佐々木将人@函館 です。

>From:Keizo Matsumura <kmatsu@nr.titech.ac.jp>
>Date:2005/07/24 14:13:17 JST
>Message-ID:<42E3236D.D4BF8EB4@nr.titech.ac.jp>
>
>最高裁が、榎本と桧山に上告棄却を言い渡す】
>  1995(平成7)年2.22日、最高裁は、榎本と桧山に上告棄却を言い
>渡す(平成7.2.22大法廷判決/昭和62年(あ)第1351
> 号)。

で、最高裁判決は見たの?
これは最高裁のホームページから見れますよ。

そして判決要旨のところにがっちり
「一 刑訴法はいわゆる刑事免責の制度を採用しておらず、刑事免責を付与し
 て得られた供述を録取した嘱託証人尋問調書を事実認定の証拠とすることは
 許容されない。
 二 内閣総理大臣が運輸大臣に対し民間航空会社に特定機種の航空機の選定
 購入を勧奨するよう働き掛けることは、内閣総理大臣の運輸大臣に対する指
 示として、賄賂罪の職務行為に当たる。」
と書いていますよ。
この判決自体被告人の有罪判決に対する上告を棄却したもので
有罪認定は全然くつがえってない。

じゃあ、どこがおかしいか
具体的に見てみましょう。

>  この判決は、事件当時のロッキード社コーチャン社長に対する嘱託尋問に関
>して、証拠能力を否定していた。

ここは間違いなし。

>ということは、「嘱託
> 尋問問題」は角栄を葬るために援用された特殊法理論であったということを、角
>栄死去後初めて最高裁が認めたということになる。

ここが論理の飛躍というか無関係というか妄想というか……。
まず第1に根拠が全くない。
第2に最高裁はそんなことなど認めていない。
第3に最高裁は「嘱託尋問調書がなくたって十分有罪」と断言している。

> 最高裁が一度認めたものを否定するということは重大な事態であり、本来であ
>れば、このことだけで角栄有罪判決は破棄されるに
> 値する。

根拠のない単なる感想。

>ところが、角栄に対しては「嘱託尋問手法が否定されてもなお有罪」と
>いう果実だけ残されることとなった。

繰り返しになるけど根拠なし。
|第3に最高裁は「嘱託尋問調書がなくたって十分有罪」と断言している。
のとおり。

>法とは、かくも政
> 治主義的なものであることがここに判明する。

著者の脳内「法」であることが明らか。

>これまで「嘱託尋問問題」に問題
>なしとしてきた学会・マスコミがこれに口を閉ざすこと
>が許されないにもかかわらず、この検討が為された形跡が無い。

これも妄想。

判決読めば割と誰でもわかると思うよ。
少なくともまつむらさんならわかるはずだ。
(量が多くて大変だけど……。)

たぶんその著者は判決を読んでないか
妄想にとらわれて正確な理解すらできないものと思われます。

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ルフィミア「めがねっこは有力説!」
まさと「多数説ではないのね……(泣)」