後藤です

第12話「さよなら、クマさん」の感想です。
今回はちょっと早めに投稿できました。

今回も、サガの心の描写が光る回でした。すごく可愛らしかったですね。
と同時に、全24話のうちのちょうど半分まで来たということで、いろい
ろ冬休みの宿題が課されたように感じました。今回で本年の地上波での放
送は最後で、2週間冬休みに入りますね。

もしよろしければ、最終話まで感想記事書こうかと思います。これまで有
意義なフォローが得られていますし、書いてて楽しいんですよね。
でもそうなると、全体の総括も私書くことになるのか……
あ、もちろん「ちょびっツ」までやるつもり、ないから。

私、この作品に関してだけは、他作品との比較で論じたり、何らかの枠や
パターンに当てはめて論じたりするようなことを極力避けたいと思ってい
ます。
見たまんま、感じたまんまを素直に述べることが、この作品を語るのには
相応しいかな、と思うので。

あと、おまけも……こちらは佐々木さんに甘えてばかりで>私(^_^;;
やっぱり、「えっちなのはいけない」のでしょうか?
#fjの許容範囲は逸脱していないと思うんだけど……だって、本編だっ
#てこのところすごくえっちじゃないですか

「もしかしてあのクマさん、知ってるのかな?あたしたちがそれぞれの季
 節を操ってんだって。ねえ、サガぁ」
「もう、そんなのあたしに聞かないでよ」

*ヴィンセント負傷
ピアノを吊り上げるのは劇の最後のシーンですね。その稽古中に、ヴィン
セントは左手を痛めてしまいます。次の日がミューレンブルクでの最後の
公演なのに……ピアノを弾ける代役を、と団長。するとヴィンセントは
「それなら、心当たりがあるんですけど」

*サガを代役に
ヴィンセントのご指名はサガでした。劇団員のサム(多分、いいんですよ
ね、名前)が楽譜を持って、頼みに来ました。シュガーは、サガが劇のピ
アノを弾くことになって大喜び。でも、当のサガは
「できません!……困ります、そんなこと言われても……」
しかし、半ば強引に楽譜を渡されてしまいました。
夜遅くなって、シュガーは寝てしまいましたが、サガは楽譜を読んでいま
した。
「もう……ケガしたからって、どうしてあたしがあの人の代わりにピアノ
 を弾くってことになるわけ……?」
そういいながらも指はちゃんとリズムをとっていました。結局練習もせず
にいきなり弾けてしまったんですよね。これはすごい才能です。思わず指
が鍵盤を置く姿勢を……そのとき、あの「ブチン」という弦の切れた音が
脳裏に浮かびます。ふうっと溜息。心の奥底では「弾きたい」と思ってい
るかのようでいて、「あの人の代わりに弾くなんて」という思いが入り混
じっていて、悩みは深まっているよう。心配してくれたお婆ちゃんは「サ
ガの好きな通りにするといいよ」と言ってくれます。
「サガ……クマさんなの……」
シュガーは、サガがピアニストのクマになった夢を見ているのでしょうか。
でも、サガは、
「明日、ちゃんと断りに行かなくちゃ」

*サガの思い
そう言いながらも、出てくるのは溜息ばかりです。なかなか踏ん切りがつ
かないみたい。ぼんやりと窓の外を眺めていました。3匹はサガの頭の上
です。
アンヌがサガを誘いますが、ノーマも行きたがっています。どうやら、シ
ェリルに恋してしまったようですね。サガは「用事があるから」といって
断ってしまいます。
ヘンリー(いいんですよね、このじいさんの名前)にコーヒーを届けに行
ったサガは、ヘンリーに劇団のことを聞かれ、気の無い返事を返します。
窓の外ではシュガー達がしきりにピアノを弾くようにいいます。
ルキーノは「お得意さんがいなくなる」とぼやいています。シュガー達は
今度は催眠術の真似事をしています。催眠術を知っているのか!?(^o^)

*決心
バイトを終え、店を出たサガは、深呼吸をして
「よし!計画どおりに断ろう」
と、劇場に向かいます。何故ピアノを弾いてくれないのかと問うシュガー。
ソルトは「意地を張っている」と言いますが、サガは
「違うよ、シュガー達にはいつだって弾いてあげられるでしょ?あたしが
 断るって言ってるのは、あの人の代わりをするってこと……」
だったら今聞きたいとせがむシュガー、いつの間にか楽器店の前まで来て
いました。3人は「何かを訴える妖精達の眼差し」攻撃で、何とか弾いて
もらおうとするのです。サガはたじろいでしまいます。

*ヴィンセントの過去
そこへ、ポールが店から出てきました。また、道にはハモンド劇団の宣伝
カーも通り過ぎて行きました。
「最後の公演は、ちょっと趣向を凝らすみたいだよ。ピアノをもう一台用
 意するって、さっき劇団員の人達が来てたから」
これは、サガの演奏のために別に一台調達したんですね。サガもそのこと
に気づいたよう。
そして、ポールは、ヴィンセントの昔の話をします。
「ヴィンセントさんのピアノを聞けるのも今日で最後か……僕ね、ピアニ
 ストだったときの彼の演奏より、今の彼の演奏の方が好きなんだ。今日
 が最後だし、また見に行こうかなあ」
ヴィンセントは数年前までオーケストラのピアニストだった。しかも修理
も自分でやってのけるという。そうだったのか。けっこう有名だったんで
しょう。修理も調律もやってしまうとは。こだわりを持つ厳格なピアニス
トだと、御用達の調律師を雇ったりするものなのですが、彼は心底ピアノ
が好きなんだろうなあ。若いし。
ヴィンセントも母と同じピアニストだった……サガは意外な事実を知って
しまいます。これで、自分が抱いていたピアニストのイメージが崩れてし
まったことになるのでしょうか。すごいショックだったでしょう。
「そう……だったんですか……」

*劇場
ヴィンセントは調律を片手でやっていました。これはサガのためのピアノ
ですね。サガはヴィンセントに問いただします。
「あのう……」
「ん?」
「ピアニスト……だったんですね」
「……うん……まあ、昔のことだけどね」
「それなのに、なんで、なんであんな乱暴にピアノを弾いたんですか?」
「えーと……そんなこと、したっけ?」
「したじゃないですか!グレタが舞台に出たとき」
「あ……ああ、あのとき。お客さんも楽しんでくれたかなあ……」
「そんな……ピアノが壊れちゃうところだったんですよ!」
「ああ、確かにちょっと壊れちゃったけど、みんなが楽しいっていってく
 れればね」
お客さんは、ちゃんと首を縦に振りましたね(^o^)
サガが、ピアノは優しく弾くものであると考えているのは、母親の影響も
あるでしょうが、むしろ、ピアノ=母との思い出で、それを乱暴に扱われ
ることを激しく嫌う潔癖さが些か突出してしまったのかな、とも考えまし
た。
また、彼は周囲を喜ばせることがとても好きなのですね。オーケストラを
やめた理由がその辺にあるのかなあ。そのためのピアノであり、そのため
に自分は弾いている、という考え方。ピアノを粗末に扱うか否かがここで
のサガの論点になっているのですが、ピアノよりも、それを聞いてくれる
人の方が大事なのですね。そして、自分自身も楽しむことが重要だという
ことでしょう。劇団での仕事をむしろ誇りに思っているのかもしれない。

