このスレッドも終わりの時が来たようである。


議論を振り返って気づくことは、
「円内からランダムに一つの弦を選ぶ」こと と
「円内からランダムに一点を選び、その点を中点と
する弦を採る」こと とが、何故、同値であるのか、
合点が行かない人が 相当数 いた様なので、最後に、
この懸案を証明しておくとしよう:−


先ず、所与の円の円周上にこの円周をm等分する様な
点P1,P2,・・・,Pm をとる。
次に、P1 を端点の一つとする様な直径dを引き、
d上にdを(n+1)等分する様な点Q1,Q2,
・・・,Qn をとる。 次に、Q1,Q2,・・・,
Qn を それぞれ 通って、dに直交する弦 c11,
c12,・・・,c1n を引く。
そして、それと同様なことを P2,・・・,Pm に
関しても行う。
すると、合計で mn個の弦が得られることになる。
ここで、 m→∞,n→∞ とすれば、これらmn個
の弦の中からランダムに一つを選ぶことは、「円内
からランダムに弦を一つ選ぶ」ことと同値である
ことは明らかである。

一方、円内から任意の一点を選んで、その点を中点
と する弦を採った場合、その弦は上記のmn個の弦
の 中からただ一つ見つかる筈である。
よって、「円内からランダムに一点を選び、その点を
中点とする弦を採る」ことは、上記のmn個の弦の中
からランダムに一つを選ぶことに他ならない。

以上のことから、「円内からランダムに一つの弦を
選ぶ」こと と「円内からランダムに一点を選び、
その点を中点とする弦を採る」こと とは 同値で
ある。■


尚、円周上に定点Pをとり、もう一つの点Qを円周上
からランダムに選んで、弦PQを得ることは、上記の
考察で言えば、m個の弦の中からランダムに一つを選ぶ
ことであって、それは mn個の弦の中からランダムに
一つを選ぶこととは同値ではあり得ない。



M_SHIRAISHI @ The_New_York_Academy_of_Sciences

http://www.apionet.or.jp/~eurms/Ronri_Kaikaku.html