こん○○わ、PARALLAXです。

"S. GOTO" <goto.shinichiro@tx.thn.ne.jp> wrote in message
news:9er4vo$b92$1@news.thn.ne.jp...
> 後藤です

ども(^○^)/。では、続き。

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【突然妄想劇場】瀬戸内少女野球団 球魂一発 北の○○・南の××
        炸裂! 女の意地が、マリンスタジアムに花開く
                     (3回裏 第4打者)
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◆13:50 3回裏 プロミストアイランドの攻撃 第4打者

みちる「つーあうとぉおおおおおお!」

 おぉおおおおおおおおおおおおお!

 まるきり「もういやぁ!」としか聞こえないようなみちるのエー
ルが球場に響き、ヤケのように叫ぶセーラーチームのエールがそれ
に応える。尤も一部、さっきからモチベーション上がりっぱなしの
人が居ない訳ではないのだが。即ち、

はるか「ふっふっふ。2球までも我が魔球を止めたのは褒めてやろ
    う・・・だが!君に、私の真なる魔球が打てるかね!」

 なんだか、すっかり試合の目的が「勝つ」事ではなく「魔球を投
げる」事になっちゃっているらしいピッチャー、はるかのこと。す
っかりイッチャっている、と言うよりキマッちゃってる目つきで微
笑みを浮かべながら、次なる犠牲者、もとい次のバッターを待つ。

咲耶 「よろしく御願いします・・・」
爺や 「ぷれい!」

 矢張り相変わらず外見からは全く「誰に」憑依するか判らない。
だがはるかは、矢張り自分の魔球に絶大なる自身を持っていた。そ
うでなくては「魔球投手」の名に相応しくない(嘘)。

はるか「くらえ! 我が魔球、第3号を!」

 その名の通りならふわふわふわと舞ってくる球が来る筈だが、球
そのものは別段不思議なものではなかった。先の大不評魔球と違い、
今度はいきなり喋りだす事もない。まさに打ち頃の球だった。さす
がにいぶかしむみちるだったが、次のはるかの台詞を聞いてそれが
確信に変わった。

はるか「打て!さぁ打て!そして、その時こそ貴様の最後だぁ!」

 それを聞いた途端、もう後先考えずにみちるは逃げ出した。この
ままでは試合に勝ったり地球を守ったりする前に私が殺される、と
思いながら。親友じゃなかったのはるか?とか思う間もなく、あた
ふたっと這いずるようにポジションを外しベンチ前までばたばたと
逃げ出すみちる。普段無駄に御令嬢なだけに、とても面白い(笑)。

みちる「殺す気かー! 訴えてやるー!」

 相変わらずキマッちまったようにグラウンドで哄笑するはるかへ
みちるはどっかで聞いたような悲鳴を上げた。が、次の瞬間、みち
るは別の悲鳴を上げた。視線の向うには、バッターボックスの咲耶。

みちる「咲耶ちゃん!? いけない、逃げて!」

 しかし咲耶は球筋を見極めるため極端に集中している所為か、こ
のみちるの悲鳴も上述のはるかの台詞も聞こえず、ひたすら球筋を
凝視している。バット先端が動いて居ないという事は、どうやら打
つ気はない様で、じっくり球筋を見分ける戦法らしい。

みちる「いけない!」

 そして当然、キャッチャーが居ない所へ直進した投球はバッター
がそれを打たない場合、必然的にキャッチャー後逸となる。加えて
3塁にはランナーが。結果は火を見るより明らか。1点追加。

みちる「ディープ・サブマージ!」

 3塁側ベンチ前でへたり込んでいたみちるは、取るもとりあえず
いきなり必殺技を炸裂させた・・・





 主審の爺やに向かって(爆)。





 伊達に歴戦の勇士を何年も張っていた訳ではない。不自然な姿勢
から繰り出された必殺技だったが、見事に目標へ命中する。水と見
紛うほどに濃密な力場が爺やを包み、その動作を止める。よってこ
れまた必然的に、





 どがああああああああああああああん!





