後藤です。

この9話から12話まで、サブタイトルから察するに、サガにとってとっ
ても大事なエピソードのように考えますが、何故か記事がないですね。
というわけで、第9話「クマのピアニスト」の感想です。
私は土日休日しか投稿できませんので、即時性については悪しからず。

今回、劇中劇がありますが、「シュガー」の世界に引き込まれていると、
本当に泣いてしまうので、録画などを見返す際、お気をつけ下さい。

ちなみに、9話の内容は月刊ドラゴンジュニアの今月号の連載でもほぼ同
じストーリーで展開されています。ということで、次回を以って連載の方
がTVに追い抜かれることになりそうです。

「季節使いって、知ってる?雨を降らせたり、風を吹かせたり、雲を作っ
 たり、それぞれの季節を司るちいさな妖精なんだけど……
 信じられる?そいつがよりによって、あたしの部屋に転がり込んでくる
 なんて……
 聞いてんの、シュガー?」
「あ、聞いてたよ、ちょっとだけね」
「んもう……」

*第8話のラストから
 前回のラストが、今回への導入となっているので、このシーンに触れる
 ことにします。

 フィルの努力か、はたまたソルトの魔法か、そんなことはどうでもいい
 のですが、とにかく2人の夢が一つの形、すなわちオーロラとなって現
 れました。見とれるサガ達クラスメートと妖精達。
 じじいは、この回では暖かく見守る役回りなのでした。ほっほっほ。

 「サガーー!サガ、すごいねえ、カガクシャって。季節も作れちゃうん
  だ」
 「ほんと、夢みたい」
 「ねえ、フィルはカガクシャになれるよね、きっと?」
 「そうね……そうかもしれないわね」
 「サガもカガクシャになれるね」
 「あたしは、科学者にはならないわよ」
 「違うの?じゃ、何になりたいの?サガの夢は?」
 「そうね、あたしの夢は……」

 と、サガが自分の夢を語るところでオーロラは消えていきます。それを
 別の場所からじいっと見つめていた一人の、髪の長い青年がいました。
 車にはクマのヌイグルミが積まれていました……
 当初は母親と同じようにピアニストになるという夢があるのかと思った
 のですが、日常生活に忙殺されていて、いつの間にか夢を忘れてしまっ
 たのかな、と考えました。おそらくは、ヴィンセント達とのふれあいに
 より、サガが自分の夢を取り戻す、あるいは将来の夢を見つける、そう
 いう展開になっていくのかと思います。
 勝手な推測だから、あてにしないでください。
 では、以下、第9話本編。

*ハモンド劇団
 お芝居で巡業しているハモンド劇団、朝から宣伝をしています。
 妖精の格好をした女優に、長髪の男優も宣伝に加わっています。男優に
 一目ぼれのノーマ、着ているシャツの胸元にハートマークとは、象徴的
 な描写。男優なのに女声なのが気になるけど、実は女性かもしれません。
 団長の「心のきらめきをお届けいたします」の一言にシュガー達もすっ
 かり興味をひかれた様子。
 あの劇団長、なんか胡散臭そう。大丈夫かなあ。

*小学校
 サガのクラスで、劇団のことが話題になっています。サガ、アンヌ、ノ
 ーマは劇を見に行く相談をしています。それを遠くから聞いていたグレ
 タは、もちろん自分から行きたいなどと言うことは性格上絶対無いので、
 誘ってくれることを期待しているのですが……サガはまずフィルから誘
 ったので、すかされちゃった。
 アラン、ジャンは行きたそうなのですがフィルの鶴の一声で、あーあ。
 もう待ちきれないと、コホン、コホン。やっと声をかけてくれたので、
 さあ、待ってました「あーら、サガさん」。とりあえず見栄は張ります
 が、当然ポーズなので、一緒に行くこととなりました。
 「でも誤解しないで。あたくしは別にそのお芝居が見たいわけじゃない
  の。一流を知る前に三流を知っておきたい……ただそれだけよ」
 いいですね、このグレタの見栄っ張りっぷりが。毎回楽しみなのです。
 あのBGMをこういうつもりで作曲したのだとしたら、すごい遊び心だ
 と思いました。使い方も面白い。

*劇場
 中に入っていくシュガー達は、ぬいぐるみのクマがピアノを弾いている
 のを目撃します。
 ぬいぐるみの手ではさぞかし弾き難いだろうと思うのですが……スラス
 ラ弾いてるんですよねー。

*リトル・ミイ
 シュガー達は、バイト中のサガに報告します。サガはすぐに、劇団のこ
 とだと理解します。でも、芝居とか役者とか、ぜーんぜん知らないシュ
 ガー達。サガもどう説明すればいいのやら、困ってしまいます。
 そこへ、一人の青年がやってきました。第8話ラストに出てきた青年で
 す。男優ほどではありませんが、長髪です。青年はコーヒーを飲んでい
 くことにするのですが……メニューを見てもなかなか決められません。
 優柔不断なのかも。でも、サガの生真面目な仕事ぶりをじっと優しそう
 な目で見ています。目が合ってしまって、ほほを赤らめるサガがキュー
 トです。
 「お味はいかがですか?」
 「え?ああ…………
  うーん、悪くないよ。でも……」
 「でも?」
 「なんだか、ちょっとキュウクツな味だなあ」
 「え?」
 ちょっとむっとしてしまうサガなのでした。