*その場の勢い
そこに団長がやってきました。代役がサガと聞いてびっくり。団長は「子
供には酷だ。代役が勤まるのか?」と言いますが、それを聞いていたシュ
ガー達は怒ります。ソルトの怒りの太陽攻撃は、団長の鼻の頭にあちちち
ち。
「無理言って悪かったねお嬢ちゃん。いきなりこんな難しい曲を弾けって
 言われたって、そりゃあ無理な話だよな」
ところが、サガは
「この曲だったら、あたし、弾けますけど」
と、その場の勢いでつい言ってしまいました。プライドを擽られちゃった
んですね。
会場時間も迫ってきて、今更引き受けないわけにはいかなくなってしまい
ました。
「あ、あたしのバカぁ……」
作り笑顔がなんとも可愛らしいこと。

*開演前
意を決してピアノの前で深呼吸。楽譜の前にはわくわくしているシュガー
達が座ってます。シュガーは目が輝いてました。邪魔だとばかりに鷲掴み、
ピアノの上に置きます。
座席には、大勢の人が。アンヌ、ノーマは勿論のこと、グレタもいます。
そして、ルキーノ、ヘンリー、楽器店の店長にポール。店長の、日頃の気
難しい顔はどこへやら。ポールも、サガが演奏することを教えていないの
かもしれません。大人の妖精達もいます。
こんなに大勢の前で演奏したことの無いサガは緊張が解きほぐせません。
そこへ、ヴィンセントがやさしく声をかけてくれました。
「ちょっと肩に力が入ってるみたいだね。いつも通りのサガでいいんだよ。
 失敗したって、僕たちがいるから大丈夫だし」
「は、はい!そうですね」
そして、ついに開演時間が。
「いよいよだ。楽しもうね、サガ」

*開演
緊張のあまり、指が動かず、汗がしたたり落ちます。まさか涙じゃないよ
ね。促されて、演奏を始めます。初めてなのに、こんなにスラスラ弾けて
しまうとは。でも、弾くことに精一杯で、ちっとも楽しんでいられません。
シュガーも気になってしまいました。
一区切りついて、楽譜を捲ろうとしたら、パラパラと落ちてしまいました
が、シュガー達にも手伝ってもらって、事なきを得ました。妖精には、紙
一枚がそんなに重いのか。
ヴィンセントも出番が一区切りついたので、様子を見に来てくれました。
「サガ、いい感じだよ。その調子。思ったとおり、サガの弾く曲は優しく
 ていいね」
「そんなこと……」

*ちっちゃな応援団
サガは自分が自分でなくなったようで、すっかり自信を無くしてしまいま
す。
「そんなことない……」
「サガぁ」
「もうだめ、もう弾けないよ……」
「どしてそんなこと言うの?」
「サガさん、落ち着いてください。ヴィンセントさん、いい感じだって誉
 めてくださったじゃないですか」
「そうだよ。俺も悪くないと思うぜ」
「もう無理よ……自分が今、何を弾いてるのかも分かってないんだよ……
 こんなんで弾くなんて……無理よ……」
シュガーは、そんなサガを励まそうと、ピッコロを演奏します。
「あたし、サガのピアノ大好きだよ。クマさんのピアノも好き。聞いてる
 と楽しくって、うれしくって、ニコニコになるから。サガもピアノ弾く
 と楽しいでしょ?サガ、ピアノだーいすきだもんね」
「俺もサガのピアノは大好きだ」
「わたくしもですぅ」
「だからね、だいじょうぶだよサガ。ピアノ弾いて、ね」
「…………うん」
サガは自身を取り戻しました。
ここ、すっごくいいシーンでしたよね。ついほろっときてしまいました。

