▼妄想
「病的な誤った判断ないし観念」と定義されます。

事実と異なることを、事実であると確信しており、理詰めで説得することの困難な状態です。
実際にあり得ないことであれば、妄想だと診断するのは容易ですが、
時に事実かそうでないかの検証が困難なため、妄想かどうかの判断に悩むこともあります。
例えば、「妻が浮気している」などと確信している場合に、第三者がその事実の有無を即座に判定するのは、しばしば不可能です。
その場合には、確信している度合いや、周辺症状から判断するしかありません。

妄想は、その内容によって以下のように分類されます。

妄想の種類
被害妄想・・・被害的な内容を持つ。
迫害妄想・・・より強い被害感を持つ。
関係妄想・・・本来関係のない周囲の出来事を自分に結びつけて考える。
宗教妄想・・・神や神の使い(あるいはそれらの生まれ変わり)であると信じる。
...etc

妄想の原因としては、いろいろな精神障害が考えられます。
妄想があると言うだけでは病気の診断はできません。
しかし、ある種の病気にはある種の妄想が出現しやすいという一定の傾向はあります。
微小妄想はうつ状態の時に、誇大妄想は躁状態の時に出現しやすいと言えます。
物理的被影響妄想や関係妄想は統合失調症でよく見られます。