【舎利子色不異空空不色】
舎利子よと観世音菩薩は呼びかけているわけだけど
空は、瞑想（般若波羅蜜多）の行で実感するものであってけっして言葉では本
当は実感できないらしいが、私は、そんな高尚な域には達していないが、しか
し、実感できる生命の原理のようなものが、言葉では表現できないものがたし
かに感じられるのです。

桑田般若心経によれば、空とはそのような生命の奥深くに自然に目覚める知
恵。実感で感じるものであって、見えざる力であり、見えなくても存在を超え
て存在するものらしいが、現象をあらわす法則性であり、縁であり、法であ
り、空のなかですべてが変化し、すべてが成り立つものらしいが、瞑想という
のは確かにそうした実感に向かうトンネルのような道であると私は実感しまし
た。

色不異空空不異色とは、空と色のこの切っても切り離せない関係をいっている
ものと私は理解しています。

【色即是空　空即是色　受想行識　亦復如是（やくぶにょぜ）】
色（物質的現象、肉体）が空と密接にかかわっているように、苦、快、怒り、
喜び、その行動、得られた思い、考え、そのようなものもまた、「空」と密接
にかかわってそこから現れ出ている。このように理解しています。

存在を超えた存在としての空。その空は意識を持っていて意識をあらわそうと
している。自らをあらわす意識がある。桑田さんの般若心経の悟りはそのよう
に説いているが、瞑想の実感から得たものとしてまったく同感である。

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