Re: WeeklyReport : P.E.T.S. #01
石川@KDDI研です。
In article <9phfne$g5c$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp>,
"parallax" <parallax@mbc.nifty.com> wrote:
> こん○○わ、PARALLAXです。では早速。
> ■おとぎストーリー天使のしっぽ(01) P.E.T.S. #01::
行数稼ぎ&改頁します。
In article <20011002233709.1179786.-1462677164@uranus.interq.or.jp>,
天空 つんつく <cuncuku@uranus.interq.or.jp> wrote:
: 12人のCV担当のうち半分が小学生ですから。
: #現在発売中のmegamiマガジンにて確認。
あれ?
小学生は前の3人だけで、後ろの3人は高校生ではありませんでしたっけ?
#確認してきます。
> ◆ネタバレしない程度の総評:5段階評価で「3」(加点欠点なし)
同じく。
> 滑り出しは某「妹姫」よりはまだマシかと。少なくとも「何が何で
> もお兄様、横の連携殆ど無し」な面は解消されていたかと思います。
最初は「4」と思ったのですが、妹姫バイアスがかかっていることに気付き、
補正しました。(^_^;
^L
> ◆大まかな概略 : ウゴウゴルーガ「世界文学」並み
> 途轍もない凶運の持ち主が
優しくてイイ奴という、この種のハーレムものでは定番のキャラですね。(^_^)
私の予想ですが、彼自身に変化の余地はなさそうですし、話数的に余裕も無い
でしょう。ただ、途轍もない凶運の持ち主なので、占い師(女神)の言う通り、
彼がついてくれば話は終わりだと思います。
> ◆いきなり総括 : これまたレビュー希望が殺到しそうな話で。(^^;)
> と言う訳で「あちらも12名、此方も12名」と、某妹姫作品と
> 比較される事が運命的に決まっていた「おとぎストーリー天使のし
> っぽ」が始まりました。
最大の違いは某妹姫は全26話であったのに対し、こちらは全12話であることで
しょうか。各話1人ずつ描いたらそれで終わり。結末すら描けません。(^_^;
これはかなり厳しい制約だと思いますよ。
> まぁこれも「平凡な暮らしをしていた主人
> 公の所へ破天荒なキャラが転がり込んでくる」と言う意味でスラッ
> プスティックコメディではありますが、クライマックスはきっちり
> 「そんな、あの人がまさか」なる展開をかなり強引ではあるものの
> 放り込み、きっちり御涙頂戴で締めています。つまりはサブタイト
> ル通りに「おとぎばなし」な展開でした。
スタッフも「鶴の恩返し」と言っています。ただし、12匹も押し掛けるわけで
すが。(^_^;
#待てよ。「鶴の恩返し」なら、最後には別れが待っているのか?
> とは言っても此方も「綺麗処わんさか」な典型的「萌え系」作品。
> 最終的には12名が揃う様ですが、今回登場は3名限定でした。ま
> ぁ初回から12名もゾロゾロ登場されてはお話にならないでしょう
> し、某妹姫作品も第1話までは4名でしたから、運びとしては極ノ
> ーマルな滑り出しかと思えます。ただ妹姫がデフォルトで「何が何
> でもお兄ちゃん」であったのに比べ、此方は「最初は目標の為の義
> 務、次いで現在の義務に対する使命感、最後はどんでん返しからの
> 愛(爆)」と、たった25分の間に3名の心の移り変わりを描いてい
> ます。そのため随分と忙しく強引な展開(各人のトラウマ騒ぎとか)
> もまたありましたが、御蔭で少なくとも単調にはならず、スラップ
> スティックなおかしさも滑り気味ながら出ていたかと思います。
同感です。
それと、妹姫では肝心の「何が何でもお兄ちゃん」の理由が全然説明されず、
それが最終4話のしらけムードに拍車をかけてしまったと思うのですが、此方
では、かつて死別したことがあり、お別れを言うことも恩に報いることもでき
なかった、という強力な理由が彼女達の切実さに説得力を持たせています。
> 第1回の構成としては上述の様に、前半は「主人公から見た事態
> の混乱」のおかしさ、後半は「彼女たちから見た事態の変転」の意
> 外性に掛かっていたかと思います。その前半は上述の「招かれざる
> 客」系な話をきっちり踏襲するコメディで、お約束(バレる尾行)も
> メタなギャグ(普通は信じないよ)もきっちり入っており、美少女キ
> ャラを崩す事も辞さない表現も多用されていました。彼女たちのダ
> バ絵には賛否両論かと思いますが、私的には「単なる可愛いだけの
> キャラじゃない使われ方」もされるとして、好感が持てました。
#そう言えば、妹姫ではダバ絵がありませんでしたね。そういうポリシーなの
#かも知れませんが、その結果が福笑いや風船では元も子も無くします。(-_-)
