工繊大の塚本と申します.

In article <19061a3b-b97b-4c01-83f4-4ff377b1c097@v23g2000pro.googlegroups.com>
KyokoYoshida <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/complex_function/integral_z_bar.jpg
> という∫_C z^{-} dx (但し,Cはcontour)の積分値を求めよという問題です。
> 
> 積分路変形の原理を用いて解いたのですがこれでいいのでしょうか?

 z の複素共役を \bar{z} とするとき,
 \bar{z} dz の,
 0 から 1 + i に直線で進んだ後,
 1 + i から 2 に直線で進む積分路 C 上での線積分
 ∫_C \bar{z} dz を求めよ,
という問題ですね.

 \bar{z} dz は正則な形式ではありませんから,
「積分路変形の原理」は適用できません.

貴方が計算した, z = 2t  (t ∈ [0, 1]) という
積分路 C' での計算では

  ∫_C' \bar{z} dz = ∫_0^1 2t d(2t)
  = 2 [t^2]_0^1 = 2

と, 確かになります.

一方, z = (1 + i)t  (t ∈ [0, 1]) という積分路 C_1 と
 z = 1 + i + (1 - i)t  (t ∈ [0, 1]) という積分路 C_2
の和である積分路 C での計算は,

  ∫_C = \bar{z} dz
  = ∫_0^1 (1-i)t d((1+i)t)
    + ∫_0^1 {1-i+(1+i)t} d(1+i+(1-i)t)
  = ∫_0^1 2t dt + ∫_0^1 (-2i + 2t) dt
  = [t^2]_0^1 + [-2it + t^2]_0^1
  = 2 - 2i

ですから, 値は一致しません.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp