テレビ版クラナドの主人公に声を当てていた中村 裕一 氏(こんな字だっ
たかな)。彼が京都版カノンの主役をやっていたらと考えると、なかなか楽
しいことになっていただろうなとアホなこと考えていたら、年度が変わって
中村氏の出ている作品の多いこと多いこと。ぜひ、杉田(敬称略)とのどつ
き漫才を見てみたいです。




おはようございます。
ようやく19年度分が片付きました、
大和郡山のブラストマインダー、麻上@ZAQ大阪でございます。


 芳賀さんの記事にぶら下げていますが、引用はありません。
 予定していたとおり、3月終了作品の寸評を黄金週間中に投げるという遅
さ。なんとか締め切りに間に合いましたかな → 編集長。

 いつものように、3月終了作品の寸評をダラダラと書いています(ほんと
にダラダラ。長いですぞ)。いつもはボーダーラインを設けて、面白かった
かつまらなかったかを書いて、麻上の超・独断と偏見と<邪>で面白いと思っ
た作品順に並べていましたが、面白い順に並べているのは同じですが点数制
にしてボーダーラインは無くしています。あと、前回に続き、製作会社も併
記しています。

それでは。
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●『アリア 3期』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:5 (開始時評価:5)
 ストーリー:5 ビジュアル:5 キャスト:5

 個人的評点 OP・ED:5 OP・ED音:5  ハルフィルムメーカー

 ※麻上は、アリアにはOPは無いと考えているのですが(いきなり本編だ
  し)、OP曲はあるので「あれはオープニングである」としました。

#良いでしょう。異論有りません。足かけ3年の作品の最終回に申し分無い
 まとめ方でした。

###これを『最終回』と言うのです。

  最終回冒頭、灯里の初出勤と思われる風景で、大原アリシアがじ〜〜〜っ
 と灯里を眺めている構図を、最後の最後で、アイの初出勤を灯里がじ〜〜〜っ
 と眺めてる風景に置き換えて、「歴史は繰り返す」を地で行く絵で後日談
 を締めていました。繰り返すのは『良い』歴史であって欲しいものです。
 現実世界じゃ『極悪な』歴史ばかりが繰り返されているようでなりません
 し。

#ハルさんや。スケッチブックの方もたのんまっせ。


●『シゴフミ』(KBS京都 <独立U>)
 総合:5 (開始時評価:4)
 ストーリー:5 ビジュアル:5 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:4    JCスタッフ

  個人的には4話以降が楽しめたのですが、じゃぁ1〜3話が不用かとい
 うとさにあらず。この3話がシゴフミとその配達人の存在を明確にしてい
 ます。いわゆる”土台話”ですな。この時点ではシゴフミと配達人は脇役
 的立場で、当番キャラの人間模様が話の中心なのを、次第にフミカに時間
 を割くように話を進め、最後はフミカの話にスムーズにもっていく仕事は、
 竜雄さん(佐藤 竜雄 監督)のウデですな。

#口を『台形』にして大泣きする女の子の絵なんて、かなり久しぶりに見た。

    ちなみに、口を『への字』にして泣くのは某ウィッチハンター。

  1〜3話の雰囲気のままで1クール作ったら、ただ鬱なだけで主題が分
 からないと評していたでしょう。主役なんだけど始めは脇役で、それが徐々
 に話の中心に入ってくる技法はあたしゃ好きです。無人島の墓参り話も、
 フミカが前に出てきたから作ることが出来たバカ話と考えます。
  終始良くできた作品だと考えますが、明らかにおかしいことが1つ。最
 終回モノローグに、作中に出てきたキャラが何人か出てくるのですが、3
 話でビルの上で女子高生を射殺(もしくはそれに近いこと)した若い刑事
 も出て来ます、坊主姿で。おかしいですね、正当防衛でもないのに刑事が
 (その時点では指名手配も何もされていない)一般市民を射殺したら、殺
 人罪で即刑務所行き無期懲役並の服役のはずなんで、あんなところで坊主
 の格好して手を合わせている訳がないんですがねぇ。ヘッドスタッフの考
 えはよく分かるんですが、あの坊主(若い刑事)は無理に出さなくてもよ
 かったんじゃないですか。


●『狼と香辛料』(サンテレビ <独立U>)
 総合:5 (開始時評価:4)
 ストーリー:4 ビジュアル:5 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:5 OP・ED音:4    イマジン

