こん○○わ、PARALLAXです。御返答、有難う御座います。

"Terada Haruo" <h-tera@ffc.co.jp> wrote in message
news:9pe7l1$rvh$1@fujigw.fujielectric.co.jp...
> 寺田です。

ども(^○^)/。

> この作品は見てない人がほとんどだと思ったんですが。

流石に私も迷いました。このWeeklyReportを思いつかなかったら
この第1回ですら見て居なかったろうと思います。

> "parallax" <parallax@mbc.nifty.com> wrote in message
> news:9pcbr0$r45$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp...
> > ■旋風の用心棒(01)                          YOJINBO    #01::
> >
> > ◆ネタバレしない程度の総評:5段階評価で「0」
>
> 厳しいですなぁ。私は評価は番組終了まで控えておきます。

そうですね。題材がシンプルで多くの展開パターンが用意されてい
るだけに、今後に大化けする可能性はまだあると私も思います。

> >  …何のためにアニメ化されたんだろう?(^^;)
>
> それを言っちゃあいけません(笑)。
> 私に取っちゃぁ「オコジョさん」も同じようなものなんで。

実に全く。(笑) 両作品で共通に言えそうな企画意図としては
「簡単に企画書が準備できる」と言った所でしょうか。版権の在り
処と押さえるルートが確立している、と言う点で。

> #「LaLa」の中で数ある美味しそうな作品の中から何故
> #「オコジョさん」なんかを選ぶ?

御意。絵柄がシンプルなのに騙されたからかとも疑えますが、ギャグ
作品は「鉄板なツボは作品内でしか用意できない」点からしても他の
シリアス系作品よりは人気を博すのが難しいと思うんですがねぇ。

> > ◆いきなり総括 : つまりピックアップしたいシーンは皆無
> > 「世界のクロサワがこんな安っぽい絵造りをするもんか!
> >  世界のミフネがこんな底の見えた人物造形をするもんか!」
>
> このような、批判はイマイチ乗れませぬ。
> 表現に当たっての方法、手段が全く違うのですから。

確かに。言葉が過ぎた点に付いては反省します。尤も事前に打たれ
ている番宣CMであれだけ「黒沢明『用心棒』原作」を歌っている
以上は、上記2名の模倣ならずとも「勝るとも劣らぬ」表現をして
欲しく、それを期待していた視聴者もきっと多かろう、と私は残念
に思いまして上記の表現になりました。

> アニメ畑の人間が「用心棒」をリメイクしてみたいと思ってチャレンジ
> してみたんでしょうね。
> その手法がアニメであっただけで、一概に×扱いするの何ですねぇ。
> 最後まで見てから判断した方が私としては思うのです。

そうですね。私も「アニメだから」と無碍に否定するつもりは毛頭
ありません。ただ本作品ではその「アニメなりの表現技法」が寧ろ
マイナス効果になっている印象があり、第1回までの感想として
「アニメよりも実写で」と書きました。無論この表現技法は今後の
演出プランとセンス次第で如何様にも化けるかと思いますから、私
も第1回だけの印象で「今後の全シリーズに全く期待が持てない」
とは言い切れませんし、言うつもりもありません。

> ヘタレ気味のキャラ設定は最初からあのような形で作られているよう
> に思いましたね。動画に関してもそれに合わせたものでしょう、確かに
> 雑な部分は多かったですが、そんなには悪くないとは思いました。

確かに「雑に絵を作る」事で「渇いた荒い印象」をもたせる効果は
あったかと思いますし、所々で見られたノイズ交じりのアップの切
り返しもこの演出意図であろうと私も思えます。ただ、それを差し
引いても「此処は崩れているだろう」と思えたカットも幾つかあっ
たかと思えました。例えば「カウンターに置いた手の指が膨らんだ
り縮んだり影が消えたり付いたり」なカットであるとか。

> でも列車とか遠景とかのデジタル処理が上手なので人物とのバランスは
> イマイチでは有りましたね。

そうですね。こうした「事前に素材がある程度準備できている」物
は確かに整っていると私も思いました。今後はこうしたCGと如何
に違和感無く融合させるかが勝負所になりましょうか。

#この点は「FFU」と同義だなぁ。要するに「3Dと2Dの融合
#ノウハウで各制作会社の実力の差が出始めた」と言う事かな?

> #でも作画に関してはシスプリを見つづけた方とは思えぬ意見ですぞ。

「シスプリ」は、まぁネタ仕込みが大半と、「如何にヘタレるか」
を確認して貶す材料を仕入れる為に見ていたようなものでして。(汗)

> #確かにむさくるしい男がワンサカ出るので、観てるのが苦しい(笑)ですが。

たとえむさ苦しくても「アンタ、漢じゃん!」と惚れこめる様な絵
のキャラであれば、男ばっかりの作品でも見続けるのに苦労は覚え
ないのですが、流石に本作にはまだ魅力を感じませんでした。(苦笑)

#「グラップラー刃牙」と「はじめの一歩」は欠かさず見てるし。
#ジャック・ハンマーのバァーリトゥードぶりはサイコー。(爆)
#ヴォルグの「リングを降りたら優しい息子」には感動。

