こん○○わ、PARALLAXです。

"S. GOTO" <goto.shinichiro@tx.thn.ne.jp> wrote in message
news:9er4vo$b92$1@news.thn.ne.jp...
> 後藤です

ども(^○^)/。では、続き。

------------------------------------------------------------

【突然妄想劇場】瀬戸内少女野球団 球魂一発 北の○○・南の××
        炸裂! 女の意地が、マリンスタジアムに花開く
                     (4回裏 第2打者)
------------------------------------------------------------

[これまでのお話]いよいよ仮借ない攻撃を加え始めたシスプリ
チームに対し、セーラーチームは鷹揚に構えていた。首尾良く第1
打者の春歌を討ち取った彼女たちはますます意気盛んであったが、
次ぎ、そのまた次に控える敵が強大である事を、まだ誰も気付いて
は居なかった。・・・そして、惨劇の幕は上がる。

◆14:29 4回裏 プロミストアイランドの攻撃 第2打者

 どちらもどちら、一歩も譲らず。さて1アウト、迎えるバッター
はこれまた「何か」秘めていそうな鈴凛・・・だったが。

鈴凛 「バッター交代! 鈴凛に代えて、鞠絵!」

 自ら主審に宣言する鈴凛。当然これに騒然となるシスプリチーム。
それはそうだろう。これで鈴凛は自らマウンドを降りる事になる。
好投しているピッチャーを下げるチームは無い。だが。

鈴凛 「いや、次には間違いなく私は打たれるよ。ならば此処で
    代えといた方がいいって。それにまことさんやほたるちゃ
    んともいい勝負が出来たしさ、私は満足。」

 鈴凛自身がさばさばした表情でこう言う姿に、誰も何も言えなか
った。と言う訳で、突然に打席へ立たされる事になった鞠絵。当然
なんの心積もりもしちゃあいないから動揺しまくり。

鞠絵 「え・・・なんで・・・なんでわたし・・・」

 これを好機と見て取ったか、マウンドの美奈子が畳み掛ける様に
投球してくる。尤もどうやら持ちネタ魔球は「超やまなり球」しか
ないらしく、これの連続投球となったが。

 ひゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる・・・・ぽむ。

爺や3「すたーいく、わん!」

 唖然とした様に、ボールが落ちてきた上空を見上げる鞠絵。その
姿を見、亜美は安堵した。確か鞠絵ちゃんの持ちネタには1機しか
巨大ロボットものは無いし、それはバグだらけのOSのために碌な
動きが出来ない筈だ。いくら「人形遣い」の千影ちゃんだって使い
捨てのオペレータが揃わない此処では、シャフト、もとい巨大ロボ
ットに陽子砲を撃たせる事だって出来はしないだろう。

美奈子「なぁるほど。なら、遠慮する事はないわね。」

 この亜美の分析をセーラーテレパシーで受け取った美奈子が、再
度「超山なり球」を投じた。気分が乗っているためか、いつもより
滞空時間が長い。それを見上げるバッテリー。その間バッターボッ
クスの鞠絵から注意がそれた。その瞬間、鞠絵が凛と命じた。

鞠絵 「リンクスキャノン、発射体制!」

 即座にホームベースが割れ、そこから巨大な艦首砲身が屹立した。
地下に隠されていたらしい海賊退治用私掠艦が轟音を立てて変形し、
持てる最大の戦術兵器を上空の白球に向ける。ばくん、と割れた
艦首から立ち上る励起フィールドを受け周囲の空気がプラズマ化し、
辺り一帯にオゾン臭が立ち込める。長身のせつなでさえ立って入れ
そうな程に巨大な砲口がボールにぴたりと照準を合わせる。

亜美 「いけない! 滞空時間が長い! これじゃ撃たれるわ!」

 この持ちネタの最大の問題点は、本人がバーサーカーモードに
すらならなければ技の使用にタイムラグが大きくあると言う事だっ
た。だから亜美は鞠絵の持ちネタこと海賊退治専用私設軍の司令官
にて最強の戦闘艦の艦長である彼女を然程警戒しては居なかった。
が、これは反面、時間の余裕さえあれば絶大な力を鞠絵が発揮し得
る事を意味する。そして美奈子が投げる「超山なり球」は、それに
絶好の機会を与えた。

美奈子「でも、発射前に亜美ちゃんへ届けば!」

 願う美奈子。落下してくるボール。息詰まる一瞬。だが。

鞠絵 「シューーーーーーーーーーーーーーーーーーーート!」

 再び、鞠絵の凛とした命令が飛ぶ。軽く頤を回しながら、手の内
の照準システム(バット変形)のトリガーを引く。同時に打席脇へ
屹立している巨大な砲からエネルギーの奔流がほとばしる。春歌の
打席の時など比べ物にならない程のビームの大滝が地上から上空へ
奔出した。ほぼ垂直に立ち上がったビームはそのまま上空から落下
してきたボールをその光圧で持ち上げ、一直線に上空へ打ち上げた。
ほたるが再度サイレンスウォールを立ち上げるものの、グラウンド
からほぼ垂直に立ち上るビームの滝には効果が無い。ボールを乗せ、
戦艦を蒸発させ要塞すら半壊させるほどのビームの奔流は高く高く
伸び、乗せたボールを軽々と高衛星軌道まで持ち上げた。幾つかの
気象衛星や通信放送衛星を吹き飛ばしながら、地球の衛星となった
ボール。フロリダとガーナとケープタウンと筑波の追跡ステーショ
ンがこれを確認し、セーラー戦士も自分の高い視力でこれを見て取
った。ホームラン!と誰もが思った、その時。