  麻上は技術屋なもんで、商業用語とか概念はよく分からないのですが、
 反対に物語としてはその辺りのロジック(悪く言うと騙し騙され、合法的
 相手を言いくるめ、全てが損得の業界、と言うところか)がおもしろいの
 だろうと思います。”普通な人”にも分かるように頭をひねって説明を工
 夫して、という意図は感じられるのですが、それでも最終回の金のやりと
 りに関連する人の動きは少々難しゅうございました。
  それを差し引いても、あるいは、目的の原因が不理解になっても、目的
 自体は分かりやすかったですし、”商業”以外の人間模様の部分も分かり
 ましたので、総じて話はよく出来ていたと考えます。
  あと絵ですな。特に顔が良く描けている、もっと言うと『目』ですな。
 これでビジュアルに満点を付けました。「目は口ほどに物を言い」と申し
 ます。あれこれと全部をセリフにして耳障りな説明セリフの塊に時間を割
 くより、一瞬のひと睨みの方がよほど説得力があったりします。それを地
 でいったのが本作であると考えます。

#本来それが当たり前だと思うんですがね、『人の絵』で見る側に何かを訴
 える以上。人形は顔が命と聞きますが、アニメでもコミックでも同じこと
 でしょ。粗製濫造(乱造でも良いな)でも適当に剥いとけば円盤売れるだ
 ろと簡単に考えていたら、今に自滅しますよ、そこの”偉い人”と言われ
 ている人達。

                    あ。もう自滅してるか。

  小清水嬢の花魁言葉はあまり気になりませんでしたし、逆にうまく利用し
 たなと考えますが、福山(福山 潤 氏)の芝居は、余裕で及第点はあるので
 すが、今一段の工夫が惜しまれるところですな。全体を見ると「おかしな芝
 居」「おかしな配役」ではないのですが、ピンポイントで「何か変」という
 ところがあります。まぁ時期が時期ですから、ヘッドスタッフもルルーシュ
 の芝居を要求したのでしょうが、トライゼノンの頃の芝居を少し混ぜてみて
 もおもしろかったかも。

#時計塔の鐘の下で、ロレンスの口の動きからすると、「ホロ」じゃなくて
 「ノーラ」だろうなぁ。


●『クラナド』(毎日放送 <TBS系>)
 総合:4 (開始時評価:4)
 ストーリー:4 ビジュアル:5 キャスト:5

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:5  京都アニメーション

#え?

  難しいのは先刻承知。「見てはいけない物を見てしまった」答えをどう
 やって破綻無くきれいに導き、場を納めるかがウデの見せ所だったと思う
 のですが、あれなら京都でなくてもできるよな、というのが私見。絵の技
 術については申し分ないのですが、話の方も同類項とは言い切れません。
 「渚が舞台を諦めると、本人+両親の都合3人の夢がオジャンになる」こ
 とより、「両親の夢を諦めさせて自分だけ夢を叶えるなんてできない」こ
 との方が勝つか? そりゃオヤジが「お前はバカか!」と怒鳴るよな、と
 考えるのは、四捨五入40になりかけの独身男の夢も希望もない戯言でしょ
 うかねぇ。
 「他の手法を提示せよ」と言われても対案は思いつきませんが、”解決の
 引き金”がオヤジというのは、どうも首をたてに振ろうという気になれま
 せん。それとも、「子供の成長が親の夢(大意)」というオヤジのセリフ
 が、現代社会に対するアンチテーゼで、これが本作の主題なのでしょうか。


●『もっけ』(朝日放送 <テレ朝系>)
 総合:4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3   手塚プロ/マッド

#いいんじゃないですか。教育テレビで全国放送しても良いくらいです。

  ただオカルトなだけじゃありませんからね、本作は。少なくともSFで
 はありません。鬼太郎とも違う(近いけど)。ホラーでもない。民俗学に
 モチーフを求めた作品は、思い返すに心当たりがありません。また、「天
 寿をまっとうする」とは何かを真っ正面から描いてきた作品も、他にもあっ
 たとは思いますが、ここ数年では思い出せません。胸の上にきちんと短刀
 が置かれていたのも感心しました(置かないところもあるでしょうがそれ
 はそれ)。
  効率、利益を追い求めるあまり、古くから伝えられてきた「日本人」が、
 段々薄くなっているのも寂しいことです(麻上もそのひとり)。せめて、
 秋祭りが何のために行われているかと、悪いことをすると地獄に堕ちるぐ
 らいは頭にとどめておきましょう。


