感想



Aは出版社から依頼されてある小説の感想文を書いた。
それは広告として新聞に掲載されるという。
「一気に読み通した。泣いた。一晩中泣いた。
 このような純粋な魂がこの世に存在したとは!
 この作品は文学史に永遠に残るだろう。」




数年前Aはこの小説にインターネットで出会っていた。
いつものようにホップ、ステップ、ジャンプ読みをして
次のようなRESを投稿していた。
「おい、おい。もっとちゃんと書けよ。」



     なんちゅう差別や