 主審の付けるプロテクターに、はるかの投げた魔球が炸裂した。

みちる「これで球が止められる!」

 勝つためには手段を選ばない外部太陽系3戦士の面目躍如と言っ
た所だろうか。年のせいで動作が鈍っているらしい爺やがまだ逃げ
出さずにいたのを瞬時に見取ったみちるは、主審を壁に使うべく、
ディープサブマージで主審を其処に固定したのだ。・・・惨い(^^;)。

みちる「伊達にWOWOWで『破裏拳ポリマー21c』を見ている
    訳じゃないのよ! これで球はベース際で止められるし、
    私も怪我しない! 一石二鳥、私ってあったまいー!」

 自分の目論見が見事に成功したのに喜んだみちる、もうスキップ
気分でキャッチャーポジションに戻る。当然、目つきはイッチャっ
ている、と言うよりキマッちゃってる。流石この友人にしてこの人。

衛  「可憐ちゃん、ダッシュ!」
可憐 「はい!」

 一方、主審に剛球が衝突したとは言えキャッチャー後逸が成立し
たのを見て取った3塁コーチの衛が、指示を発した。バッターボッ
クスの咲耶も打席を外し、大きく腕を振る。即座に3塁ランナーの
可憐がスタートする。たったったったったったった…遅い(^^;)。

はるか「ふっ、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

 今にも「ぷらねっとぱわーは世界一ィィィィイイイ!」と叫びそ
うな勢いで、マウンドのはるかがベースカバーに駆け下りる。が、
自分の投球を食らって大の字に伸びている主審を目の前に呆然と佇
んでいるみちるを見て、ふと嫌な予感を覚えた。そのままみちるの
脇に駆け寄る。

はるか「どうしたぁ、モメ事かぁ?」
みちる「いや、もう終わった・・・じゃなくて。
    はるか、あなた、何、投げたの?」

 どよどよ〜んと言った効果音が一緒に付いてくるんじゃないかと
思える様な口調で、みちるが此方も向かず、はるかに尋ねた。ふと
みちるの視線を追う。主審が倒れているのまでは良いとして(おぃ)。
自分が投げた魔球は主審のプロテクターの中ほどに衝突した筈だ。
ならばボールはホームベースのあたりに転がっている筈だ…無い。

はるか「みちる、ボールは?」

 のろのろと腕を挙げ、みちるは主審のプロテクターを指差した。





 倒れ付した主審のプロテクターの中央部に、





 硬球が、まるでドリルで穿つが如くの綺麗な穴の奥に埋まっていた。





 どうやらシスプリ側が「セーラー戦士の力を怖れた」と言ってい
たのは事実らしい。本来ならウレタンの固まり程度であろう主審の
プロテクターは、穿たれた穴の隙間から見るに何層ものハニカム構
造が積み重なる全金属製だった。しかもアルミの様なヤワな素材で
はなく、超超ジュラルミンとグラファイトの複合素材らしい。これ
からボールを掘り出すのは、セーラー戦士と言えどホネだった。

はるか「う〜ん、ちょっと回転を付けすぎたのかも・・・」
みちる「はるか、一体、何を投げたのよぉぉおおお!」





はるか「・・・ジャイロボール。」





 ちゅど〜ん





はるか「いやぁ、最初は殺人L字ボールにしようかと思ったけど、
    いきなりだとみちるが驚くだろ?」
みちる「ばかあっ! そんなの受けたら、私だって幾ら何でも死ん
    じゃうわよ! これだって一体どうなってた事か・・・」
はるか「あ、大丈夫。なんでもミットが裂けるだけみたいだから」
みちる「何を根拠に!」
はるか「・・・『アストロ球団』・・・」





 ばきっ





みちる「ぶつわよっ! 本当にもう!」
はるか「ぶってから言うなよなぁ。それより、どうするよこれ?」
みちる「しらないわよっ!」
はるか「みちる的には知らなくっても良いのかも知れないけど…」