*最後の演奏
最後のシーンのため、楽譜を捲ろうとしたら、次の曲の楽譜がありません
でした。あせって探すのですが、舞台はどんどん進行していってしまいま
す。ヴィンセントがピアノの前に座ると、舞台袖には、サガが楽譜を探し
ている姿が。ヴィンセントはフォローのため、片手で弾き始めます。これ
は全く別の曲でした。そして、怪我をした方の手は、3拍子のリズムをと
り、サガをリードします。女優も一瞬戸惑いながら、ちゃんと合わせます。
これは、楽譜が見つかったんじゃなくて、サガがヴィンセントのリードに
乗って弾き始めたんですね。いつものと曲が違いますから。
やっとサガは楽しそうに弾くことができるようになりました。2人の演奏
はその日最高の演奏となりました。シュガー達もくるくる輪になって嬉し
そう。シュガーはピッコロを吹いて、雪を降らせました。とても「柔らか
くて暖かい」、そんな雰囲気を感じさせる雪です。
すみません、「柔らかくて暖かい」という表現はあくまで主観による詩的
表現ですから、論理的に突っ込まないでね。でも、見ていて、そういう気
になりませんでした?
劇中劇のラストも紙吹雪で雪を降らせるのですが、うまくマッチしました。
無事、閉幕。

*舞台挨拶
サガはヴィンセントに抱きかかえられ、満場の拍手を受けます。少し頬を
赤らめながら。

*ぼん!
フィルの実験、失敗。
めげるな、頑張れ。

*わっほーは失恋の味、とか
劇団員は電車で移動なのですね。
「あーあ、行っちゃったね、ハモンド劇団……」
「うん……」
すっかり呆けてしまってるサガ達3人、木の陰からはグレタも寂しそう。
可愛いぞ、グレタ。全員わっほーを持っています。

*見送り
ノーマは却ってシェリルにメロメロになってしまたようです。(^o^)
サガは、餞別として特製ブレンドのコーヒーをヴィンセントに渡します。
横向いて赤くなってしまうんですね、サガ。まともに正視できないのは相
手に特別な感情を抱いているからですが、丁寧な描写です。
「また、キュウクツな味になっちゃったかもしれないですけど……」
「キュウクツ?ああ、確かに列車の中は窮屈だからね」
「そうじゃ……なくて……」
「でも、サガのコーヒーがあるから、そんなこと気にならないと思うよ」
「え……あの……」
別れの握手。
「ありがとう、サガ……」
やはり、子供だから、ということではぐらかしている面もあるかもしれま
せんね。でも、あまり思い詰めないように、という配慮はしている。
セリフがスケコマシっぽいですが、ここは好意的に受け止めましょう。

*おや……ひょっとして……
双方とも、手を振っています。シュガー達も飛んでいきながら
「ばいばーい、クマさーん」
シュガーには最後までクマさんだったようで。
ヴィンセントは大きく手を振った後、視線を手前に落として小さく手を……
シュガー達はどう思ったでしょうか?
うーん、どうなのでしょう、やはり見えていたのでしょうか。ひょっとす
ると、見えていたとしても、それが彼にはごくごく自然なことのように写
っていたのかもしれません。
あるいは、見えていても声は聞こえてなかったかもしれないし。
いや、あるいは、視線は別のところにあったかも。

*今日のグレタ
ちょっぴり寂しがっているサガ、目の前には食いしん坊達がスカートの周
りでわっほーを頬張っています。シュガーはかなりえっちなところに座っ
てます。さすが、深夜枠。
ノーマ、アンヌがサガの演奏を誉めます。
さあ、そこへ、お待たせしました。♪ちゃららー
「本当……見事な演奏でし…………………………………………?
 まあ、あの程度のことは軽くこなして頂かないと困りますわ。わたくし
 の永遠のライバルとしては。おわかり?オホホホ、ホホホホ……」
話題はグレタのハプニングへと。BGMはここでへたれました。(^o^)
「あのときのグレタの踊りもなかなかだったよね」
「ねえ、あの踊りはいったい何だったの?」
「お、お芝居に決まってるでしょ?お・し・ば・い」
「ふーん……」
「何ですの、その目は?わたくしの言うことが信じられないの?」
このとき、シュガーがサガにわっほーのおねだりをするのですが、シュガ
ーに触られたのがくすぐったくって、つい笑ってしまいました。
「お笑いになりましたわね、サガさん……」
「ち、違うの、グレタ」
「いいわ、サガさん、そこまで言うなら、勝負よ!」
何の勝負でしょうか?
うー、面白いなあ。グレタのテーマ"Sophisticaetd Lady?" の使い方がさ
えていたし、シュガーがなぜあんなえっちなところにいたのか、ちゃんと
理由があったし。このためだったんですね。木村監督のお気に入りキャラ
だけあって、魅力的なグレタ。