*開演前の劇場
 サガ達は開演を待ち遠しくしています。ぶつぶつ言いながらも待ってい
 るグレタもいます。シュガー達は、おとなしくしていることを条件に連
 れてきてもらいましたが、サガのかごの中に入っています。ああ、何だ
 かこのまま持って帰りたい気分ですね。持ち帰れるものなら。
 会場には裏切り者(ジャン、アラン)がいたのでした。フィルは噴水前
 で待ちぼうけ。アランの弟2人は、お兄ちゃんそっくり(^o^)

*劇中劇「クマのピアニスト」
 粗筋だけ。

 おばあちゃんが孫に聞かせるクマのピアニストの悲しい物語……
 森で一人寂しくピアノを弾いていたクマは、友達を欲しがっていました。
 そこへつけこんだ見世物屋がクマを騙して見世物に。クマはオリに入れ
 られたまま、ピアノを弾かされる毎日。ある美しい女性に一目ぼれする
 も、自分は虜の身。
 ある日の晩、森の妖精が現れて、夜だけ人間になれる魔法をかけてくれ
 たのです。
 寂しさのため教会に祈りを捧げる乙女は、クマが恋した女性。クマは女
 性の心を慰めるために毎晩ピアノを奏でるのです。
 そして、胸のうちを告白しようとしたある日の晩、都合よく女性のフィ
 アンセが長い旅行から帰ってきたのです。クマは失恋……
 彼女の結婚式当日、クマは彼女に会いたい一心でオリをこじ開けますが、
 ハンターに撃たれてしまいます。瀕死の状態で、最後の力を振り絞って
 教会へ行き、そして彼女のために最後の演奏を……

 サガも、ノーマも、アンヌも、みんな涙、なみだ。シュガーもペッパー
 もうるうるうるうる。ソルトも帽子で目を隠してます。もっとも、シュ
 ガー達は未だに芝居の何たるかが理解できていません。
 「どう?これがお芝居よ」
 「しんじゃったの、クマさん……?ねえ、サガあ……」
 「あんまりですわあ……あんなに優しいクマさんが……」
 「許せねえ、俺……あの悪者、絶対許せねえ……」
 「だから、これがお芝居なの」
 ペッパーのうるうる目が、また可愛いこと。
 この間ずうっと強がっていたグレタが最後に大泣きです。クマと女性が
 結ばれると思ってたのかしら?
 「何よ……言っとくけどサガさん、あたくし泣いてないわよ……感動し
  てないわよ……ゴミよ、ゴミ!目にゴミが入っただけよ……」
 ジャンの「クマ」「ピアノ」「天国」に条件反射してしまうグレタが可
 愛い。

*出演者挨拶
 幕が開いて、役者さん全員勢ぞろい。団長が両脇の女性にキスされたり、
 クマが生きていることに、シュガー達は不思議でなりません。シュガー
 は嬉しさのあまりクマのところへ飛んでいって、チュッチュッチュッ。
 クマが頭をはずすと、中には、あの青年が入っていたのでした。
 サガはちょっぴり、ときめいたかな?

*お風呂(*^o^*)
 シュガーには依然謎だらけで、サガに尋ねるのですが、サガの方もとっ
 てもフクザツな気持ちになってしまうのでした。
 「クマさんがあの人だったなんて……なんだかなあ、もう……」
 最後に「シャンプーしてもいいから……」って言うあたりが可愛いシュ
 ガーなのです。女の子はシャンプーを嫌がっちゃダメです。もちろん、
 男の子もね(なんだそりゃ)

*総括
 最初に述べましたが、多分サガが「大事な何か」を取り戻すか、見つけ
 るかという展開になるのでは、と考えてます。そのきっかけがヴィンセ
 ント青年との出会いでしたので、ひょっとすると、初恋……なんてのも
 あるかな、と。乙女心の描写が続くものと、期待しています。
 「キュウクツ」というのは、サガの生真面目さが何かすごく無理をして
 いるように青年には見えたのかな、と。あの優しそうな目は、ソルトも
 「こいつ、スカしてやがら」と言ってましたが、好意的に受け止めた方
 がいいと思ってます。彼自身も何かすごく苦労してるのではないかな?
 あの、メニューのなかなか決められない優柔不断さが災いしているよう
 な、そんな感じ。

*次回「バックステージハプニング」
 公式ホームページをカンニングしましたが、ヴィンセントはサガのお母
 さんを知っているようでした。

 「わっほー!あのクマさん、ピアノ上手だったね、サガ」
 「だからあ、あれは本物じゃなくてぬいぐるみなの!
  中にヴィンセントさんが……」
 「えー!?ぬいぐるみなのにピアノ弾いちゃうの?なんで動けるんだろ
  う?やっぱ魔法かな?あー、お芝居って不思議……」
 「季節使いに不思議って言われても……」
 「ちっちゃな雪使いシュガー、次回『バックステージハプニング』」
 「キュウクツな味って、どういう意味ですか?」

*最後に
 あの楽器店のピアノですが、まだアニメでは触れてなかったと思うけど、
 もしコミックスと同じ設定ならば、ヒミツがありますので。なぜサガが
 あそこのピアノを弾きたがるのか。そして自ずと、なぜサガがあんなに
 頑張り屋さんなのか、推測ができるようになります。
 ご興味がおありでしたら、コミックスをご覧になってください。

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S.GOTO
goto.shinichiro@tx.thn.ne.jp
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