Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!onodera-news!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!newsfeed.mesh.ad.jp!nntp-egw.ocn.ad.jp!nntp-gw3.ocn.ad.jp!nd-os001.ocn.ad.jp!news.apionet.or.jp!not-for-mail From: M_SHIRAISHI <eurms@apionet.or.jp> Newsgroups: fj.sci.math Subject: =?iso-2022-jp?B?GyRCIUglWSVrJUglaSVzJE41VUBiIUkbKEItLS0tIBskQkRJGyhC?= =?iso-2022-jp?B?GyRCNS0bKEI=?= Date: Sun, 08 Jun 2003 09:08:15 +0900 Organization: Apionet, Tottori, JAPAN Lines: 54 Message-ID: <3EE27E6F.49444A0E@apionet.or.jp> NNTP-Posting-Host: max-43.kurayoshi.apionet.or.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp Content-Transfer-Encoding: 7bit X-Trace: apionw.apionet.or.jp 1055030861 5787 210.232.57.43 (8 Jun 2003 00:07:41 GMT) X-Complaints-To: usenet@apionet.or.jp NNTP-Posting-Date: 8 Jun 2003 00:07:41 GMT X-Mailer: Mozilla 4.72 [ja] (Win95; U) X-Accept-Language: ja,en-GB Xref: ccsf.homeunix.org fj.sci.math:179 いわゆる“ベルトランの逆説”について、私は、この問題の提起者である 当の本人(=Joseph L.F.Bertrand)はどう考えていたのか、気になって いたので、このたび、原書:“Calcul des probabilites”(1885 年刊)を 取り寄せて、チェックしてみた。 その本をざっとめくって見たところ、件の議論は同書の第4ページ末から 第5ページのほぼ全部を費やして書かれていた。 尚、ここで私は、Bertrand の、明らかな“入力ミス”を見つけた。 ヽ(^。^)ノ 第4ページ末には、「円内に勝手に引いた弦が、その円に内接する正三角形 の一辺よりも≪小さくなる確率≫はいくらだろうか?」と書いておきながら、 第5ページでは、もっぱら、≪大きくなる確率≫のほうを論じている! ところで、私がこの問題を初めて知ったのは、ポアンカレの“La science et l'hypothese”(邦訳:『科学と仮説』/岩波文庫)という本において であったが、その本の中でポアンカレは、「Bertrand 氏は“2つの答” をあげて・・・・」と書いていたのだけれど、今回、Bertrand の原本を 調べてみたら、Bertrand は“3つの答”を上げて議論していることが 分かった。 そして、この議論の結論として、Bertrand は、「このように、答が3つ も得られて、そのいずれもが正解と思われるのは、問題の提起が間違って いたからである」と言っている。 しかし、Bertrand の、この「結論」は≪誤り≫であって、問題自体は 正しく提起されており、尚かつ、その正解はただ1つであることは、 ここ(fj.sci.math) で、我々が、既に議論し、決着を見た通りである。 ---- もっとも、それが理解できていないマヌケが世間には居るようで、 アホウの溜まり場である2chで、恥知らずなことを書いて、笑わせて くれて居るが・・・。 ヽ(^。^)ノ 天界で 「そうだったのか!」と ベルトラン 啄木 圖 M_SHIRAISHI @ The_New_York_Academy_of_Sciences http://www.apionet.or.jp/~eurms/Ronri_Kaikaku.html