爺や4「おーびー、でーっす。」





   「だぁああああああ!」  どんがらがっしゃん

 リンクスキャノンの発射反動をモロに喰らい蒸発した主審へ再度
補給された主審がOBを宣言した。つまり地上の場外へ落下しなか
った今回の打球は回収不可能、よってロストボールとして扱われ、
2打罰となる。セーラー戦士の力や憑依後の各キャラの能力を鑑み
て「衛星打ち上げ合戦」とならない様に導入されていたルールの初
適用だった。と言う訳で、2ストライクとしてカウントされたこの
打球は先にカウントされていた1ストライクとあわせ、鞠絵の三振
が確定した。この件に関するシスプリチーム監督のコメント。

兄ちゃ「・・・・・そんなバカな。」

 まぁ鞠絵本人は、次は打席から舞い上がって打てば良いと背中の
羽(アゲハチョウ)を確認するのに忙しそうだったので、別段大きな
抗議の声は上がらなかったりする。そうして2アウトに追い込まれ
たシスプリチーム。迎えたバッターは四葉。

美奈子「ま、たぶんこれで来るでしょうけど?」

 どうやら美奈子も亜美も、そしてセーラーチーム全員が次に何が
憑依してくるか確信しているらしい。今回はメカ戦。しかも巨大兵
器中心。そしてバッターボックスに立つのは四葉。レフトのほたる
がサイレンスウォールの起動に掛かったのを見て取り、美奈子が
お馴染み「超山なり球」を投げた。ほぼ同時に四葉が頭の上へバッ
トを振り上げる。これを思い切り振り下ろしながら、四葉が叫ぶ。

四葉 「プログラム、ドラーーーーーーーーーイブ!」
美奈子「やっぱそれで来たか!」

 四葉がバットを振り下ろした先、ホームベースのちょい前に何時
の間にか、保護プラスチックで覆われた赤い押しボタンが出現して
いた。躊躇い無く振り下ろしたバットでプラスチックを叩き割りな
がらボタンを押す四葉。

せつな「来ます!」
みちる「みんな! 合体前に阻止しちゃ駄目よ! 強力化するわ!」

 身構えるセーラー戦士たちが守るグラウンドの上空に突然白煙が
巻き起こった。目を凝らして見れば、その中心で白い人型ロボット
が煙を噴出させながらゆっくり回転しているのが判る。其処へ次々
と現れるステルス爆撃機に500系新幹線にドリルも凛々しい装甲
戦闘車が複雑な変形をこなしながら合体してゆく。見る見る間に
ふた周りも膨れ上がったその巨大ロボットが四葉の立つバッターボ
ックスの向かいに立ち、当然はみ出した巨大な脚や腕がついでにグ
ランドスタンドや内野席の大屋根やVIP席を踏み潰し吹き飛ばす。
そして装甲に覆われたボディの前をふらふらと落ちてゆく「超山な
り球」に向かい、遅れて届いた超大型砲撃戦闘車両が変形合体した
巨大な右腕が持つ巨大なハンマーを振り下ろす。

四葉 「ひかりになれーーーーーーー!」

 横方向に打ち上げればサイレンスウォールに阻まれる。これを越
えようと上空に打ち上げれば衛星軌道に乗ってしまいロストボール
2打罰になる。ならば、と考えた四葉が自分の持ちネタを駆使して
呼び出した巨大ロボットこと勇者王が派手派手しいBGMにノリな
がら、小さな小さな白球に大きな大きなゴルディオンハンマーを打
ち下ろした。瞬間、あらゆる物質現象を素粒子以前の光に還元する
次元波動が球場を揺るがし、全てのものを原初に還し始める。

レイ 「そんな!幾ら何でも無茶よ!」
みちる「みんな、逃げて!」

 悲鳴を上げて退避し始めるセーラー戦士たち。1塁側で雛子が張
るマジカルバリアーごとセーラーテレポートで影響が及ばない範囲
まで光速移動する。呆然としてプロミストアイランド方向を見る皆。
いま其処には巨大な光の柱だけがあった。それは島全体を包み、見
る見る間に島の姿を失わせてゆく。粒子となり光となり全てが…。





 そして数秒後。光の柱が消え去った後には、茫漠たる大海原だけ
が広がっていた。それを見ながら、キャッチャーの亜美に抱えられ
一緒にセーラーテレポートした四葉が、ぽつりと言った。

四葉 「作戦、完了・・・エネルギー反応、ゼロ・・・」

 シスプリチームの兄ちゃんが携帯する通信端末に中枢コンピュー
タ(島にあった訳ではない)から連絡が入り、島ごとボールをロスト
させた四葉には2打罰が与えられた。またその際に打席が消失して
いた事をあわせ、打席離脱で四葉にはアウトが宣言された。都合、
3アウト。シスプリチームの攻撃が終了した瞬間である。

 ここに多大な犠牲を払いつつ、4回裏の攻防は両軍に何ら益を齎
さぬ侭に終結を迎えた。後の人は語るだろう。それを彼が代弁する。

地場衛「戦いとは、常に空しいものなのだな・・・」

■4回裏 終了 |1|2|3|4|5|6|7|8|9|− ■
■Sailors|0|0|1|1| | | | | |2 ■
■Sisters|2|0|1|0| | | | | |3 ■
■     NEXT:亜美・ほたる・うさぎ ◆ マウンド ? ■
■     注:5回表は1アウトからスタート       ■

尤も直ぐに予備のプロミストアイランドが「ずごごごごごご」とか
言いながら浮上するので、全然問題は無いのです(爆)。


ラストのコメントに付いて「地場衛がそれを言うかぁ?」なる突っ
込みについては、どしどし地場衛宛に遠慮なくお寄せください(爆)。
あーあ、遂に島ごと吹き飛ばしちゃった(^^ゞ。 では。
============================================================

  P  A  R  A  L  L  A  X     [   parallax@mbc.nifty.com   ]