> 後、画面演出でも案外チャレンジしてるなぁとも思いましたけど。
> 通常場面ではあまり使われない演出を通常場面に多用してチョット
> 不思議な感覚、人によっては違和感になると思いますが。

確かに「ロングとアップを1カットに合成」「わざと画面にノイズ
を乗せる」「モノクロームの絵を被せる」辺りは色々と冒険してい
たと私も見えました。が、この辺りの絵作りの冒険は過去にも「se-
rial experiments lain」とか「ヴギーポップは笑わない」辺りでも
行われており、どうもそれら作品のエッジな雰囲気と比べますと若
干見劣りがした様な印象が、私にはありました。尤もこれら表現技
法もアイデア勝負ですから、本作品でも今後にどれだけ「あっと言
わせる」様な画面効果が出るかは未知数ですから、これからの期待
は出来ると思います。

> それと出てくるキャラ造詣はステレオタイプな人物は多かったですが、
> 主人公はキャストの平田広明さんの演技もあいまって案外イケてます。

そうですね。私は思わず「山寺宏一氏か?」と思ってしまいました
が。(笑) 「爪を巧みに隠している訳ありげな若者」をかなり巧み
に演じ雰囲気を出しておられたと思います。

> > インディーズ系のイキが良い役者を使い、デジタルハンディカムを
> > 手持ちで長回しする、昨今流行の「低予算ドラマ」として作った方
>
> 確かにそう感じる部分も多いんですが、だけどおそらく多分それじゃ
> 出来の悪い「Vシネマ」

いやぁ、私はモロにその路線を意識して書きました。(笑) 出来は
おそらくどっこいどっこいになるでしょうが、実写の場合は俳優の
「滅茶苦茶なエネルギー」を画面から直接肌で感じられる事が多く
ありますので、「瓢箪から駒」が得易かろうと思いまして。

#アニメでもその昔は「作画の暴走」と称される個性豊かなエネル
#ギーの発露が画面から感じられたものの、国際色豊かな分業体制
#になってしまった現在では余り見られないからなぁ。

> アニメで何処まで出来るかを観てみたいじゃないですか。

この点に付いては心底同意できます。尤もそれをスタッフが目指し
ているとして、その現れが第1回の何処かから感じられたかと言い
ますと、私にはどうもピンと来ませんでした。確かに上述の通りに
色々と意欲的な盛り込みが為されているとは思いますが、それらが
「アニメで黒沢の『用心棒』を作ってやろう」と言う熱意に収束し
ていたかと言いますと、どうもまだ纏まりきっていないのではと思
えました。尤もこの辺りも今後に制作体制が整えば如何様にも化け
るかとは思います。最終決戦までには間に合って欲しいものです。

> この作品、作り手の態度?に従来のアニメファン向けの視点がほとんど
> 有りませんね。ストーリーはparallaxさんの言うとおり、実写では良くある
> パターンですが、アニメとしてはありそうで、ほとんど無かった分野です。

そうですね。確かに「今時無いアニメ」である事は間違いないでし
ょう。ただ、細かいシーンやカットや展開のみをピックアップして
考えれば、それを「実写を意識した表現技法」で表し見事にアニメ
で実写を超えたかと思えた作品には、かの「カウボーイビバップ」
があると思います。この作品も舞台はアニメならではのSFでした
が、その実やっている事はまんま「ハリウッド映画」や「マカロニ
ウェスタン」や「香港ノワール」だったかと思えました。ですから
私的な希望としては、アニメで実写を越える事を目指すのなら先ず
「カウビ」を越えて欲しいと思います。またストーリーに付いても
「鄙びた田舎町にふらりとやってきた風来坊が町に隠された謎を暴
き悪を懲らしめ姫を助ける」処まで解体すれば、格闘ゲーム原作系
や1話完結ロボット物や「旧ルパン」辺りでも見られた話かと思い
ます。尤も当然これらの話もそれまでにあった各種メディアの作品
を下敷きにしていますから、話の作り方としては同次元でしょう。
本作品はまだ始まったばかりであり、ひょっとしたら今後の展開次
第で上記の作品群を越える可能性は幾らでもあろうかと思います。

> 原作は有りとは言えど、舞台設定がオリジナルゆえ、今後どうなるかは
> 判りません。

御意。尤も鉄板な展開であれば、ラストシーンは「全ての暗闇と悪
を駆逐したヒーローに惚れてしまったヒロインが泣いて縋って追う
のを振り切り、彼が町へ降り立った所から、ヒーローは町から去る
のであった。(完)」になりそうだなぁとは思っています。(笑)

> ですが、最近の「萌え萌え」アニメが食傷気味の方には観てみることを
> オススメしておきます。

そうですね。確かに刺激にはなりました。

> parallaxさんの意見に総反対みたいな形になっちゃいましたが、

いや、こうした反論が寄せられるのは楽しいものです。今回は視点
と価値観の違いに付いてよく勉強になりました。 では。
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