*コーヒー
ヴィンセントはサガの煎れてくれたコーヒーを飲みます。
「うん、おいしい……」
サガに伝わるといいのにね。

*お風呂
「ねえ、シュガー、あのさ……いろいろとありがとね」
サガにお礼を言われたのは初めてですね。嬉しくって、ちゅっちゅっちゅ。
この時点で、2人はお友達の関係になれたんでしょうね。

*魔法の花
魔法の花は急成長して、つぼみまでつけてしまいました。ぼうぜんと見つ
める2人です。
EDでは花が3つ咲いていましたが、これが完全体なのでしょうか。

*総括
サガがヴィンセントとの触れあいで、それこそ人生観が変わるかのような
体験をしたのですが、ピアニストになることを意識するきっかけになった
のではないだろうか、というのが率直な感想です。それと、少しは肩肘張
らないで人生を楽しむことを知ったのかな、という気もします。それが一
応の「キュウクツ」への回答だったのではないかと。もっとも、彼女には
大切な目標があって、それに向かって懸命に生きているんですよね。だか
ら、ひょっとしてあのピアノが別の誰かに売られてしまわないとも限らな
いわけで、必死にならざるを得ないんだけど……
もう一つ注目したいのはサガの「ときめき」ですね。ヴィンセントとの別
れはすごく寂しそうでした。少しだけときめいていたようです。今まで否
定的だった気持ちに、少しだけ素直になれたんですよね。まあ、本人がこ
れを恋などと意識できるほどではなかったのでしょうけど。ただ、時折見
せる恥じらいの表情がすごく可愛らしくて。却って恋に発展するよりはこ
れくらいの微妙さでいいのかもしれません。これ以上の進展は、再会しな
い限り無いかもしれないですからね。
といいつつも、本当にヴィンセントって、これっきりのキャラなのだろう
か、ということが気にはなります。何せ、シュガー達が見えていたかのよ
うですし。思わせぶりだったなあ。
それと、何となく「きらめき」が感覚的にわかってきたのではないでしょ
うか。もちろん物質的なものではなく、感情的というか精神的というか、
はたまた心理的なものか。「心の煌き」なのですよね。シュガーの、サガ
を思いやる気持ちは一つの「きらめき」だと思います。ということは、ソ
ルトやペッパーの方も同じなのかな。

*次回「『きらめき』みつけた!?」
「きらめき探しの計画」ってのが、いいですねー。

「今までありがとう、サガ。一緒にわっほー食べたりケンカしたりお風呂
 入ったり、とても楽しかった……」
「な、何、シュガー、急に改まって」
「魔法の花が咲いて一人前の雪使いになっても、シュガー、サガのこと絶
 対忘れないから〜」
「まさか、『きらめき』を見つけたの?」
「え……それは……はぁ……」
「ちっちゃな雪使いシュガー、次回、『『きらめき』みつけた!?』」
「見つけたって……えー、うっそー!?」

次回は1/8放送です。

*おまけ
本年最後なので、2つ。
いや、本編の話数に早く合わせたかったりして。

#3「ふにふに さわさわ こちょこちょ」
                   ###

*リトル・ミイにて

シュガー「シュガー、きらめき見つけたよ」
ペッパー「まあ、すごいですわあ」
ソルト 「で、どこにあったんだ?」
シュガー「それが、サガの服の中なの」
ペッパー「サガさんが持ってらしたんですね」
ソルト 「それなら、俺の出番だ」

