10年後、ニッポンのソフトウェア会社では、25才以上のプログラマーのいるプロ
ジェクトは「発掘現場」と呼ばれているでしょう。
25才以上のプログラマーは「生きた化石」と呼ばれているでしょう。