WeeklyReport : SUGAR #02
こん○○わ、PARALLAXです。WeeklyReportをお届けしています。
■ちっちゃな雪使いシュガー(02) SUGAR #02 4・
◆ネタバレしない程度の総評:「5−」/5;対前話比「++」
シュガーやかましー!(笑) 川上とも子さんが大ハマリですな。
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◆大まかな概略 : ウゴウゴルーガ「世界文学」並み
目が覚めても目の前を舞っている、非現実的な現実。そんなサガ
の落ち込みは、学校まで着いてくるお騒がせ妖精シュガーのゴーイ
ングマイウェイぶりで加速する一方。自分のモットーである「計画
に基づく秩序ある日常」を、周囲の者が心配するほどにまで乱され
まくったサガは、ついにシュガーへ別離宣言…するも、ちょっとは
涙ぐんだシュガーであっても来訪した友人2名ソルトとペッパーに
ライバル心を燃やして「聞いちゃいない」状態。遂には自分が落と
した「魔法の種」が勝手に根付いたのを理由に居候宣言を決め込み
ますが、そのまま寝入ってしまったシュガーを、サガは何故か怒れ
ないのでした。(以下次回)
#「ミニはづき」ことペッパーは私のものだ。(爆)
◆いきなり総括 : こっちの方がよっぽどギャグとしても面白い。
兎に角、今回は「1にシュガー、2にシュガー、3・4が無くて、
5にシュガー」でした。成立している様で実は全然成立していない
会話をサガとの間に振りまきながら全編をマシンガントークで埋め
尽くした川上とも子さんの熱演もさる事ながら、それでいながら
「憎めない奴」を魅力たっぷりに画面いっぱいで実現させしめた脚
本と演出と演技の妙に感嘆しつつ、爆笑しながら見ていました。
#何せ互いに「聞いちゃいねぇ」な掛け合いが殆どだったし。(笑)
勿論今回も前回に引き続き主要キャラ(主に学校関連)は皆出演し
ていますし、眼鏡っ娘教師やら前回登場しなかったクラスメート達
やらも新規登場しています。あ、概略にもある新規参加の季節使い
妖精こと「やんちゃ少年」系ソルトと「眼鏡っ娘御嬢様」系ことペ
ッパーも。しかしそれらの中心となって常に動いていたのは、サガ
とそれを振り回すシュガーでした。とかくキャラクターものは登場
人数が多くなりますと散漫になりがちで他のキャラへ目が向きたが
るものですが、本作は徹底してサガの視点でシュガーを通じその向
こうに各キャラクターとのトラブルや出会いを書き込む事で、その
点を上手く回避していたと思います。
#眼鏡っ娘の妖精(爆) しかも丁寧語(爆爆) 魔法使用可(爆爆爆)
#「ぱいぱいぽんぽいぷわぷわぷー」と唱えてくれんもんだろか。
この全編で暴れまくるシュガーとそれに振り回されまくるサガを、
各種伏線を交えながら実に高密度に描く以上、演出は相当に高テン
ポになりました。矢張り季節使いであるシュガーの母親。シュガー
たちはまだ見習であり、学校の実習として地上に「魔法の種」を携
えやってきた。これが根付いた所に住む彼女たち。それを育てるた
めに「きらめき」なるものを探さねばならない。それら妖精側事情
をシュガー自身の口や新規参加妖精たちとのコンタクトで描きつつ
も、一方では「誰にも見えないけれど自分にだけは見える」妖精に
より振り回されるサガの日常を、実にハイスピードで描いています。
ちょっとでも目を放して聞き逃せば何処に話がすっ飛んでゆくか判
らない追いつけない、そんな危機感さえ覚えたほどでした。
#実際、ちょっと目を離すとシュガーが何処にいるか判らないし。(笑)
尤も単にハイスピードで話が進むだけなら魅力は感じません。本
作はその点を実に巧みに「おっきいサガと小さいシュガー」の対比
で魅力をつけています。過去にも「とんがり帽子のメモル」や「リ
スキー&セフティ」で小さなキャラが大きなキャラと対峙する光景
は良く描かれていたかと思いますが、本作はそれに勝るとも劣らぬ
出来だったかと思います。まぁシュガーが動く動く。そしてサガに
兎に角張り付く。頭の周りを舞い、胸元に隠れ、髪をよじ登り頭の
天辺で登頂宣言をし、頬にへばりついてキスしまくる。一方でサガ
も、そうやって暴れまくるシュガーを何かにつけて握り締め押さえ
つけ、終いにはグロッキー寸前にまで追い込みます。いやぁ、前記
2作品は「巨大な人間の小道具」で小さなキャラクターの対比を描
くのが多かったのに、本作は実にダイレクトに大小のキャラをバリ
エーション豊かに肉弾戦で対比させるものだと感心しました。しか
もそれらがストーリーから乖離する事無く巧みに嵌め込まれている。
こりゃ相当なものだと舌を捲いた所、演出絵コンテは木村慎一郎氏。
あぁ、「HAND-MAIDメイ」前半で培ったノウハウと反省が、此処で。
#するとシリーズ中盤でシュガーが現在の1/12から1/6くらいに。(違)
上述の様に今回は振り回されるサガが哀れに見えるほどにシュガー
大暴れの回でした。その分、十分に焦点を与えられている筈のサガ
が幾分霞んで見えるほどだったんですが、そんなサガも「非現実的
な事を聞く自分を恥じながら聞かずにはいられない」場面やら「あ
まりに常軌を逸した状態で遂に周りからも案じられるようになった
自分の怒りをシュガーにぶつけるも、シュガーの様子にやや反省」
場面やらもきっちり貰っており、ダブルヒロインの面目躍如と言っ
た話になっています。あ、他の「最初は軽く、徐々に深刻にサガを
案ずる友人」「暴走発明少年(御約束の爆発付き)」「相変わらずの
吶喊突撃自称ライバル娘(御約束の自爆付き)」にもきっちりライト
は当たっていますから御心配なく。兎に角、みんな元気です。(笑)
#あ、1話1回恒例の「サガのバスルーム」も当然あります。(おぃ)
本作はシチュエーションこそ非日常的ながら、じつはきっちり地
に脚の着いたキャラクター群集ドラマであり、だからこそこれだけ
のスラップスティックコメディが出来るのだと思いました。それも
かっちりした美術や音楽があればこそ生きてくると思えますが、本
作はその点も第1回同様に外していなかったと思います。人間側は
兎も角、Opやシュガーの回想シーンによれば、まだまだ妖精側の
キャラクターは増える様です。こんな魅力的な作品がたった1クー
ルか2クールで終わるのは実に勿体無いと思うものの、それだけお
そらく超ハイスピードで進むであろう本作は一瞬たりとて目が離せ
ないドラマになりそうです。1年くらい、やってくれないかなぁ。
#それが無理なら夏・冬・春休みとX'masにスペシャルを。(にょ)
私的には大ランクUP。「きらめき、また見つけるボ。」(違) では。
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