地すべり研究発表会、富山、聴講感想 1
8月20、21日に富山国際会議場で地すべり学会が開催された。研究発表の一部を
聴講したので感想を記す。
1. 地すべりの定義が話題になっているらしい。
地すべりは、地面、土地が辷る状態をいうと思っていた(辷るという字が当用
漢字にないために地すべりと仮名書きになっていると)。
地すべり等防止法(昭和三十三年三月三十一日法律第三十号)もすべりは仮名
書きである。すべり等防止法による定義は、「土地の一部が地下水等に起因して
すべる現象又はこれに伴つて移動する現象をいう」とされ、従来より我々が納得
するものである。
日本地すべり学会会長の話では、山崩れ (まァこれは 従来の地すべりに近い
が)、崖崩れ、トップリング、落石、土石流、ソリフラクションを含めて「地す
べり」と言おうと提案している。(以前はマスムーブメントと言っていたのだっ
け、斜面変動と最近は言ってたような) 学者先生、研究者は我々と異次元と
言ってしまえばそれだけの話であるが、地すべりという語句は社会に定着してい
るのではないかな。
また、会長が言う「カーボーイ」・「ランドスライド」論に奇弁があるように
思える。
ちなみに(古い版しかないのですが)広辞苑では「じ-すべり[地辷]山腹や
斜面を構成する土地の一部が徐々に下方に移動する現象。地すべり地に特有な粘
土があり、この粘土に降水などが浸透すると含水量が増し滑動が起る。」
米英は、どう言っているのか分からないけれど、(私、英語にも弱いもので)、
土石流を地すべりに含めていいものなのかなぁ。
用語委員会長は、会長に配慮してか、「地すべり(広義)」「地すべり(狭義)」
の使い分けを提案している。新聞やTVで「今日の大雨で、広義の地すべりが○○
市で発生しました」って時には、どのように理解すればいいのでしょう
か????????
また、「地すべり」を広義とし、「地滑り(ジカツリ)」を狭義に といった方
もいた。 (プッ)
地すべり研究者だけでなく、IGUかなにかの他分野でも認知されているのだっ
たら それに 従うべきなのかな。
用語「地すべり」の定義を教えてくださーーーい。
ちなみに「地形学辞典」には 狭義、広義としています
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735