●『バンブーブレード』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:5

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:4    AIC

  OPが1話の切り貼りなのは残念でしたが、あとは総じて良くできてい
 ました。ラス前あたりに”三文芝居”の臭いがしないでもないですが(後
 述)、そこまで箱の隅をつつく様な作品でもありませんから、さらっと流
 すことにしましょう。とりあえず、蒔いた種はちゃんと刈り取っていまし
 たから、やることはやっています。「時間切れ」よりはよっぽど良い。
  段位持ちの麻上から見て、本作は「一応、剣道マンガだな」と思える程
 度には剣道マンガでしたが、実際はそれほど剣道にツッこんだ内容ではな
 かったのですよ。でもそれが良かったのかもしれませんな。中途半端に踏
 み込むと、指摘の雨霰になっていただろうなと思うところがちらほらと。
 たとえば・・・、

 竹刀は、下からすくい上げるように持つのは×。
 その間合い(人間同士の距離のこと)では、左胴は抜けない。
 上段(キャリーがやってたやつ)は、脇をあけたら意味が無い(でも、絵
  としては脇をあけた方が、見栄えは良いと思われる)。

 など。1つめは明らかにNGなのですが、それ以外はいずれも”よく見れ
 ば”という程度のもので、大半であろう”普通な人”には分からないと思
 われ。なので、剣道を知っている人でも、それほど反意を抱かない→ 悪
 い印象が生まれないのだろうと。

#なのに、竹刀の分解・組立競争はみょーにリアルだったのが不思議。あれ
 はよく描けていたと思いますよ。あれは、知ってる人間はニヤリとする絵
 でしたな。

(豆知識)カーボン製の竹刀を除き、本当に竹で出来ている竹刀は、買った
     ままのそのままでは使いません。竹のささくれを防ぐため、部分
     的に削ってから使います。

  良いとも悪いとも判断できないのが、ラス前あたりのバカ男二人をきっ
 かけに、きりのが退部届けを書くくだり。ドラゴノーツの馬鹿脚本を想起
 させる理解不能(カズキがジンに「君を守りたかった」とヌかすあれ)な
 御都合主義が見え隠れするんですが、あの二人は使わないでほしかった。
 しかし、”破壊力”のある話にできたのも事実で、一概に「あれはダメだ」
 とも言い切れない。それとオーラス。今の流行なんですかねーー、「いつ
 でも2期いけまっせー」的終わり方。「第1部完」的終わり方でもいいな。
 おそらく、珠ちゃんの新しいライバルであることは想像に容易いのですが、
 「あのねーーーー!」にあまり良い印象を持ってないものでして、「スッ
 キリ終わらせて欲しいな〜〜」。

 ※ちなみに。

  大阪ではバンブーブレードの後にアリアが続いて放送されました。広橋
 嬢の芝居で、珠ちゃんとアリスの芝居は同類項ですから、その1時間は結
 構楽しかったですぞ。時々アリスが珠ちゃんに見えたりして(無い無い)。


●『ハヤテのごとく』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:3    シナジーSP

  小生、基本的にとことんバカな作品というのが好きなので、1年間笑い
 続けることが出来た本作は文句らしい文句など思い付きません。強いて言
 えば<邪>分が寂しく、今一段の努力をと1年間思い続けたものですが、
 日曜朝という条件では、雪路殺人事件はかなり頑張ったと評するのが適当
 だろう。アバンタイトルの習字は、原作者の奥さんか?


●『俗・さよなら絶望先生』(サンテレビ <独立U>)
 総合:3 (開始時評価:4)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3    シャフト

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3

#小森の押入たらい風呂で手を打とう。

  ”ハナモゲラ”の頃は、なかなか新房風味が効いていて面白かったので
 すが、その後は基本的に原作準拠だったので、原作を知っている身からす
 ると少々物足りない。久米田(敬称略)の原作は、人物にしろ背景にしろ、
 あまり描き込みませんから、テレビはその辺に少々色を付けてみました、
 ぐらいの工夫しか感じられませんでした。

