Path: news.ccsf.jp!tomockey.ddo.jp!feeder.erje.net!eternal-september.org!feeder.eternal-september.org!.POSTED!not-for-mail From: chiaki@kit.ac.jp (Tsukamoto Chiaki) Newsgroups: fj.sci.math Subject: Re: L(r,χ)=1/(r-1)!・(-2πi/N)^r・1/2Σ_{a∈Z_N^×}χ(a)h_r(ζ_N^a)の証明 Date: Tue, 14 Jun 2011 08:32:30 GMT Organization: Kyoto Institute of Technology Lines: 99 Message-ID: <110614173230.M0116118@ras2.kit.ac.jp> References: <985ebdb5-6ccb-4a70-a6a8-c01763df8057@d27g2000vbz.googlegroups.com> <110509193002.M0117506@ras1.kit.ac.jp> <110526172900.M0124617@ras1.kit.ac.jp> <69fa46dd-d9be-4b4f-80a9-c08ff27a50af@dq9g2000vbb.googlegroups.com> <110604134246.M0127819@ras2.kit.ac.jp> <678a43b3-2d95-4a6c-a5f9-83f0b0a3f15f@gc3g2000vbb.googlegroups.com> <110608180503.M0204127@ras1.kit.ac.jp> <0cf23ddf-84c7-4432-b68c-fecb4317eb53@v12g2000vby.googlegroups.com> <110611152333.M0121460@ras2.kit.ac.jp> <251e945e-f408-418a-8815-339b3ebf24de@dq9g2000vbb.googlegroups.com> <110612232214.M0122310@ras1.kit.ac.jp> <6abcd07c-ee5d-4308-98ab-83ab44652dfa@ct4g2000vbb.googlegroups.com> <110613173107.M0127656@ras2.kit.ac.jp> Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp Injection-Info: mx04.eternal-september.org; posting-host="Pfj2j4fxHl4163tIz9+1ng"; logging-data="5744"; mail-complaints-to="abuse@eternal-september.org"; posting-account="U2FsdGVkX18wq4DSsiaIWW6whU/xaBpJ" X-Newsreader: mnews [version 1.22PL7(UNI)] 2008-02/02(Sat) Cancel-Lock: sha1:Z136+3cg8K3xlrI8UdxIEIlB894= Xref: news.ccsf.jp fj.sci.math:3389 工繊大の塚本です. In article KyokoYoshida writes: > 積分路は > http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/integral_path.jpg > となるのですね。 向きにも御注意下さい. > http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%9E%E9%96%A2%E6%95%B0 > に載ってました。 > Γ(s):=lim_{n→∞}n^s n!/Π_{k=0}^n (s+k)でした。失礼いたしました。 で, その極限が C から非正の整数を除いたところで 存在して, 正則になることが分かりますか. # Re(s) > 0 では元の積分表示と一致するので, # Re(s) > 0 では極限が存在して, 正則であることは # 分かるでしょうが. > p95,命題3.15,(3)では > 「χ∈Map(Z_N^×,C^×)なるDirichlet指標でχ(Z_N^×)≠{1}なら > L({s∈C;Re(s)>0,χ)⊂CでL(s,χ)はRe(s)>0で正則(微分可能)である。」 > と述べてありますね。 > Re(s)>1ではL(s,χ)=Σ_{n=1}^∞χ(n)/n^sという形をしてますが > Re(s)>0ではL(s,χ)はどのような形をしているか分からないのでしょうか? Re(s) > 0 では \sum_{n=1}^\infty \chi(n)/n^s = \sum_{m=0}^\infty \sum_{a=1}^{N-1} \chi(a)/(a + m N)^s = \sum_{m=0}^\infty f_m(s) ( f_m(s) = \sum_{a=1}^{N-1} \chi(a)/(a + m N)^s ) と括りなおして考えると広義一様収束するので, そのような正則関数に一致する関数だと考えます. > そしてp95,命題3.15,(2)では > L(s,χ)は複素平面全体に解析接続されるというのだから解析接続の定義より > ∀s∈{s∈C;Re(s)>1}ではg(s)=L(s,χ)なるMap(C,C)∋g:正則が存在し, 何だか話が食い違っていますね. Re(s) > 1 で関数 f(s) を f(s) = \sum_{n=1}^\infty \chi(n)/n^s で定義すれば, Re(s) > 1 では L(s, \chi) = f(s) となるわけです. L(s, \chi) というのは有理形関数ですから, C から孤立する点集合を除いたところで定義された正則関数で, 除かれた孤立点を極とするものです. だから, 貴方の言う g(s) の方が L(s, \chi) なのですが, 貴方の言う g(s) は最初から C 全体で正則としているのが 少しまずい. \chi によっては, L(s, \chi) は極を持ちます. > 更に有理型関数となるというのだから有理形関数の定義より > gはC〓IsoCで正則で∀s∈IsoCでsは極を持つ, > 即ち,g=Σ_{k=0}^∞c_k(s-a)^k+Σ_{k=1]^∞b_k/(s-a)^k (但し,{b_k∈C;k∈N}≠φ) > と一意的に書けるのですね。 a が L(s, \chi) の極であればそうです. 但し, b_k についての条件は正確ではありませんが. > でもgの具体的な形は分からないのですよね? L(s, \chi) の C から s = 1 を除いたところでの形は 分かります. > (2)ではs≠1で正則であると述べてありますが > (3)ではL(s,χ)では全複素平面で正則なので > L(s,χ)はs=1でも正則なのですよね? \chi の像が { 1 } だけでなければ. > これはつまりs=1で正則(微分可能)だというのだから > α:=lim_{s→1}(L(s,χ)-L(1,χ))/(s-1)∈Cと言え, > もしα=0なら,(L(s,χ)-L(1,χ))は(s-1)^2を因数に含む事が分かり, > 明らかにlim_{s→1}(s-1)L(s,χ)=0で > α≠0なら,(L(s,χ)-L(1,χ))は(s-1)を因数に含む事が分かり, > 明らかにlim_{s→1}(s-1)L(s,χ)=0と言えるのですね? 遠回りですね. L(s, \chi) は s = 1 で正則なので, 勿論, 連続でもあり, 明らかに \lim_{s \to 1} (s-1) L(s, \chi) = 0 です. > Γ(s):=lim_{n→∞}n^s n!/Π_{k=0}^n (s+k)の定義域はC〓(-Z)なのですね。 非正の整数の全体を - Z で表すことはないと思います. > -Zの定義域ではΓ関数は非正則なのですね。 非正の整数は \Gamma function の極です. 定義域とは言わないでしょう. -- 塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学 Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp