山月記を読んだことないひとゴメソ。
In article <aj89cu$19inf4$1@ID-58444.news.dfncis.de>
on 12 Aug 2002 21:23:01 +0900,Norimasa Nabeta san :
> 
> 夢沢那智(仮名)の歩みは速くなっていた、いや、走っていた、な
> んだか分からない黄色いものめがけて草むらを抜け、人の庭を横切
> り、垣根をくぐりぬけた。服は乱れ、持っていた風呂敷包みは解け、
> なかにあった文庫本も、服もどこかにいった。

身体の中から正体のしれない熱いものがこみあげてきて、那智(仮名)
は力の限り走らずにはいられなかった。大地を掴み、蹴り、大きく跳
躍し、小高い山の頂をも軽く飛び越える。

那智(仮名)は己の力に酔いしれたまま、陶然と山野を駆け続けた。

-*-*-

「次は十二月だなぁ」と独り言をつぶやきつつ、薄暗い草むらを歩いて
いた March(仮名)の視界が一瞬にして暗黒となった。一匹の猛虎(もうこ)
が草むらの中から彼の目前へと躍り出たのだ。虎は、あわや March(仮名)
に躍りかかるかと見えたが、すぐさま身をひるがえしてまた草むらへと
隠れた。闇の中から人間の声で「あぶないところだった」と繰返し呟く
のが聞こえてくる。その声には聞き覚えがあった。

March(仮名)
「その声は我が友人、那智(仮名)ではないか?
  時間があるならビールでも飲もう。」


# すでに虎だってば


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李徴のキャラじゃないけど(^^; > 夢沢さん