#だから絶望ファイトが面白かったワケで。

  原作準拠過ぎると思ったのが、2期の最終回(か、その前)に、「饅頭
 怖い」の変化球の「2期が怖い」ネタを持ってきたこと。2期の最終回に
 ”2期が怖い”はおかしいでしょ。あれはいただけませんな。せめて「3
 期が怖い」ぐらいの”調整”はしないと。


●『レンタルマギカ』(KBS京都 <独立U>)
 総合:3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3    ZEXCS

  特にコレが良かった、と言うことも無いし、ここがダメだったと言うこ
 とも無い。積極的に見ようと言う気は起こらないけど、切ろうということ
 も無い。薬ではないが毒でもない、、、そんなところでしょうか。
  適当にバカもばらまいてあって、グラムサイトとはなんぞやという説明
 も一応されていましたから、全般的には「広げた風呂敷はたためた」と見
 受けます。社長の言動、性格には首を傾げるところもありますが、それが
 スタッフの狙いなのならまあ良しとしましょうか。「お人好しすぎると社
 会を渡って行けないよ」というのは四捨五入40前の独身男の戯れ言です。
  社長の右目を治すため”だけ”にケルト魔術を修めた and生きていた穂
 波が、「いつきの眼を治すためならなんだってやる」と言い、「治す手段
 があると聞いてとった行動」としては分からなくはないのですが、そのた
 めに周囲がどうなっても構わないと思っているとしか考えられない行動を、
 ”作品のしめくくり”に採用した脚本には同意しかねます。グラムサイト
 で締めようとしたこと自体は賛成なのですが、手法が気に入らない。社長
 のグラムサイトという、初回から続く大きな流れの締めくくりとしては、
 少々仕事があまいように思いました。


●『灼眼のシャナ 2期』(毎日放送 <TBS系>)
 総合:3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3    JCスタッフ

#最低限のことはこなした最終回。

  バルマスケの陰謀を止めるという主目的は達成しましたが、ラス前まで
 の話の引っ張り方と、レイジマイゴを取り返す近辺の話(=最終回)を天
 秤にかけると、「必要最小限のことは絵にしたけど、他のことには手が回
 らなかった」という印象を受けました。時間配分を間違えたとは言えない
 のですが、もう一考欲しかったと言うところですか。ただ、修正の判断が
 可能なのは、ラスト4回前あたりでギリギリと思われますので、間に合わ
 ないのに下手に方向修正してお粗末な最終回になってしまうぐらいなら、
 最低限赤点はクリアして作品を終わらせるという判断もあながち悪いとは
 言えません。物足りなくはありますが。
  エピソードはいくつか有りましたが、2期の主題は探々究々(こんな字
 だったかな)が作っていた鎧武者だったと思うので(その一環でヘカテー
 のコピーロボットが出てきたかと)、その点では確かに話は「締めた」ん
 ですけど、ヘカテーに限ると「締まってない」んですよね。連動して、鎧
 武者の最後の動きもなにか最後っぺみたいで、「とりあえず3期が出来る
 ように1つ疑問を残しておきました」みたいな。あーやだやだ、次期の計
 画が動いているならやぶさかではないのですが、ブリッジ架ける準備して
 「とりあえず終わります」っていう最終回は。


●『破天荒遊技』(KBS京都 <独立U>)
 総合:3 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:5    st.DEEN

  黒いモノがちらほらと見え隠れしながら、良く練られてた本(脚本)だっ
 たと考えます St.DEENの仕事ですから、そんなにハズしたことはし
 ないのは想像の範囲内。個人的には、
  ・子供を盗られたあのお母さんはその後どうなったのかとか
  ・森のその後とか
  ・宿屋の子娘の話って、現実世界でも起こりうるんじゃね? とか、

 さらっと流すにゃもったいなく、もう1クール見たかったと思います。姉
 妹2人の洋館に転がり込んで、じぃ様の宝物を探しに洞窟探検する話など
 は、小技も適度に混ぜ込まれなかなか楽しい作品でした。

 それに比べて、最終回がどういう訳かあっさりでして、「コレ最終回?」
 と思った次第。主人公周りを見ても外野を見ても、「いつでも2期いけまっ
 せーー」という終らせ方でして、麻上はこういう作り方はあまり好きでは
 ないのですが、2期あったら見るだろうな。


●『ビズ ゲーマー』(KBS京都 <独立U>)
 総合:3 (3話作品のため開始時評価なし)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3    AniPro

  見続けるとすると、少々疲れることになるのは覚悟ですな。電気屋の息
 子の設定は再考が必要かと。


●『キミキス』(毎日放送 <TBS系>)
 総合:3 (開始時評価:4)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:3    JCスタッフ

#君ら全員鹿野(鹿野 優以 嬢)か?