 ♪ぷっぷくぷー

サガ  「今日は暑いわね。窓を開けましょう」

 ♪ぷっぷかぷー

サガ  「なんか、すっごく暑いわ……」

 ♪ぷっぷのぷー

サガ  「暑い…………
     だめ、がまんできないわ……
     ルキーノさんもお客さんもいないし、脱いじゃお」
ソルト 「しめた!今だ!」
シュガー「きらめき、みーっけ!」
サガ  「シュガー!?」
ソルト 「本当だ、ぽかぽかしてる」すりすり
サガ  「い、いや……」
ペッパー「ふわふわしてますわ」さわさわ
サガ  「だめ……あん……」
シュガー「うんしょ、うんしょ」びーん
サガ  「イタタタタタ!シュガー、何してんのよ!?」
シュガー「シュガー、きらめき見つけたの!これ、もらうね」
サガ  「それは、ブラの金具よ!痛い!引っ張らないで!」
シュガー「えー、きらめきじゃないの?なーんだ」

 ぱちんっ

サガ  「痛ーーいっ!
     あんた達ぃ……」
シュガー「何だかサガ、怒ってるよ」
サガ  「こらーーー!!」
3人  「うわあああ」
サガ  「待ちなさーーーーい!!」
アンヌ 「こんにちわ。サガ、いる…………」
ノーマ 「きゃああああ、サガ……」
アンヌ 「ど、どうしたの、その格好は!?」
サガ  「え、どうしたって…………
     いやーーーーーーーー!!!」

グレタ 「サガさん……今度こそ見てらっしゃい……」

【#3 終わり】


#4「『きらめき』はあそこ?」
             ####

*またリトル・ミイにて

 からっ

サガ  「いらっしゃい。
     あら、グレタ」

 ♪ちゃらら〜

グレタ 「あーら、サガさん、いいところで会ったわ」
サガ  「……グレタの方から会いに来てくれたんじゃないの?」
グレタ 「そんなことよりサガさん、これを……」ぬぎぬぎ
サガ  「ちょ、ちょっと、グレタ、何してるの!?」
グレタ 「(がばっ)どう、これ?
     お父様に買っていただいたおフランス製のシルクブラよ。
     しかも、金ラメ入りのフロントホック」きらきらきら
シュガー「あーー!きらめきだーー!!」ひゅーん
ペッパー「ふわふわしてますわね」ふにふに
グレタ 「う……な、何かむずむずするわね……」
ソルト 「ぽかぽかしてる、今度こそ」さわさわ
グレタ 「くすぐったい……」
サガ  「(あ、あんた達……)」
シュガー「何か、サガのと違うね」
ペッパー「留め金が前についてますわ」
ソルト 「3人でやれば、はずせるさ」
3人  「よいしょ、よいしょ」
グレタ 「いやーん……何なの、このむず痒さは……あ、あ、あん……」
サガ  「ちょ、ちょっとー!!何やってんのよ、あんた達!!」
シュガー「何って、きらめきはずしてるの」
サガ  「これはきらめきじゃなくて、ブラジャーよ!!」
シュガー「なーんだ、サガのと同じか」
グレタ 「サ、サガさん、何を言ってるの?ちょ、ちょっと、留め金……
     あん……」

 からっ

ルキーノ「ただいま、サガ。店番ご苦労さん」

 しーん………………

サガ  「あ…………」
ルキーノ「あ、あの……お取り込み中だったんだね。ごめんごめん……」

 ばたんっ

サガ  「あ、あの、違うんです、ルキーノさん!!」
グレタ 「ああん……サガさんのえっち……」くたーっ
サガ  「ちょっと、へんなこと、言わないでよ!」
シュガー「ねえ、『えっち』ってなあに?」
ソルト 「もしかして」
ペッパー「それがきらめきなんですの?」
サガ  「違うってば!!」

【#4 終わり】

#年末まで低俗だった……ごめんよ……

--
S.GOTO
goto.shinichiro@tx.thn.ne.jp
YUekIon2teHA;FbyRI18:00_18:30PMk.e//ONgAIqmiR!