#「Dr.リンにきいてみて!」も、作画に技術的な危うさをかなり感じますが、
#デフォルメやダバ絵を巧みに使って回避しています。
> 後半はすっかり彼女たちがメインで、主役である筈の彼は(最後
> の鍵は握るものの)すっかり影を潜めてしまいます。第1回早々に
> 主客逆転が起きてしまった訳ですが、美少女メインの「萌え」系作
> 品ならば、この高速さは潔いと思いました。尤もその分、後半10
> 分強に「各自が抱える暗い過去(トラウマ)」「各自が抱える御主人
> 様への強い思慕」「彼女らの背景」と最後のどんでん返しを詰め込
> んでいる為、かなり忙しい展開になっています。
今後天使が増えるにつれて誰がどんなトラウマをもっていたか混乱してしまう
危険性はあるでしょう。しかしそこは工夫されており、金魚のくせに水が怖い、
インコのくせに高所恐怖症、などの意外なトラウマを用意して、なるべく強く
印象づけようとしていますね。
> で、ラストのどんでん返し。おぃおぃ、インコやハムスターは兎
> も角、金魚がハモニカのメロディを覚えるか?と疑問を覚えなくも
> 無かったのですが、其処は鉄板な「実は、彼こそ」なる展開をそれ
> までにわんさか「御主人様の元へ」なる彼女らの強烈な思慕を語り
> こんだ所へ放り込むと言う実に鉄板な御涙頂戴の展開から齎された
> 彼女らが浮かべる涙の前には、全く無意味と言うものでしょう。
御意。
人と動物のディスコミュニケーションなら「オコジョさん」で観る、というこ
とで。(^_^;
> 「千羽由利子を目指して失敗した」(爆)
> かと思われる様な「丸顔に丸い目」のキャラも、影は少なめながら
> 比較的崩れる事無く良く動いていたかと思います。ですからこの点
> もまぁ合格点かと思います。
「千羽由利子を目指して失敗した」。うまいです。なるほどと思いました。(^_^;
私もこのキャラデザは嫌いだったのですが、動いてみると意外と悪くはありま
せんでした。
#良くもないけど。(^_^;
> 音楽と美術は…印象に残ってないな。(^^ゞ
その代わりハーモニカの音色が印象に残りました。
> ただ難点を言うならば、どれもこれも「何処かで見たな」と思え
> る好材料ばかりで作られた合格点の作品そのものにあるかと思いま
> す。全くの無い物ねだりではあろうと思いますが、この「天使のし
> っぽ」ならではの特色が、どうもこの第1話からは私は見出せずに
> 終わってしまいました。「たった一人の男の元へわんさか集う美少
> 女」とまで作品を解体すればこれまでの美少女系作品には幾つも見
> られましたし、各キャラや舞台やストーリー構成も「これまで何処
> かで成功した」部品を集めてきたものかと思えました。
話数的な制約を考えると、冒険は難しそうですね。キーポイントはトラウマの
扱い方でしょうか。
それと、定番の「ご主人様の奪い合い」がまだ描かれておりません。これなく
しては、ギャルゲーもの・ハーレムものとは言えません。(^_^;
#妹姫ではなぜか殆ど描かれませんでしたね、これ。
> ただ、この作品は次回以降からわんさか美少女が途中参加してく
> る筈です。しかも舞台が第1話のアパートに限定されるなら、その
> 限定空間に12名+1名がすし詰め状態になる筈です。その超過密
> 群集ドラマを、あたかもビットを操るエルメスの如く、各キャラを
> 時にはバラバラに時には連携させ時には集合させて自由自在に操り
> ドラマを作れるか。この作品の未来は其処にありそうな気がします。
同感です。
その意味では、この作品には有利な点があると思います。作り手が意図とした
のかどうかは知りませんが、前世が動物ということから各天使の性格や特技が
ある程度推測できることです(除く、トラウマ)。
> 某妹姫では出来なかった美少女群集ドラマの片鱗は、たった3名の
> 掛け合いながら、第1回からでも見て取れました。今回以降が「全
> 員参加型ドラマ」になるか「また来た来訪者に振り回される主人公
> と選抜美少女」のみに終わるか。まだまだこれからだ、と思います。
どちらになるかは未知数ですが、男が振り回されることは確実でしょう。 (^_^;
> P.S.でも次回以降は4+1名で雑魚寝かぁ…理性が持つのか?(^^;)
金魚・インコ・ハムスターだと思えば……って、無理か。(^_^;
予想:契約違反でアパートを追い出されそうになる(あるいは、追い出される)
エピソードがある。(^_^;
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┏ 石 川 彰 夫 ( いしかわ あきお ) ┓
┃ 株式会社 ケイディーディーアイ研究所 (KDDI R&D Laboratories Inc.) ┃
┃ E-mail address < akio@kddlabs.co.jp > ┃
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