  このテの作品の寸評を書く度に同じことを書いている気がするのですが、

#30過ぎ、四捨五入40直前のおっさんにゃ、見てるとおしりがムズムズ
 します。

  路線としては少々異なるのですが、キミキスを見ているとDCを思い出
 すんですな。そうすると、麻上はDC見てるときはフィルターがかかるも
 のでして、真面目に見ようとするよりバカを探そうとする方にベクトルが
 向くんですな。そして真面目に高校生の恋愛話を見ようとするとお尻がム
 ズムズするという・・・。麻上の高専時代にゃそんな話皆無だったもんで。
  監督がカサイ(イは難しいイ)さんですからおかしなことはしないので
 すが<邪>もしない、いたって真面目な作品です。初回のあの絵も”まき
 餌”(でも佐々木じゃないから失格じゃない)。見たときは「をぉ! カ
 サイさんが!」と思いましたが、やっぱりカサイさんでした。しかしカサ
 イさんですから、さりげな〜〜〜くばらまいた小技のワナに、さりげな〜
 〜〜く麻上がひっかっかって、さりげな〜〜〜く視聴を切ることも出来ず、
 結局最後まで見てしまいました。どこぞの作品みたいに「一夫多妻」では
 なく、男二人がそれぞれ「二者択一」だったので、マイナス方向にベクト
 ルが向くことはないのですが、おもしろかったかと問われるとなんとも言
 えず。



●『H2O』(KBS京都 <独立U>)
 総合:2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:2 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2    ZEXCS

#腰ほそすぎ。

  という一発芸はともかく。この作品も「一見さんお断り」の類なのでしょ
 うか。話が分かったような分からないようなという気分になります。
  村全体としては、「親の因果が子に報い」を地でいく人間関係があって、
 調子に乗ったボケたジジィが逮捕された、、、という筋があって、他方、
 琢磨の筋(らしきもの)があるのは分かったのですが、組み合わせると結
 局のところ、「だから何?」の域を脱せずでした。
  まず、「H2O 」が意味不明。副題の「砂の上の足跡」も不明。最終回
 の大トリで砂浜と足跡が出てきましたが、何かのこじつけの様にしか見え
 ないし、モノローグらしき朗読(?)も何を言っているのか(いや、日本
 語を喋っているのは分かりますよ)要点が掴めないし。
  容量オーバーな感情変動が起こると知能後退(知能記憶が幼少期に戻る
 やつ)が起こるとか、あるいは記憶喪失になるとか、何かのきっかけでそ
 れらが回復するという話は(フィクション、ノンフィクションの別はとも
 かく)時々聞きますが、それを『失明』で表現するというのはいささか無
 理があったかと考えます。現実にあり得る話ですよ、外科手術で脳の血腫
 や血栓を取り除いたら、視神経が回復して見えるようになったというのは。
 でも本作はそういうのではないですからねぇ。そうしょっちゅう見えたり
 見えなくなったりされると、現実に弱視や失明、その他眼の病気で「見る」
 ことに不自由をされている人達に怒られませんか、いくら作り話の世界と
 はいえ。
  結局最後は、はやみは電車にはねられたのかかわしたのかは明示されて
 いませんが(暗示はされていますが)、最後に出てくる琢磨の反応がどう
 にも分かりません。
  ・はねられた → はやみ落命 or 落命はしなかったが長期入院
            → その場で分かる、若しくは数日中に分かる
  ・かわした → その場で分かる

 このイベントと、村に戻って風車を作ったイベントとの間には、「少なく
 とも年単位で時間が経過している」ということと、「はやみは風車が『好
   ...
 きだった』」というセリフがどうしても結びつきません。琢磨の頭の中で
 は、はやみは死んだことになっているとしか思えないのですが、最後には
 やみが出てきたということは生きていたということですから、踏切のイベ
 ントで死んだかどうか分かっているはずなのに、と辻褄が合いません。あ
 るいは御都合主義の”神の見えざる手”ですか。ゲームを知らないと分か
 らない事なんでしょうか。