 ふと、はるかが3塁ベース側を指す。つい、つられてそっちを
見ちゃうみちる。と、そこには。





 たったったったったったったったったったったったったったっ





 可憐がホームベースを盗むべく懸命にダッシュしていた(本人基準)。

はるか「せめてアレを何とかしないと、また2点のビハインドだ。」
みちる「今更知ったような口利かないでよ! でも、どうしよう?」

 幾ら可憐のダッシュが遅いとは言え、ナンボなんでももうホーム
ベースに入る。今更プロテクターを切り裂いてボールを取り出して
いる時間は無い。セーラー戦士ならこんな複合装甲どころか西側主
要メインバトルタンクの前面装甲さえ手刀と握力だけで切り裂き引
き千切る事は簡単なのだが。それでも時間が足らなさ過ぎる。あと
3秒、2秒、1秒・・・

はるか「ならば、これだ。

 無造作に気絶している主審の肩口を掴むはるか。瞬時にはるかの
意図を読み取ったみちるが主審のベルトを掴む。

はるか・みちる「せーのぉ!」

 ぐいっと主審の爺や(失神ぴよぴよ中)を持ち上げたセーラー戦士
2名がボールを、つまりそれが入っているプロテクターを、そして
コレを着ている主審の爺やを、今まさにホームベースへ駆け込まん
としてる(スライディングなんて行為は可憐の辞書には無いのです)
可憐にぶつけた。

 どげしっ

可憐 「きゅう」(X.X)

 幾ら鈴凛開発の各種装備でハイテク化しているとは言え、極普通
の女の子にセーラー戦士のボディスラム(他者使用)が耐えられる訳
も無い。たまらず爺や(気絶中)と折り重なるようにホームベース上
へ転がり込む可憐。当然、そのまま気絶。駆け寄ってきた1塁塁審
の爺やがその状況を見て、コールする。





爺や 「セーフ!」





はるか「なんだとぉ!」
みちる「どう言う事ですのっ!」

 流石に抗議の声が、今度はセーラーチーム側から上がる。だがま
たしても、審判爺やの言葉は明快だった。

爺や 「ボールが挟まったグラブを持っているだけでは、捕球とは
    みなされない。従ってボールを掴んだグラブごと走者にタ
    ッチしてもアウトとはならない。1度でもグラブとは別の
    手でボールを触っていればそれは捕球と見なされるが、君
    達はそれをせずに捕球に使った用具ごと走者にタッチした。
    またそのタッチ後に、走者はベースに触れている。これは
    セーフと見なされる。」

 「主審の爺やは用具扱いかい」とか「可憐はベースに触れたので
はなく、もんどりうって転がり込んだだけだろう」とか細かいポイ
ントはあるものの、基本事項は審判の台詞どおりに成立していた。

 確定。キャッチャーみちるの後逸に伴う3塁走者可憐のホームス
チールが成功。シスプリチーム、1点追加。

 「だぁああああ!」どんがらがっしゃん

 このあまりと言えばあまりな結果に、当然両軍とも総ゴケ。なお
ついにこれでセーラーチームからの容赦ない攻撃に対し、シスプリ
チームは1名の貴重な戦力を失う事になったが、勝負はこうした物
として、シスプリチームからは抗議の声は上がらなかった。これが
得点に結びつかなかったらそりゃもう大騒ぎだったろうが、なんと
言っても鈍足の可憐がホームスチールを決められた記録がついた事
が、下手に問題を大きくしない方が懸命だとの計算になった様だ。

 なお、

鞠絵 (これでブレーキが1名消え・・・)
雛子 (可憐お姉ちゃんの所に、雛子、入れるかなぁ・・・?)
亞里亞(.....ZZZZZZZZzzzzzzzzz,,,,,,,,)

なる計算も1塁側ベンチに働いていたらしい事は、言わぬがフラワー
と言うものだろう。では今回の顛末に対する監督のコメント。

兄ちゃ「・・・・・そんなバカな。」

■3回裏2アウト|1|2|3|4|5|6|7|8|9|− ■
■Sailors|0|0|1| | | | | | |1 ■
■Sisters|2|0|1| | | | | | |3 ■
■      NEXT:咲耶・春歌・鈴凛 ◆ マウンド はるか■

遂に犠牲者が。段々と「少女残酷物語」になってきたな(^^ゞ。では。
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