●『獣神演武』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:2 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2    フラッグ

  素材としてはけっしてつまらないものではないと思うんですが、結果出
 来た物は少なくとも「おもしろい」とは言えない。調理の仕方を間違えた
 と言うか。
  何でしょうねぇ、「丸目」か「切れ長の目」しかいない単調な顔のキャ
 ラ(あるいはジジィ)のせいですかねぇ。「男ってどうしようもない同盟」
 の脱力する旗が無かったら途中で切ってたかも。


●『ロザリオとバンパイア』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:1 キャスト:2

 個人的評点 OP・ED:1 OP・ED音:2    ゴンゾ

  始めから「B級だ」と思って見ていましたから、最終回見ても「そんな
 もんじゃねぇの」と思うだけ。池田さんが出てくるような作品じゃないと
 思うんですが、”焼け石に水”。全編通して三文芝居。


●『みなみけ・おかわり』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:2 (開始時評価:4)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2    アスリード

  例によって原作を知らない麻上が見て、アスリード版の『みなみけ』と、
 童夢版の『みなみけ』が連続して放送されるなら、比べる気はなくても比
 べる気が起きて、それは童夢版を基準に比べてしまうのですが、それは双
 方のヘッドスタッフも承知の上の事だと推察しますので、「比べるな」と
 いう批判はスルーします。というワケで、、、

#童夢版の勝ち。

  童夢は童夢で原作を解釈してみなみけを作ったと思いますが、「アスリー
 ドはアスリードで解釈しておかわりを作った」と考えるには、夏奈の解釈が
 間違っていないかと思います。3姉妹の描き方で、夏奈だけが扱い方をかな
 り変えてきましたが、えらい引っかかりを感じました。童夢版は「おバカな
 娘だ」程度だったのが、アスリード版だと反感を覚えました、正直ウザい。
  もうひとつ。最終回で春香が留学しないと言った後に、経験値上昇中をB
 GMに入れてきたんですが、それは反則じゃないですかね。場面としては、
 最終回の中で一番盛り上がるところです。そして経験値上昇中はあくまで童
 夢版のOP曲です。それをアスリードが使うということは、製作の手腕が一
 番問われる場面であるはずなのに、「自分の手では作れません」と言ってる
 ようなものです。「いや、みなみけは半年で1つの作品だから」などと眠た
 い言い訳は通じませんよ。そんな志の低さでは先が知れるというものです。
 それともキングの横槍横車ですか。
  そう考えて正月からの1クールを思い返してみるに、最初3回は”撒き餌”。
 これで”当座の資金”を確保しておいて、以降は身の丈並の作品。なるほど、
 フロントラインのプリズムアークあたりと同類だな、、、と。

#フロントラインも、元請けを張るにはまだ早かったかという印象でした。

 唯一おもしろかったのが、ハテナマークとビックリマークの使い方。あれは
 新鮮で面白かった。



●『ガンスリンガーガール』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:2 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:3 キャスト:2

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:4    アートランド

#”対抗側”の主役はピノッキオとして、”主役側”の主役は誰? 後半を
 見る限りはトリエラだよなぁ(ホームページ見てもそう思う)。

  五共和国派の言動が概ね首尾一貫していて、公社がそれを阻止するとい
 う図式は最初から最後まで筋が通っているのは良いのですが、五共和国派
 の物語の方が分かりやすいというのはさすがにまずいかと。
  キャラが共通で、舞台も共通というオムニバス作品と考えると良い線を
 いっている(GAもこの類ですが、あっちは投げっぱなしなのがマイナス)
 と考えます。途中の1つ1つの話は良い出来だと思うのですが、1クール
 を通して考えると、話を動かしているのが”対抗側”に見えて仕方がない。
 故に”主役側”に湧くはずの興味が(クラエスの話を除き)薄くなってし
 まったのに加え、公社の人数の多さが仇になった感は否めません。某妹1
 2人ほどの大人数ではないのに、某妹12人並の印象の薄さ。トリエラの
 場合は、対ピノッキオの流れがありますから話が別で印象に残るのですが
 (クラエスもまだ分かる方だな)、あとの義体が『その他大勢』に、『なっ
 てしまった』のかあるいは『ならざるをえなかった』のか。他に話の組立
 方はなかったのかと考えます。道具はそろえたけど、何を作るか決める前
 にとりあえず手を動かしてみました、、、みたいな感じ。行き先を決めて
 いないのにとりあえず車を動かした、、、みたいな感じ。


●『素敵探偵ラビリンス』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:2 (開始時評価:3)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2    st.DEEN

#どこが素敵『探偵』?
#どこが『迷宮(ラビリンス)』?
#それで良かったのか、ディーンよ?

  「素敵探偵」というタイトルの通り、最初は推理物という印象を”確か
 に”抱いていましたが(我ながら情けない)、話が進んでそれぞれの回の
 推理をよく見ると、視聴者に提示されていた状況証拠や物的証拠、証言だ
 けでは推理ができないんですな。「過去の推理物でも、全ての推理の材料
 が視聴者に開示されているわけではない」という指摘も有るでしょうから、
 よしんば推理が実行可能であるならばそれで手を打つとして、それでも初
 めの内はまだよかったんですよ。初回か2話あたりに出てきた粉塵爆発は
 まだ分かりました。ところが、東京タワーのてっぺんまで水を吹き上げて
 液体窒素で凍らせて足場を作り、てっぺんのアンテナか避雷針に男を串刺
 しにする推理は、劇中ではその推理の手法で殺害が可能であることになっ
 ているのですが、「無理じゃね?」。333メートルの上空まで氷の柱を
 作ることは出来るかもしれませんが、その氷がおとな2人分の重量に耐え、
 333メートルを歩いて登る衝撃に耐え、かつ、登って降りてくるまでの
 時間溶けずに残っているぐらい、太くて丈夫な氷ができるのでしょうか。
 それだけの氷柱を作ろうとすれば、旧都の夜間の人口状況がどうなってい
 るのか分かりませんが、さすがに誰か目撃者がいるでしょう。劇中で立入
 禁止区域は東京タワーの周辺だけだったと思いますよ。
  ふた月目あたりから神智がどうのという流れになってくると、もはや推
 理物とは呼べなくなり、超能力物になってきます。終わりひと月は完全に
 超能力物。ドラゴノーツほどではないですが五十歩百歩、行き先を見失っ
 たように見受けられます。「神智で話を作りたっかったんだ」と言われて
 も、それなら”素敵探偵”はナンセンスです。迷宮でもありません。
  今ひとつのナンセンスは、綾の衣装。信濃の3兄弟の次男(理事長だか
 校長だかの方)の綾みたいな服でいいじゃん。長男や3男の綾みたいに、
 なんでちちを強調した<邪>な服にならないといけないんだ? 見た目に
 運動性能が悪いぞ。他の女性キャラが中学生相当なガキしか出てこないか
 ら(あ、刑事もいたな)、大きなお友達を繋ぎ止めておこうとする魂胆が
 見え見えで浅ましい。
  強いて良いところを探すとすれば、バカ話とバカ顔の使い方は面白かっ
 たか。本筋な話には賛同できませんが、横道に逸れた話はまだよかった。


●『ドラゴノーツ』(テレビ大阪 <テレ東系>)
 総合:1 (開始時評価:1)
 ストーリー:1 ビジュアル:1 キャスト:1

 個人的評点 OP・ED:1 OP・ED音:3    ゴンゾ

#エウレカ並だな。エウレカよりはまだマシか。

 ジン:「とあーー!」
 トア:「じーーん!」

 他にセリフ有りました?

  根本的な話として、うの顔(うの まこと氏のキャラ )で作る作品では
 ありません。そこがそもそも勘違いです。うのさんも気の毒に、あんな使
 い方されて。あと、平時の顔がそれで、笑い顔がそれなのなら、怒り顔が
 そういう風になるワケがありません、描き過ぎです(カズキなどはそれが
 分かりやすい)。意図は分かりますが、やりすぎです。
  さらに不満なのが女性陣のムネ。でかけりゃ良いってもんじゃねーぞ。
 姑息な手法に走りすぎだ。うの顔に合ってないと思うぞ。
  唯一の救いは、オーラスの土井さんの長セリフ。評点を引き上げるとこ
 ろまではいきませんが、まだ気が落ち着きます。





******敵機襲来!敵機襲来! バルキリー隊全機スクランブル******
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                         麻上 迦楼羅(竹田 貴博)
********六星占術だと、私は土星人になるらしい***********